うさぎにとっての夏の暑さ。熱中症などの危険が及ぶ日本の夏。梅雨時などは、命にも関わる危険な時期でもあるのです。そこで今回は、そんな日本の夏を上手に乗り切るためにはどうしたらよいか、その方法や知識について調べてみました。

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日本の「夏」

非常に神経質な動物として知られているうさぎ。ペットとして飼われているうさぎは特に神経質でもあり、また、環境的に整った場所で飼われている事が多いため、ちょっとした温度の変化にも敏感である場合が多いです。

日本の気候は高温多湿で、近年では真夏になると30℃を越えることも珍しくなくなってきました。テレビ等でも脱水症状について報道されたり、熱中症について報道されることも多く、人間でも毎年犠牲になる方がいます。

こうした症状は、人間だけでなく、うさぎにも起きる症状のため、うさぎにとっても日本の高温多湿の夏は、命の危険も伴うことがある危険な時期でもあるのです。そこで今回は夏を上手に乗り切るための方法や知識について調べてみました。

うさぎは「耳」で温度を調整


うさぎは人間のように「汗」をかくことのできない動物です。汗は体温を下げるために体内から出てくるものですが、うさぎは汗をかかない代わりに、大きな耳から熱を発散させています。また、呼吸をすることでも熱を発散させています。

「ネザーランドドワーフ」に代表される「立ち耳のうさぎ」は、容易に熱を逃がすことが出来ますが、「ホーランドロップ」等に代表される「垂れ耳のうさぎ」は、熱がこもりやすく、体温を上手に逃がすことができない事もあるので、特に注意するようにしましょう。

見た目には汗をかかないので、うさぎがどれくらい暑がっているかがわからないため、日頃からうさぎの耳を触るようにし、だいたいの温度を把握できるようにすると良いでしょう。そうすることで、どれくらい暑がっているかを耳を触って判断することが出来ます。

湿度計で常に湿度のチェックも

温度計と温湿計も、うさぎと暑い夏を乗り切るための必須のアイテムとなります。耳を触る以外にも、温度計や温湿計を置いておくことで、正確な温度と湿度を計ることができます。

うさぎが適温と感じる温度は、おおよそ18℃〜25℃くらい。湿度は40%〜60%が理想とされます。たえず耳に触れて温度管理をするのではなく、こうして温湿計から情報を得て、確認のために耳に触れて温度管理をしてみると良いでしょう。

そして、うさぎは湿度に対して非常に弱い動物です。ですので、日本の夏、特に梅雨時には注意が必要となります。外気温が30℃近くになり、湿度も60%を大きく越えることもありますが、こうしたタイミングはうさぎが熱中症になる可能性が高いです。

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うさぎは不調に弱い動物

うさぎは一度体調を崩し、弱ってしまうと回復させるまでに時間がかかります。ですので、うさぎが体調を崩してしまわないよう、温度や湿度が上る前に適切に対処しなければなりません。

また、温湿計は壁などにかけず、しっかりとうさぎ用のケージ内(いたずらしないように注意が必要です)や、ケージ付近に設置するようにしましょう。計測している場所が遠ければ、実際にケージ内・ケージ付近の温度・湿度と誤差が出ることもあります。

うさぎの体調が弱っている時であれば、1℃上がっただけでも10%湿度が上がっている場合でも、命に危険が及ぶ可能性が高くなると考えて良いです。25℃を越えた辺りから注意するようにし、快適な温度を保つようにしましょう。

温度差にも注意が必要です


うさぎは急激な温度変化にも弱い生き物です。これは夏でも冬でも言えることですが、日中に25℃であっても、夜には10℃を下回るような生活を繰り返していると、うさぎの体調も次第に弱ってしまいます。

急激な温度変化は危険が伴いますので、できるだけ昼夜の温度変化にも気をつけるようにしましょう。

具体的な例を挙げると、夏の夜は適度な温度で過ごせていても、昼間は暑くなるからとクーラーをキンキンにかけていったり、その逆であっても危険です。自宅内に居ながらにして10℃以上の温度変化は非常に危険ですので、室温をできるだけ同じ温度にキープできるよう、工夫する必要があります。

また、その際には湿度の管理にも注意するようにしましょう。

温度を下げる為の方法

温度を効率よく下げるのに適しているのは、やはりエアコンです。とはいえ、エアコンの風が直撃するような場所に置くのはいけません。

先程も触れましたが、急激な温度変化は体に悪いです。いくら暑くとも、突然、冷風が吹き付ければ、うさぎの体も温度変化に追いつかなくなってしまうのです。エアコンを利用する際には、風が直撃するような場所は避け、自然に冷風が流れてくるような場所にケージを設置してあげましょう。

エアコンの利用が難しい場合には、できるだけ風通しの良い場所にケージを設置し、日陰を作ることが大切です。直射日光はもちろん駄目ですが、温度が溜まりやすいような場所は危険です。できるだけ、部屋の中の涼しく、風通しの良い場所を探しておきましょう。

また、扇風機による送風も効果がありますが、部屋の温度が高い状態で扇風機で送風しても、温風があたるだけで効果は得られないでしょう。扇風機を配置する場所にも工夫して、新鮮な涼しい風を送風できるようにしましょう。

夏を乗り切る対策グッズ

最近では、暑い夏を過ごすためのうさぎ用品もたくさん販売されています。もしもうさぎが嫌がらないようであれば「冷感プレート」等の商品も取り入れてみましょう。

冷感プレートとは、アルミなどの素材でできたプレートで、ケージ内に敷いておき、その上にウサギが寝転がることで、うさぎの体温を下げてくれるというアイテムです。

プレート上は滑るので、神経質なうさぎは嫌がる子もいますが、一度冷たいと理解すると、自分からプレートに乗りに行くようにもなります。ウサギ自身が暑いと感じたら移動するなど、自己管理ができるため便利な商品でもあります。

毎年春頃になると、ペットショップなどでも夏のアイテムが出揃ってきます。予めうさぎの性格や好みを把握するようにし、夏を乗り切るための冷感グッズを揃えてみても良いでしょう。

夏にうさぎを留守番させるには


夏場の留守番は、ウサギにとっても非常に危険が多いシーンとなります。可能であればペットホテルに預けるのがベストですが、毎回預けるのが難しい場合には、クーラーは必須のアイテムになります。

留守番させる際には、少し高めの温度設定で出かけるようにすると安心です。暑すぎるのも危険ですが、暑いのに体が冷えすぎるのも危険なのです。また、扇風機だけで乗り切るのも、少々危険な感じがします。

留守中は外の風を取り入れることができませんので、室内に滞留している温風を扇風機で送るだけになってしまいます。そのため、うさぎに扇風機を当てていたところで、次第に温風を当てるような状態になるため、あまり冷房機能は果たせないのです。

夏場の留守番は、万が一のことを十分に考えて留守番させるか、ペットホテルに預けるようにしましょう。

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息が荒い時は要注意

うさぎの息が荒くなっているような様子が見られる際には要注意です。

うさぎの息が荒くなっている要因として考えられるのは、どこか痛みが生じている時や、肥満が原因で息が荒くなっている時。これらが原因であれば、日頃から同じ様子が見られますが、夏場に突然息が荒くなっているようであれば、熱中症を疑ったほうが良いでしょう。

熱中症になると、場合によっては命を落としてしまう可能性が高くなるため、非常に危険です。対策としては室温を適温に直ちに保ち、涼しい風を送るようにしましょう。

ただし、あまりにぐったりとしている様子が見られれば、早急に動物病院で治療を行う必要があります。念のため、あまり様子を確認していないで、軽度であっても動物病院に駆け込むのが一番安全ではあります。

「水」は非常に重要です

夏場の「給水」は非常に重要です。熱中症を防ぐためにも、夏場は水を切らすことがないように気をつけましょう。

また、給水器は使用していくと水が思うように出ない、もしくは垂れ流しのような状態になることも。念のため、夏が来る「ちょっと前」に給水ボトルごと変えることも検討しましょう。

夏が来るちょっと前に取り替えておくというのにも、大事なポイントがあります。うさぎは神経質な動物なので、環境や物が変わると警戒する子も中にいます。本番となる夏が来る前に交換することで、慣れさせるようにするのです。

うさぎは体も小さいため、体調を崩してからは進行も思ったよりも早いです。体調を崩してしまう前に、温度管理・湿度管理には注意し、真夏を乗り切るようにしましょう!

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