天真爛漫という言葉が似合うフェレットですが、遊びすぎな性格のせいもあって、ケガをしてしまうことも少なくありません。今回は、そんなフェレットがケガをしてしまった時の対応や、ケガをしていないかのチェックすべき場所を考えていきたいと思います。

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日常のチェック。できていますか?


フェレットをケージ内や居間で遊ばせている際に、誤ってケガをしてしまい、飼い主さんもそのまま気が付かないというケースも少なくありません。さらに何日かケガを放置してしまったために、症状が悪化してしまうなんてことも起こりうる事態です。

日頃から、こまめにフェレットの体調チェックができていれば、こんな事にもならないのですが、なかなか毎回じっくりと様々な箇所をチェックするというのも、簡単なようで難しい事ですよね。

元気がない場合や、食欲がない場合、歩き方がおかしい等の症状が見られれば、発見もそう遅くはならないのですが、フェレットはちょっとした痛みがあっても、ケガをしていることを悟られないよう、明るく元気に振る舞ってしまいます。

フェレットの体調管理

日々のフェレットの体調チェックの重要性は、フェレットに限らず犬や猫、人間でも同じことがいえるでしょう。また、フェレットを含む多くの動物はケガをしていても、自然界においては外敵からケガをしていると悟られないようにする習性もあるため、日々一緒に過ごしている飼い主さんも気が付きにくいものです。

このようにフェレットにも動物特有の習性がありますが、ケガをしていても痛いと泣いたり、絆創膏をつけて治すというわけにはいきませんので、いかに早く気が付き、対処するかで、ケガの状態の大小も変わってくるのです。

大事に至る前に、日頃からこまめに体調チェックをする癖をつけ、早期発見・早期治療を行う事は重要な健康管理となります。

健康チェック。どこを確認したらよいのか

では実際に、フェレットの健康チェックを行う際には、どの部位をチェックしていけばよいのでしょうか。簡単にチェック箇所を挙げていくと、

・目
・耳
・鼻
・口と歯
・足と爪
・皮膚や被毛
・生殖器や肛門、排泄物

等の項目が挙げられます。上記に挙げられた箇所は、フェレットにとってナイーブな箇所でもあり、ケガや汚れが酷い事などでも、病気を引き起こす引き金となりえる箇所です。

また、症状が見えやすい部位でもあり、体内に何かしらの病気を発症してしまっている場合にも、こうした箇所へ影響が出たり、初期症状として変化が起こりやすい箇所でもあります。

目や耳、鼻、口のチェック


目視でもある程度チェックが可能なのが、目や耳、鼻、口などのチェックです。目は涙目になっていたり、目やにが多かったり、傷が付いていないでしょうか。こうした状態が見られる場合には、目に傷が入っている場合やアレルギーなどの症状が考えられます。

フェレットはあまり視力が良い動物ではありませんので、主に嗅覚を使って物や状況を判断していると考えられていますが、目を使っていないわけではありません。眼球などに傷がついてしまえば、そこから大怪我を起こす可能性も十分に考えられるので、瞳の状態にも気を配るようにしましょう。

また、目やにが多いというのは何かしらの悪影響が見られる証拠。通常であればめやにもそんなに出るわけではありませんので、目やにが多いと気がついた時には原因を追求するようにしましょう。

人間の風邪に感染します

フェレットから鼻水がでていたり、鼻の周りが汚れている様子はないでしょうか。その原因はもしかすると風邪、もしくはアレルギー症状がある場合には、鼻水などの症状も確認出来るかもしれません。

何かしらの風邪の症状がある場合には、フェレットもくしゃみや鼻水といった症状が見られるようになります。気をつけなければいけないことは、フェレットは人間の風邪も伝染るという事です。

さらに、特に気をつけなければならないのが、家族がインフルエンザ等に感染している場合です。あまりピンとこないかもしれませんが、フェレットは人間のインフルエンザも伝染る場合がありますので、家族が風邪やインフルエンザに感染している場合には十分に注意しましょう。

耳ダニ感染症には注意!

フェレットの耳のチェックも欠かせません。耳は、黒く汚れていないでしょうか。

フェレットの耳が汚れている場合は、イヤークリーナー等を使用して耳垢を取るなどして耳掃除を行わなければなりません。こうして耳掃除を行っていても、数日で再び黒い耳垢が覆うように汚れる症状が見られるのであれば「耳ダニ感染症」などの疑いがあります。

フェレットは耳垢を放置するなど、あまりに不潔な状態にしていると、どんどんと汚れが溜まってしまい、更に状態はひどくなります。ましてや耳ダニ感染症の場合ですと、耳掃除をしても翌日にはすぐに汚れている等の症状も見られます。

耳ダニ感染症を放置してしまうと、さらに大きな病気を引き起こす可能性もありますので、決して油断はできません。

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日々の歯磨きも大事な健康管理

生命線でもある口や歯のチェックも行うようにしましょう。すぐに噛まれてしまう場合には「保定」を行うなど、ある程度の躾が必要になるかもしれません。

特に歯のチェックは重要です。ケガをして抜けそうになっていたり、欠けていたりしないでしょうか。歯がなくなってしまうと思うように食べ物を食べられなくなりますので、歯は健康を維持するための大事な生命線と言えます。

また、歯磨きの要領で、濡れタオル等で歯をこすってあげることでも、僅かではありますが虫歯などの対策にもなります。そのほか、ぬいぐるみなどのおもちゃを与えることでも歯のブラッシング効果がありますので、たまに歯磨き用のおもちゃとして与えておくのも良いでしょう。

足や爪のチェック


フェレットを抱っこする時や、遊ばせている時に最もチェックがしやすいのが、手足や爪のチェックです。足を触っても痛がったりする様子は見せないか、爪は折れていないかなど、触るだけでもある程度の確認がとることが出来ます。

考えられる症状は、遊んでいる際に手足を引っ掛けて捻挫のような状態になったり、ひどい場合は落下してしまい、骨折してしまっている場合などです。日頃から、爪切りはしっかりと行えているでしょうか。こうした遊びの中の事故は、爪が伸びていたために、毛布やハンモックなどに爪が引っかかってしまうことで起こりがちです。

もし、自宅で爪切りなどのケアが行えない場合は、動物病院などで爪切りをしてもらうようにしましょう。1ヶ月に1回のケアが理想的です。

皮膚や被毛のチェック

フェレットが体調を崩したり、病気になってしまうと、毛艶が悪くなったり、皮膚が乾燥したり、反対に脂っぽくなったりします。抱っこをする時にもチェックすることが出来ると思いますが、毛艶が落ちたと感じた場合には、病気の場合が考えられます。

食事の質が落ちた、食事が合っていない、不衛生な環境下での飼育などの要因が思い当たらないようであれば、フェレットの体調を伺い、念のために動物病院に診察しに行ってみてはいかがでしょうか。

生殖器や肛門、排泄物のチェック

普段の生活から、フェレットの排泄する糞や尿の臭いや、状態、形、回数なども意識して置くようにしましょう。私達が風邪をひくと下痢をしてしまったりするように、フェレットも体調を崩すと下痢や軟便、便秘などをしてしまいます。

下痢などを引き起こしている場合、様々な要因が考えられますが、最も考えられるものがウイルス等による下痢の症状です。場合によっては命に関わる場合もありますが、こうした場合には下痢の他にも元気がなかったり、食欲がなかったりといった様子が見られます。思い当たる要因がなければ、動物病院に連れて行ったほうが安心でしょう。

日頃からフェレットの便の状態を把握するようにし、色に変わりはないか、臭いに変化はないか、形や硬さは変化が無いかなど、いつもの便と比較できるように把握しておきましょう。

トイレ砂は最適?

下痢だけして、元気に動き回っている場合等はどうでしょうか。こうした場合には、もしかするとトイレ砂を食べていたりという事も考えられます。

トイレ砂を食べてしまい、消化不良を起こしたりして、下痢や便秘などの症状が引き起こされている場合もありますので、こうした場合には、トイレ砂の材質やメーカーなどを変えて様子を見るようにしましょう。

少量であればそこまで心配するほどではありませんが、一度食べると癖もついてしまいますので、何かしらの対応が必要になるかもしれませんね。さすがに毎日のようにトイレ砂を食べてしまっていては、体にも良いとは言えまえんので、早急に交換したほうが良いかもしれません。

砂の形、臭い、重さなど、様々な違いもありますので、最適なトイレ砂を選ぶようにしましょう。

最後に

今回取り上げたチェック項目は、最低限のチェック項目ではありますが、日頃からこうした箇所を確認する癖を付けるようにしてみてはいかがでしょうか。どの病気も、早期発見・早期治療が大事な要素です。

また、フェレットを飼育するにあたり、「保定」や爪切り・耳掃除などは自分でできるようになりましょう。こうしたケアを自分で行うようになれれば、ちょっとした変化や状態の把握などもしやすくなります。

はじめは難しいかもしれませんが、慣れればそんなに難しいものでもありませんので、ぜひ挑戦して、自分である程度のケアを行えるようになりましょう。フェレット自身も、大好きな飼い主さんにケアしてもらったほうが安心ですし、喜ぶと思いますよ。

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