ハムスターのおやつにもなる「果物」。上手に果物を利用することで、ハムスターとのコミュニケーションツールとしても、ハムスターの健康を維持するためにも、非常に効率の良い「おやつ」になります。今回は、りんごの効能と与え方について調べてみました。
ハムスターのおやつにも最適な「りんご」
毎日寝て過ごしたり、時には走り回ったりと、一日の大半をケージの中で過ごすハムスターですが、毎日の主食は「ハムスター用のペレット」などを食べていることでしょう。そんなハムスターにおやつあげたいと考える方も多いはず。そして、与えるおやつもできるだけ体に良いものがやっぱりいいですよね。
そんなハムスターへのおやつにオススメなのが、人間でも馴染みのある果物のひとつに挙げられる「りんご」。おやつ代わりにも、主食の味付けにも使われるりんごですが、豊富な食物繊維と糖分を摂取できる、非常に効率の良い食べ物です。
ハムスターにとってもこのりんごはおやつにもなり、適量をおやつとして与えることで、ハムスターの健康維持にも繋がる食べ物となるでしょう。そんなりんごですが、実はハムスターに与える際には何点か注意して与える必要があります。まずはりんごの持つ良い効果について見てみましょう。
食物繊維が豊富な「りんご」
りんごは、一年中手に入りやすく、お手頃な果物の一つで、私たちもよく口にすることが多いと思います。このりんごには、骨や歯を作る「カルシウム」や、免疫機能やストレスにも効果的な「ビタミンC」、抗酸化作用のある「ビタミンE」、皮膚や細胞を活性化する「ビタミンB2」などの栄養素が含まれています。
さらに、りんごには果物や野菜に含まれる多糖類の「ペクチン」が含まれています。このペクチンは、食物繊維の一種で、腸の中の悪玉菌を抑制する働きがあり、腸の健康を守ってくれる成分です。
ここまで聞くと、非常によい食べ物で、たくさんあげたくなる気持ちになってしまいますが、しっかりとりんごについて理解し、適正な量を与えるようにしないと、ハムスターの健康を逆に損なう結果になってしまいます。では、実際にどのような点に注意が必要なのか見てみましょう。
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水分と食物繊維に注意
りんごは非常に水々しい果物ですが、反面、水分量が多すぎてしまうことも考えられるため、ハムスターに与える際には適量を与えなければ、水分を上手に消化することができずに水下痢を起こしてしまいます。
そこで、市販で売られているような乾燥させたりんごであれば、水分も飛ばしてあるので問題ないかと思いきや、実は水分の問題だけではないのです。乾燥したりんごは日持ちもよく、小粒なのでハムスターにも与えやすいですが、りんごに含まれる食物繊維(ペクチン)は、与えすぎてしまうとお腹が緩くなって、下痢を起こしてしまいます。
ですので、新鮮なりんごでも、乾燥したりんごでも、ハムスターにりんごを与える際には、ハムスターが手で持てるくらいの、ひとかけらに切ってあげましょう。くれぐれも、与え過ぎには注意が必要です。
種に含まれるアミグダリン
ハムスターにりんごを与える際に、特に注意が必要となるのが「熟していない若い実」と「タネ」です。
この熟していない実と、タネには「アミグダリン」という成分が含まれています。アミグダリン自体は無毒な成分ですが、ハムスターの体の中で分解される過程で青酸が発生することで、中毒症状を引き起こす可能性があるため、与えてはいけません。
場合によっては命の危険も伴う事態になりますので、りんごを与える際には特に注意が必要となります。とはいえ、こうした点にさえ注意を払えば、ハムスターの健康を維持するのにも役に立つ食材となります。
細切れにカットして与えていれば、種を食べさせることも無いですし、熟しているかどうかの確認も取れると思いますので、こうした点には要注意ということだけは覚えておくと良いでしょう。
りんごの皮はあげても問題ない?
りんごの種が、ハムスターにとって危険であることはわかりましたが、りんごの皮はどうなのでしょうか。
りんごの皮に関しては、ハムスターに与えても問題はありません。しかしながら、市販されているりんごは、農薬で育てられているものや、見た目を良くするためにワックスが塗布されているものもあります。
りんごの皮事態は与えても問題ないにしても、農薬やワックスなどはハムスターの健康に害を及ぼすものです。拭き取ることで全てが取れているかは疑問ですので、念の為、ハムスターにりんごを与える際には皮を向いて、実だけを与えるほうが安心かもしれませんね。
どうしても皮を与えるのであれば、しっかりと水洗いし、しっかりと水分を拭き取ってから与えましょう。
りんごの「樹」はおやつにも最適
実はりんごがハムスターのおやつになるのは、実だけではありません。市販でも販売されていますが、りんごの木もハムスターのおやつやかじり木としても最適なのです。
りんごの木にはわずかながらりんごの臭いもするのでしょう。また、木と言っても実際はりんごの木の枝ですので、そんなに大きなものではありません。もちろん、無農薬で育てられている事が必須となりますので、どこで育てられたかわからないようなりんごの木は避けましょう。国産の商品であれば、産地や無農薬で育てられている事も記載されていますので安心です。
りんごの木はかじり木としての役割が強いですが、風味もしますので、ハムスターにとってはおやつ代わりになるものでしょう。りんごの味が好きなハムスターであれば気にいると思いますよ。
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頬袋に入れて食べます
ハムスターのご飯の食べ方を見るとすぐに分かりますが、ハムスターは直ぐにその場で食べるわけでなく、一度、頬袋にしまってから食べます。また、お気に入りの食べ物などは頬袋に収納し、自分の巣や落ち着ける場所へと持っていきます。
りんごに関してもハムスターは好物の果物ですので、頬袋にいれて運ぶことでしょう。りんごを薄切りにして与えても良いですが、こうした可愛らしい姿を見るのであれば、りんごをブロック状に小さくカットしたほうが、頬袋に入れて持ち運ぶ姿をみられることでしょう。
いずれにしても、ハムスターは一口があまり大きくはありませんので、ハムスターのひとくちサイズに合わせてカットしてあげましょう。もちろん、与える量には中止してくださいね。
コミュニケーションの一つとして
おやつを与えるのは、ただ間食ということだけではなく、ハムスターと飼い主にとってコミュニケーションの一つとして使えることもあるでしょう。ハムスターを飼い始めたけれど、なかなか慣れてくれない・・・という時には、りんごを使って誘ってみる、という使い方もあります。自分の手のひらに、一口大のりんごを置いて食べさせてあげると、ハムスターとの距離を縮められるかもしれません。
また、りんごはハムスターの食欲がなんとなく落ちていると感じたときにも、食欲を戻すきっかけを作るという使い方もできます。ただし、糖分が多い果物ですから、与え過ぎてしまうと逆に、主食のペレットを食べられなくなってしまう可能性があるので気を付けましょう。
与える時は、清潔を保つことも大切です。ハムスターが残してしまった果物は、早めに片付けてしまいましょう。ほおっておいたものが腐ったりすると、ケージも汚れて不潔になり病気の元となる可能性があります。ハムスターは夜行性ですから、夕方以降の活発になる頃に、食事の時間を作ってあげると、食べ残しが少ないかもしれません。甘くて美味しいりんごですから、ハムスターの体調を損なわず、楽しい「おやつ」の時間になるように、注意を払ってりんごを与えましょう。
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