アメリカを原産国に持つペットフードメーカーの「ネスレ ピュリナ」。ピュリナ製品の中でも専門店寄りのキャットフードとして知られるのが「プロプラン」です。今回はこのネスレ ピュリナ プロプランの内容について調べてみたいと思います。
ネスレ ピュリナ「プロプラン」
黒っぽいパッケージでおなじみのキャットフード「ネスレ ピュリナ プロプラン」。
原産国はアメリカで、ペットフードメーカーでお馴染みのネスレ ピュリナのキャットフードです。主に専門店に並ぶキャットフードで、価格帯の割には意外と?と言ったら失礼になりますが、しっかりとした内容のキャットフードです。
ネスレ「ピュリナ」社は創業1902年と、ペットフードメーカーとしても老舗ブランドとなるペットフードメーカーで、母体となるアメリカではドライフードの他にも缶詰やトリーツなどのラインナップも展開されています。そんなプロプランのテーマとなるのが「健康寿命」というもの。
プロプランのラインナップ
これまではキャットフードのラインナップも少なく、ドッグフードのイメージのほうが強いイメージではありましたが、今ではラインナップもある程度充実し、幼猫から老猫まで、また成猫時のシチュエーション別に別れたラインナップになっています。
アメリカ本土のラインナップに比べるとまだまだ少ないですが、最低限のラインナップは揃ったという感じでしょうか。
日本でのラインナップでは子猫用の「オプティスタート」、成猫用の「オプティレナル」、皮膚・被毛ケアに「オプティダーマ」、老猫用に「ロンジェビス」といったベースラインナップに加えて、成猫用には「避妊・去勢した猫のダイエットフード」「室内飼い猫用」の合わせて6種のラインナップが揃います。その中から、まずはプロプランの子猫用から見てみましょう。
初乳成分「コロストラム」を採用
プロプランの子猫用となる「オプティスタート」。1歳までの子猫を対象としたキャットフードです。
オプティスタートでは、子猫に必須となる高タンパクな内容に加えて、サプリメント等でも見られる初乳成分「コロストラム」が採用されています。
【ネスレ ピュリナ プロプラン オプティスタート 原材料】
チキン、コーングルテンミール、小麦、動物性油脂、小麦グルテン、大豆ミール、サーモンミール、ツナミール、オーツ麦、大麦、魚油、コロストラム、ミックスエキストラクト、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、クロライド、マグネシウム、鉄、銅、マンガン、亜鉛、ヨウ素、セレン)、ビタミン類(A、D、E、B1、B2、パントテン酸、ナイアシン、B6、葉酸、B12、コリン、K、ビオチン、C、ベータカロテン)、ピロリン酸Na、アミノ酸類(メチオニン、タウリン)、酸化防止剤(ミックストコフェロール)
スポンサードリンク
初乳成分「コロストラム」とは?
コロストラムとは、分娩後24時間〜48時間の間に分泌される初乳の事で、特に産まれたばかりの頃にはこのコロストラムを摂取しなければ免疫力もつかず、生命を維持することができないと言われる程に重要なもの。
コロストラムをキャットフードに配合させることで、免疫力の向上と子猫の腸内環境を健康にし、消化吸収を高めているようです。
オプティスタートは第一原材料にチキンが採用されている点と、着色料・保存料が使われていない点は良いのですが、コーングルテンミールを始めとした「ミール類」が多い点、穀物が使用されている点は残念なところです。また、動物性油脂も疑問が残るところではあります。
子猫用のキャットフードとしては良くもなく、悪くもなくといったところでしょうか。コロストラムが採用されているだけに、少し勿体無いような内容になってしまっています。
ミートファースト、合成保存料などは使用されていないものの
次に成猫用の「オプティレナル」を見てみましょう。
こちらはサーモンが第一原材料として採用されたミートファースト設計。また、酸化防止剤にもミックストコフェロールが使用されるなど、合成保存料のたぐいは一切使用されていませんので、安心なキャットフードと言えます。
【ネスレ ピュリナ プロプラン オプティレナル 原材料】
サーモン、ツナ、コーングルテンミール、小麦、チキン、動物性油脂、大麦、チコリ、とうもろこし、大豆ミール、魚油、たんぱく加水分解物、オーツ麦、ミックスエキストラクト、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、クロライド、マグネシウム、鉄、銅、マンガン、亜鉛、ヨウ素、セレン)、ビタミン類(A、E、B1、B2、パントテン酸、ナイアシン、B6、葉酸、B12、コリン、K、ビオチン、C、ベータカロテン)、アミノ酸類(アルギニン、メチオニン、タウリン)、ピロリン酸Na、酸化防止剤(ミックストコフェロール)
穀物の他、ビートパルプも
合成保存料は使用されていないので安心ですが、「とうもろこし」を始めとした穀物類が使用されているので、穀物に対して食物アレルギーを持つ猫には不向きといえます。
オプティレナルにはこの成猫用の他に、「チキンを原材料」に持つ「室内飼い猫用」、サーモンベースの「皮膚・被毛の健康ケア」も成猫用としてラインナップされています。
室内飼い猫用に関しては「チキンベース」といいたいところですが、「チキンを原材料」に持つと書かせて頂いたのは、第一原材料に「コーングルテンミール」が採用されていたため、ベースとなる原材料は穀物と判断できます。こちらは少々残念な内容になっています。
また、室内飼い猫用には穀物類の他にもビートパルプも原材料に含まれているため、消化吸収やアレルギー配慮に関しては疑問が残る内容になっています。
プロプランの価格を比較
プロプランの価格について見てみましょう。
「子猫用 オプティスタート」800g:1,711円
「成猫用 オプティレナル」1.3kg:2,525円
「オプティレナル 室内飼い猫用」1.3kg:2,525円
「オプティレナル 避妊・去勢した猫のダイエットフード」1.3kg:2,780円
「オプティダーマ 皮膚・被毛のケア」1.3kg:2,525円
「老猫用 ロンジェビス」1.3kg:2,652円
以上のラインナップと価格になっています。
価格帯としては中くらいでしょうか、プレミアムフードの価格よりは安価で、かつ内容的にはそれほど悪いわけではありませんので、少しフードのランクを上げたいと考えている飼い主さんにもおすすめです。
尿結石にも配慮
キャットフードを選ぶ際にポイントにしておきたいのが「尿結石」や「毛球症」などの病気に配慮されているかという点です。
尿路結石や毛球症は、猫に多く見られる病気で知られていますが、これらの病気は突然発症するものではなく、蓄積されていくことで発症してしまう病気です。そのため、日頃から意識していれば十分に予防できる病気でもあります。
反面、あまり意識していなければ、猫に好発する病気ですので、いつ度のタイミングで発症するかはわかりません。
こうした病気を予防するためにも、キャットフードの成分でもこれらの病気に対して配慮された内容のものを選ぶのが理想的です。尿路結石であればマグネシウムの含有量や、毛球症であれば腸内細菌やお腹の健康維持といった内容で予防効果を発揮させています。
プロプランに関してもこれらに配慮した成分になっていますので、一度確認してみましょう。
スポンサードリンク
「isfm」とは?
ピュリナのプロプランには「isfm」というロゴマークが付けられています。このisfmというロゴは「The International Society of Feline Medicine」の略なのですが、isfmは国際的な基準規格で「猫の健康や年齢に応じて適切な栄養管理」を示すために、ガイドラインを広めている団体なのです。
「猫が心身共に健康な一生を過ごすことができるため」というスローガンのもとにに作られた団体で、キャットフードにロゴマークが付けられているのは、このキャットフードは猫の適切な栄養管理を行っていますという目印にもなるものです。
isfmは国際的な団体で、こうしたキャットフード以外にも、動物病院などでも目にする機会があります。どんなキャットフードが安全なの?と迷った時の目印に覚えておくと良いですよ。
さいごに
ネットなどで口コミを拝見してみると、どうやらロイヤルカナンからの変更で選ばれているパターンが多いように見られました。
確かに、ランク的には似た感じではあるものの、ロイヤルカナンよりは安心して与えることのできるキャットフードのような気がします。BHA等の影響が気になる方であれば、ロイヤルカナンからプロプランに変更してみても良いかもしれませんね。
いくつか残念な点もあるキャットフードではありますが、大前提となるのは合成保存料や合成着色料・合成酸化防止剤等を使用していないことが大事です。
また、ミートファーストであることも大事ではありますので、ハイクラス手前で比較的、購入しやすい価格帯のキャットフードを探している方であれば、一度試してみても良いかもしれません。
※内容は2017年1月時点での情報になります。内容は変更している場合がありますので、事前に確認の上ご利用ください。
スポンサーリンク