鳥のおやつに果物を与えている方も多いのではないでしょうか。果物には豊富な栄養と、鳥の健康維持に役立つ成分がたくさん含まれています。今回は、鳥のおやつに最適な果物の種類と栄養について解説していきたいと思います。

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鳥のおやつと果物

果物は鳥のおやつにも最適な食べ物で、栄養も補給できる優れた食材です。しかし、中には鳥が食べてはいけない果物もあり、実は食べられても種は食べてはいけないといった物も多くあります。

また、果物は水分を多く含む食べ物なので、セキセイインコ等の小型の鳥であればほんの少しの量にしておいたほうが良いでしょう。もしくは、乾燥させたドライフルーツなどのおやつも市販で販売されていますので、不安なようであればドライフルーツを与えるようにしましょう。

おやつとして気軽に与えやすい「みかん」


鳥のおやつとして気軽に与えやすいのが「みかん」です。みかんは、ビタミンC、ビタミンP、カリウムなどの栄養が豊富な果物で、食物繊維も豊富なのでおすすめの果物です。

また、みかんの皮や「白い筋」の部分も鳥には無害なので、大量でなければ与えても問題はないでしょう。その際には念のため、よく洗ってから与えるようにしましょう。

ちなみにみかんの白い筋の部分、みなさんも食べる際には取り除いている事が多いと思いますが、この白い筋の部分は「アルベド」と呼ばれる、果実部分に養分を送るための大事な部分。そのため、アルベドに含まれる「ヘスペリジン」と呼ばれる血流や血管の強化に効果のある成分は、果実部分よりも多く含まれているのだとか。

コミュニケーションをとりながら

みかんを与える際に注意したいのが、水分が多いために適量にしておくことと、みかんが酸性の果物であるために、鉄などに反応してしまい、有毒な物質に変化してしまうということです。

あまり神経質になる必要もありませんが、ケージなどに取り付けてみかんを与える際には注意が必要です。というよりもやめたほうが良いでしょう。

みかんやみかんの果汁がケージ等の鉄製部分に付着してしまうと、鉄の部分は酸化が進んでしまい、酸化してしまった部分を鳥が口つけてしまったり、齧ってしまった場合には有毒な成分を舐めてしまうことになるからです。

そのため、できるだけみかんを与えるときにはコミュニケーションを兼ねて手からみかんを与えるようにし、便の状態を確認しながら適量を与えるようにしましょう。

「ブドウ」の与え過ぎには注意

目の健康に効果のある「アントシアニン」や、動脈硬化などの予防に効果のある「ポリフェノール」、また疲労回復にも効果の高い果物といえば「ブドウ」です。

ブドウを好む鳥は多く、おやつとしても最適な果物ではありますが、非常に水々しい果物でもありますので、与える際には水分量に気をつける必要があります。

特にセキセイインコなどの小型の鳥であれば、「デラウェア」などの小さなぶどうでも量は多いのです。初めて与える際には、与えた後の便の状態などを確認するようにし、与え過ぎに注意するようにしましょう。

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「りんご」は健康維持にも最適

鳥が好きな果物のひとつに「りんご」があります。りんごは整腸作用を促すペクチンが含まれており、クエン酸は胃腸の働きを良くするため、鳥の健康維持にもよい果物です。

リンゴを与える際に注意したいのが「種」や「りんごの葉」を与えないようにするという点です。また、りんごは水分量も多いので、小さく刻んで与えるようにしましょう。りんごに限らず、果物にはたくさんの水分が含まれるので、水分補給に適している反面、与えすぎると下痢を引き起こす要因にもなります。

こうした点だけ気をつければりんごは鳥の健康維持にも最適な果物であり、整腸作用にも優れているために、体長も安定してくるでしょう。歯ごたえが好きな鳥もいますので、少し固めの歯ごたえが好みの鳥はお気に入りの果物になるかもしれません。

りんごの種は鳥にとって毒

りんごは鳥の健康維持にも最適な果物ですが、先述の通り、りんごの「種」と「葉」は必ず取り除きましょう。りんごの種や葉は、鳥にとって有毒となる成分が含まれていますので、りんごを与える場合には必ず皮を向いてカットし、実の部分だけにして与えるようにしましょう。

りんごは「バラ科」の植物なのですが、バラ科の植物の種や葉は「青酸化合物」を含んでおり、鳥にとっては非常に毒性の強いものになります。中でもりんごの種は、他のバラ科の植物の中でも毒性が強いものなので、必ず種は取り除くように気をつけて与えましょう。

りんごの種や葉の他にも、さくらんぼの種や葉、あんずの種と葉も同様に青酸化合物が含まれますので、同様に注意が必要となります。

バラ科の他の果物

りんごの他にもバラ科の植物で、鳥に与えることのできる果物はあります。ちょっと怖いと感じた飼い主さんもいらっしゃると思いますが、「実」の部分には何の問題もありませんので、水分のことも加味して、少量であれば与えることが出来ます。

りんごの他には、先述で挙げた「さくらんぼ」や「あんず」だけでなく、「桃」や「イチゴ」「洋梨」等が挙げられます。これらの果物もりんご同様に、必ず「葉」と「種」は取り除いてから与えるようにしましょう。特にイチゴは種が多いので、しっかりとナイフか何かで実だけにしてからの方が安心かもしれません。

他にも注意が必要な果物は?

果物はりんごにも代表されるよう、種などにも注意が必要ではあるものの、実に関しては毒性がない果物も多いです。このように、気をつければ危険ではないという果物もありますので、念のため知っておくと良いかもしれません。

りんごに似た「梨」は、りんごと同じようにバラ科の果物。同じく種や葉は危険ですが、鳥にとって梨は消化に悪いと言われるため、控えたほうが良さそうです。

先述でも挙げたみかんと同じく、強い酸性を持つ「パイナップル」は、甘く熟んでいれば問題はないものの、完熟ではないパイナップルは避けたほうが良いでしょう。

このほか、「柿」は貧血を引き起こす要因にもなる「タンニン」を含む果物ですが、食べても問題はないなど、意見が別れる果物の一つでもあります。ただし、柿に関しても種は危険ですので取り除くようにしましょう。

鳥にとって危険な果物は?

では、鳥が食べてしまうと危険な果物はどのようなものがあるのでしょうか。

中でも最も有名なのが「アボカド」です。アボカドに含まれる「ペルシン」と呼ばれる成分は鳥の肝臓機能を破壊し、場合によっては命を落とすこととなる、鳥にとっては非常に毒性の強い果物となります。

アボカドに関しては、りんごのように種や葉だけでなく、アボカドの実自体も危険であり、皮や種、葉に至るまで危険となります。間違っても鳥に与えないようにしましょう。

アボカドを食べてしまったことで起きる症状は、嘔吐や下痢といった消化器系に影響が見られ始め、肺水腫や呼吸困難を引き起こします。やがて昏睡状態に陥ってしまうと死に至る事となります。このように、鳥はアボカドを食べてしまうと中毒死してしまう可能性が高いですので、鳥の届く場所にアボカドを置いておかないようにしましょう。

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餌ではなくおやつとして与えましょう


鳥にとって最適な果物と、危険な果物について解説してきましたが、鳥にとっての果物は餌としてではなく、おやつとして与えるのがやはり最適だといえるでしょう。

果物は栄養満点ではあるものの、栄養素的には偏っていたり、与える量に注意が必要な場合もありますので、餌は餌として与え、果物はトッピングやおやつとして利用するのが理想的です。特に果物が好物な鳥は、すぐにおねだりをしてくるかもしれませんが、便の状態をしっかりと確認して、過剰に与えないように注意しましょう。

果物をおやつとして与えるメリットは、やはりこうして鳥とコミュニケーションをとりながら与えられるという点です。果物をおやつとして上手に利用し、プラスアルファの健康維持を行えるようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。鳥の種類にもよりますが、果物を与える際には量に注意するようにしましょう。実際に与える際には、まずはほんの少量(鳥の一口サイズ程度)から始めるようにし、与えた後の糞の状態は必ず確認するようにしましょう。特に問題が無いようであれば、量を少しずつ増やしていっても問題は無いでしょう。

果物は鳥にとっては必ず必要な食材とは言えず、それであるならば野菜のほうが必須の食べ物と言えるでしょう。「おやつ」や「ご褒美」として与えるようにし、くれぐれも与え過ぎには注意するようにしましょう。

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