鳥のおやつに野菜を与えている方も多いのではないでしょうか。鳥にとっての野菜は、おやつ代わりにもなるし、おかず代わりにもなる上、栄養も豊富なので健康維持にも最適な食べ物です。今回は鳥に与えやすいおやつとしての野菜について調べてみました。

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おやつに野菜という選択


いつものご飯にプラスαでおやつを与えてあげたいけれど、市販で売られているビスケットのようなおやつには抵抗がある・・・という飼い主さんも少なくないのではないでしょうか。できれば、自然由来の食べ物のほうが、鳥にも飼い主さんにも安心ですよね。

そんな鳥に与えるおやつですが、野菜を与えてみるのはどうでしょうか。すでに与えている方もいらっしゃるかもしれませんね。野菜には豊富な栄養素がたくさん含まれていますので、鳥のおやつ代わりにも、鳥の健康維持にも役に立つものです。

「小松菜」はビタミンA欠乏症にも効果あり

小動物に与える代表的な野菜と言えば「小松菜」が挙げられるでしょう。小松菜を好んで食べる鳥も多く、セキセイインコを始めとした小型インコにも与えやすい野菜の一つです。

小松菜はカルシウムや鉄分が豊富な野菜で、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンE等のビタミンが豊富に含まれた野菜として知られます。また、体内でビタミンAに変わるβカロチンも多く含まれており、「ビタミンA欠乏症」の予防としても効果が高い野菜です。

小松菜を与える際にはよく水洗いしてから、しっかりと水気を切ってから与えましょう。小松菜に水分が多く残されていると、水分のとりすぎで下痢を引き起こしてしまうことも考えられますので、水分はしっかりと切りましょう。

生で与えることができ、便の状態を確認しながらにはなりますが、与える量も過度でなければ問題はありませんので、おやつ変わりにもなる野菜ですのでオススメです。

ビタミンA欠乏症とは?

鳥がビタミンA欠乏症を引き起こしてしまうと「くしゃみ」や「声がかすれる」といった症状が見られるようになり、さらに症状が悪化してくると「副鼻腔炎」や「胃潰瘍」といった病気を引き起こすこともあります。

見た目には「眼の周りが腫れる」といった様子や「鼻水が出る」などの様子も見られるようになります。また、この他にも「結膜炎」や「夜盲症」といった病気を発症することもあるため、決して油断はできません。鳥にとってビタミンAが欠乏することの影響の大きさが伺えます。

そして、ビタミンAの欠乏症がある反面、ビタミンA過剰症というものも存在します。そのため、単純にビタミンA欠乏症ばかりを気にして、ビタミンAばかりを摂取させていてもいけないのです。

他の青菜もおすすめ

「豆苗」や「チンゲン菜」もオススメの野菜です。こちらも小松菜同様にビタミンAが摂取できる青菜の一種で、ふだんのおやつ代わりにも最適な野菜です。

豆苗からはビタミンAのほかビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE、カルシウム、タンパク質が摂取でき、粘膜の保護にも効果が期待できます。なお、豆苗を与える際には「豆」の部分は与えないようにしましょう。チンゲン菜からはビタミンAのほか、ビタミンC、ビタミンE、カルシウム、鉄分が摂取でき、整腸作用や貧血予防にも効果があります。

このように食物繊維も豊富で、健康維持にも適している青菜類の野菜ですが、同じ青菜でも「白菜」や「キャベツ」は水分量が多いために、下痢を引き起こしてしまうこともありますので、少量にとどめるか、もしくはあまりオススメはしません。

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ほうれん草に含まれる「シュウ酸」とは

上記に挙げたような一部の野菜は、鳥に与えることをオススメできませんが、同じく「ほうれん草」もおすすめできない野菜の一つです。

ほうれん草は栄養も豊富なのですが、ほうれん草に含まれる「シュウ酸」という成分が、体内でカルシウムと結合してしまい、結果、カルシウム不足を招くことになります。少量食べただけで体調を崩すわけではありませんが、継続的に食べるべきではない野菜なので、ほうれん草をあえて与えるのであれば、小松菜やチンゲン菜等を与えるようにしましょう。

シュウ酸を接種し続けることはカルシウムの吸収を阻害することとなりますので、必然的にカルシウムが不足することとなり、その結果、様々な病気を引き起こすリスクを高めてしまいます。

やんちゃな鳥には「にんじん」もおすすめ

木やプラスチックのおやつをいれても、いつもガジガジして破壊してしまうようなやんちゃな鳥さんに最適な野菜のおやつには、「にんじん」はいかがでしょうか。生の固いままでも鳥たちはにんじんを食べられるので、歯ごたえもあり、ガジガジしてしまう鳥にも最適かもしれません。

にんじんの葉に近い部分から上は毒素がありますので、切り落とす必要がありますが、中心部分から下までは、ビタミンAやカリウム、鉄分なども含まれる、栄養抜群な野菜です。βカロチンを豊富に含むことでも知られますが、先でも説明したとおり、βカロチンは体内でビタミンAに変わります。抗酸化作用やガン予防など、様々な効果を得ることも出来ますのでおすすめです。

栄養満点の「かぼちゃ」

食物繊維が豊富で抗酸化ビタミンを多く含むため、アンチエイジング効果にも期待でき、更にはたくさんのビタミンB群とβカロチンを含み、カリウムも摂取出来るので高血圧にも効果があるという、非常に栄養豊富な野菜が「かぼちゃ」です。

かぼちゃも生のままで与えることの出来る野菜で、やんちゃな鳥にもおすすめ・・と言いたいところですが、説明したとおり栄養豊富なだけに糖分も多い野菜です。与える際には少量にとどめておいた方が、肥満防止にもなるでしょう。たまにアクセント的なおやつとしてよいかもしれませんね。

冷蔵庫に入っていそうな野菜で

小松菜やチンゲン菜がおやつに適した野菜ではありますが、いつもの冷蔵庫に入っているかと言えば、入っていない事の方がおおい野菜ではありますよね。にんじんやかぼちゃも冷蔵庫に入っていると思いますが、「大根」はだいたいいつも入っているのではないでしょうか。

大根と言っても「葉」の部分になりますが、大根の葉も鳥のおやつになります。大根の葉にはビタミンAやビタミンC、カルシウムも含まれるので、ちょっとしたおやつにも最適なおやつとなります。

または「ピーマン」も入っているのではないでしょうか。ピーマンはビタミンCを多く含み、ビタミンE、クロロフィル等も含まれる野菜で、動脈硬化や抗がん作用、高血圧、抗うつ作用にも効果的です。

どのくらいの頻度で野菜を与えるべき?

野菜を与える頻度に関してですが、1回の量によっても変わってきます。また、前述でも紹介してきた通り、種類によっては毎日与えないほうがよい野菜もありますので、上記で紹介した野菜の種類を参考に、野菜を与える頻度を決めるようにしましょう。

鳥にも好みはありますので、毎日食べたがる子もいれば、おやつとして与える程度で満足する鳥もいます。仮に毎日与えるのであれば、ごく少量ずつにしておきましょう。

また、鳥の体質によっても頻度を変える必要があります。ごく少量を与えても、便が常にゆるくなるようであれば、少し与える量が多い可能性があります。さらに量を減らし、与える頻度も1日おきにしたりしましょう。常に便の状態を確認し、適切な量を見極めるようにしましょう。

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野菜を食べない場合には


おやつとしての野菜を紹介してきましたが、中には全く野菜を食べてくれない場合や、時々しか食べてくれないと言ったケースもあります。

もしかすると、好みではない野菜であるか、野菜の鮮度に問題があるためかも知れません。鳥も性格がありますので、グルメな子は本当にグルメで、ちょっと古くなった野菜を食べない場合もあります。

なかなか野菜を食べてくれないのであれば、もしかすると鮮度に問題があるかも知れませんので、なるべく新鮮な野菜を与えてみて下さい。または、好みではない野菜かも知れませんので、別の野菜で挑戦してみましょう。

また、野菜の置き場所にも注意です。もしかすると野菜を置いている場所が落ち着かないのかも知れません。神経質な子は、食べる場所に警戒感をいだきますので、場合によっては与える場所を変える必要があるかも知れません。

グリーンフードがおすすめ

野菜を全く食べてくれない場合には、市販で販売されている「グリーンフード」などを与えてみると良いでしょう。

グリーンフードは各社からも販売されているものですが、その名の通り、野菜の栄養素を含んだ餌で、主食に混ぜて与えるか、いつでも食べられるように別の容器にグリーンフードを入れておくようにします。

基本的には野菜の代わりとなるものですが、商品によってはハチミツが配合されており、与えすぎると肥満の元にはなりますが、食欲が落ちているときなどにもおすすめとなる商品もあります。

野菜はできる限り摂取させたほうが良いものです。野菜を全く食べてくれない場合にはおすすめとなる商品ですので、グリーンフードを与えてみるようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。いつも冷蔵庫に入っているものや、スーパー等でも安価で手に入る野菜でも、十分に鳥のおやつになるのです。おやつというよりも、小松菜なんかは普段から与えていてもよい野菜ですので、鳥が気に入ってくれれば積極的に与えていくようにしましょう。

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