「カナガン キャットフード」と「アカナ」はどちらも高タンパクで高品質なキャットフードで知られていますが、どちらの方がよりおすすめなキャットフードと言えるのでしょうか。
そこで今回は、「カナガン キャットフード」と「アカナ ワイルドプレイリーキャット」の成分や特徴を比較、どちらがおすすめかを分析してみたいと思います。
カナガン キャットフードとは
「カナガン キャットフード」はイギリス原産のキャットフードで、高タンパクでグレインフリーという特徴を持った高品質なキャットフードです。
今回はカナガンとアカナの比較となりますが、それぞれキャットフードとしては高品質なランクに部類するブランドです。両フードともそれぞれ猫の栄養価について独自の技術や独自の考え方を持っていますが、その良い例となるのが動物性タンパク源の含有量、原材料の割合です。
カナガン キャットフードの配合割合は、動物性タンパク源が70%、植物成分が30%、穀物は0%という内容です。
また、動物性タンパク源についてはより高品質な素材が採用され、カナガン キャットフードは「平飼い」のチキンとなっています。平飼いとは、ストレスのかからないようにある程度自由な環境下のもとで育てられる飼育方法で、一般的な飼育方法で育てられた鶏とは違い、より高品質な動物性タンパク源となっています。
アカナとは
「アカナ」はカナダ原産のフードブランドで、キャットフードだけでなくドッグフードにおいても、他のブランドよりも高品質なフードを開発しているブランドとして知られます。
前述でも説明したとおり、カナガンとアカナでは猫の栄養学の考え方も異なるものとなり、カナガン キャットフードは7:3の割合で動物性タンパク源が多い配合と説明しましたが、アカナに関しては動物性タンパク源が75%、植物成分が25%、穀物が0%という割合で構成されています。
両フードともに高品質で動物性タンパク源を豊富に使用したキャットフードですが、わずか5%の配合の割合だけで、その内容も微妙に異なるものとなっています。
また、両フードに共通しているのが穀物を一切使用していないグレインフリーのキャットフードであるということです。
グレインフリーのキャットフード
近年はグレインフリーのキャットフードも増加傾向にありますが、アカナ自体はかなり前からグレインフリーを特徴としてきていたフードブランドです。
猫は本来、肉食の動物ですので、多く必要としているのは動物性タンパク源であり、穀物は必要としていない動物です。また、猫は穀物を消化するのが苦手な動物ですので、キャットフードに穀物を含む必要性があまり感じられないわけです。
穀物も豊富な栄養源とはなりますが、猫にとっては穀物ではなく肉が最も必要とする栄養源であり、消化や健康維持をサポートするのが植物成分となります。
また、近年は穀物に対してアレルギーを持つ猫も増えてきており、穀物アレルギーを避けるためという役割も、グレインフリーのキャットフードにあります。
カナガンの原材料をチェック
では具体的に、カナガン キャットフードの原材料と見ていきましょう。
【カナガン キャットフード 原材料】
乾燥チキン35.5%、骨抜きチキン生肉25%、サツマイモ、ジャガイモ、鶏脂4.2%、乾燥全卵4%、チキングレイビー2.3%、サーモンオイル1.2%、ミネラル類(硫酸亜鉛一水和物、硫酸第一鉄水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)、アルファルファ、クランベリー、タウリン、マンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、海藻、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、アニスの実、コロハ
カナガン キャットフードの主原料は「乾燥チキン」が35.5%、続いて「骨抜きチキン生肉」が25%配合されており、動物性タンパク源としては他に「チキングレイビー」や「サーモンオイル」等が含まれます。
動物性タンパク源以外には、「サツマイモ」等の野菜、「リンゴ」などの果物、「カモミール」を始めとしたハーブ類が配合されています。
実際には野菜や果物類も猫は消化が苦手な食材ですが、腸内環境の改善やスムーズな消化を促すためにも微量の植物成分は必要になります。また、ハーブ類にはサプリメントに含まれるような、プラスαの効果が含まれますので、愛猫の健康維持にプラスαの効果も期待できます。
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アカナの原材料をチェック
続いてアカナ ワイルドプレイリーキャットの原材料を見てみましょう。
【アカナ ワイルドプレイリーキャット 原材料】
新鮮鶏肉(9%)、新鮮七面鳥肉(9%)、新鮮鶏内臓(レバー、ハツ、腎臓) (9%)、鶏肉ミール(8%)、七面鳥肉ミール(8%)、丸ごとニシンミール(8%)、丸ごとグリンピース、丸ごと赤レンズ豆、丸ごとヒヨコ豆、鶏脂肪(5%)、新鮮全卵(4%)、新鮮天然ウォールアイ(4%)、新鮮天然トラウト(4%)、新鮮七面鳥内臓(レバー、ハツ、腎臓) (4%)、丸ごと緑レンズ豆、丸ごとピント豆、丸ごとイエローピース、タラ油(2%)、日干しアルファルファ、乾燥鶏軟骨(1%)、乾燥ブラウンケルプ、新鮮カボチャ、新鮮バターナッツスクワッシュ、新鮮パースニップ、新鮮グリーンケ―ル、新鮮ホウレン草、新鮮カラシ菜、新鮮カブラ菜、新鮮ニンジン、新鮮レッドデリシャスリンゴ、新鮮バートレット梨、フリーズドライレバー(鶏と七面鳥)(0.1%)、新鮮クランベリー、新鮮ブルーベリー、チコリー根、ターメリックルート、オオアザミ、ごぼう、ラベンダー、マシュマロルート、ローズヒップ
アカナの主原料は「新鮮鶏肉」が9%、続いて「新鮮七面鳥肉」が9%配合されており、「鶏レバー」や「ハツ」「腎臓」なども余すところなく配合されています。
カナガン キャットフードは「チキン」をベースとしたキャットフードであるのに対し、アカナのワイルドプレイリーキャットは「チキン」以外に「ターキー」「ニシン」「トラウト」「スズキ」「タラ」など、単一の動物性タンパク源だけでなく「魚肉」も含んだキャットフードです。
チキンも優れた動物性タンパク源ですが、魚も肉からは摂取できない栄養素を多く含む優れた動物性タンパク源ですので、非常にバランスの取れた栄養を摂取できます。
両フードの成分を比較
では、両フードの成分を比較してみましょう。
【カナガン キャットフード 成分】
タンパク質:37%、脂質:20%、粗繊維:1.5%、灰分:8.5%、水分:7%、オメガ6脂肪酸:2.99%、オメガ3脂肪酸:0.82%、リン:1.4%、マグネシウム:0.09%、ナトリウム:0.8%、カルシウム:1.58%、カリウム:0.7%、カロリー(100gあたり):約390Kcal
【アカナ ワイルドプレイリーキャット 成分】
タンパク質:37%、脂質:20%、粗繊維:3%、灰分:7.0%、水分:10%、オメガ6脂肪酸:2.9%、オメガ3脂肪酸:0.9%、カロリー(100gあたり):約410Kcal
カナガン キャットフードもアカナも高タンパクを特徴としたキャットフードですが、タンパク質の含有量も37%と同じ量になっています。一般的なキャットフードですと30%ほどとなりますが、40%に近くなると高タンパクなキャットフードと言われるようになります。
タンパク質は猫にとっても必要不可欠な栄養素であり、筋肉を作るのにも欠かせないものです。猫の健康を維持・向上させるためにはタンパク質が重要なポイントとなりますが、両フードとも十分なタンパク質を摂取できるキャットフードです。
脂質に関しても20%と同量になっていますが、カロリーに関してはアカナが410kcal/100gと高カロリーな内容になっています。
プロ目線から見たアカナの品質
両フードとも原材料は高品質で、人間が食べられるクオリティーのヒューマングレードのキャットフードですが、アカナに使用される原材料はより高品質な原材料と言えるでしょう。
仕入れられるすべての原材料は、アカナの契約している地元カナダの専門農家などで、多くの原材料が生の状態のまま仕入れられています。また、アカナのキャットフードは自社工場で製造されているため、新鮮な状態のまますぐに調理されるわけです。
新鮮なまま調理される原材料は、他のキャットフードで使用される原材料との差も出てくるでしょう。
このように、アカナは原材料のクオリティーから、製造に至るまでが非常に高品質なキャットフードですので、他のキャットフードと比べて高品質と言われる理由もわかるかと思います。
まとめ
今回はアカナのワイルドプレイリーキャットと、カナガン キャットフードを比較してきました。成分の比較ではほぼ同じくらいの成分値となっていますが、原材料の品質に関しては、やはりアカナには届かないかと思います。
価格についてはカナガン キャットフードが1.5kgで4,276円、アカナのワイルドプレイリーキャットは1.8kgで6,264円と、価格差は2,000円ほどあります。
フードの値段は原材料の品質や技術に比例しており、やはりアカナは品質も高いため値段もかなり高価格となっています。アカナの特徴は原材料の品質の高さ、安全性、猫本来の食性にこだわったキャットフードであるといった点です。
どの点においてもアカナは評価の高いキャットフードですが、正直なところ、カナガン キャットフードも十分に高品質なキャットフードではありますので、カナガン キャットフードも十分におすすめのキャットフードと言えます。
どちらも品質的には高品質なキャットフードに変わりはありませんので、どちらのキャットフードもおすすめではありますが、アカナのほうがよりクオリティの高い、栄養豊富なキャットフードではありますので、どちらかを選ぶとすればアカナをおすすめしたいと思います。
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