世界一を認定する「ギネス世界記録」。このギネス世界記録に登録される「世界一大きな犬」が居ることをご存知でしょうか。犬界で一番大きな犬種はアイリッシュ・ウルフハウンドで知られていますが、ギネス世界記録に登録されてきた犬たちの種類は・・

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「最小」の犬種と「最大」の犬種

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犬と言っても超小型犬から超大型犬と呼ばれる犬まで、サイズも様々です。最も小さい犬といえば、皆さんも御存知のとおり「チワワ」が有名ですよね。チワワは、オスの成犬でも体高20cm、体重も3kg程度。

一方で、犬の中でも一番大きい犬種と言われているのが「アイリッシュ・ウルフハウンド」で、体高86cm、体重は55kgと、チワワの何十倍も大きい犬種です。同じ「犬」なのにこんなにも差があるなんて、驚きですよね。
ただし、こういった数値はあくまでも犬種の標準的なサイズで、中には他の犬種でももっと大きくなる事があります。

ギネス世界記録

世界の様々な「世界一」を認定し記録する「ギネス世界記録」。このギネス世界記録に登録されている「世界一大きな犬」をご存知でしょうか。実はさきほど紹介したアイリッシュ・ウルフハウンド・・と言いたいところですが、世界一大きな犬に認定されている歴代の犬種は「グレート・デーン」という種類の犬なんです。

通常のグレート・デーンのサイズは体高が約80cm、体重は54kg〜90kg程と、アイリッシュ・ウルフハウンドとほぼ互角の大きさを誇っている犬種ですが、あくまでもこの数字は前述のとおり「標準的」なサイズです。では、驚く前に、まずはグレート・デーンとはどのような犬種なのかを見てみましょう。

グレート・デーンってどんな犬?

14世紀頃のグレート・デーンは、現在の姿よりも筋肉質で体重もあり、スピードやスタミナも兼ね備え、獰猛なイノシシに立ち向かう優秀な狩猟犬として活躍していました。その後、グレート・デーンは、その狩猟能力だけでなく、威風堂々とした佇まいでドイツの貴族の人たちを魅了し、貴族の一種のステータスとして飼うような犬になり、この頃から徐々にスリムな体型へと変貌を遂げていきました。

「優しい巨人」とも呼ばれるグレート・デーンは、その呼び名の通りとても穏やかで優しく、忍耐強くてのんびりした性格です。特に小さい子供がいる場合、吠えたり噛んだりすることなく、辛抱強く相手をしてくれます。もちろん、他の犬種とも仲良くできます。

一方で、家族以外の人には警戒心も持ちますので、護身犬としてはとても頼りになること、この上ないでしょう。しかし、飼い主さんや家族の前で見せる真のグレート・デーンの姿は大きな体をしているくせに、とても甘えん坊な犬なんです。

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歴代のギネス世界記録「犬」

初めて世界一大きな犬が認定されたのが2004年。初のギネス世界記録となった世界一大きな犬が、グレート・デーンの「ギブソン」でした。ギブソンの体高は109cmもあり、標準的なグレート・デーンの体高よりも20cm以上も大きな犬でした。体重は以外にも77kgと、スリムな体型をしていたようです。

ギブソンは2004年〜2009年まで記録を保持していましたが、残念ながら2009年8月に亡くなってしまったため、新たにギネス世界記録に登録されたのがグレート・デーンの「タイタン」で、体高は107.3cm、体重は86kgでした。因みにこのタイタン、目や耳が不自由な犬だったそうです。

2010年〜王者の「ジャイアントジョージ」

ギブソン亡き後、新王座に輝いたタイタンでしたが、なんとわずか3ヶ月でその記録が塗り替えられてしまいます。新王座に君臨したのは、2010年にギネス世界記録に認定されたグレート・デーンの「ジャイアントジョージ」。ジョージの体高は109cm、体重はなんと111kgと、歴代チャンピオンと比べても群を抜いて大きなサイズでした。

鼻先から尻尾までは約2mもあり、ちょっと計算してみたところ、ジョージの体重111kgはチワワ37頭分に相当する重さ(チワワ 3kgの計算で)。そして、チワワをきれいに縦に積んだとすると、チワワが5頭〜6頭にも及ぶ体高です。

しかし、そんなジョージにも記録を塗り替えられる時が来ました。新王者の登場で、ジョージの記録は2010年〜2012年までとなってしまいます。

2012年〜王者の「ゼウス」

ジョージの記録を越えた犬が、グレート・デーンの「ゼウス」でした。ゼウスはジョージの体高109cmを大きく越える111.8cm、体重は70.4kgとジョージよりもスリム体型です。ゼウスが立ち上がると2m23cmもの高さになり、筆者の身長177cmをゆうゆうと越える大きさ。

しかし、残念ながらゼウスも5歳の若さで亡くなってしまい、ゼウスの持つギネス世界記録は2012年9月〜2014年9月までとなってしまいました。

ゼウス亡き後、期待の新星で注目を浴びる、同じくグレート・デーンの「フレディ」は、1歳半にしてすでに体高104cm。ゼウスが世界一になったのが3歳の頃だったので、フレディはすでにゼウスの記録に匹敵するサイズに、すでに1歳の時点で到達しているのです。成長期でもあるためにまだサイズは上がると見られています。

他にも大型犬がたくさん

ギネスに登録されるのは圧倒的にグレート・デーンが多いようですが、冒頭でも紹介したアイリッシュ・ウルフハウンド以外にも、非常に大型の犬種は存在しています。

中でも特に有名なのが「セント・バーナード」ではないでしょうか。セント・バーナードの体高はオスで70cm〜、体重は120kgを超えることもある超大型犬です。アイリッシュ・ウルフハウンドと比較しても、平均体高はセント・バーナードの方が低いものの、体重や体つきに関してはセント・バーナードの方がガッチリとした印象を受けます。

世界一大きいのは、体高と体重によっても変わってきますが、他にもセント・バーナードのような超大型犬はたくさんいます。しかし、こうした犬種たちを比較しても、グレート・デンの伸びしろは相当あるなと感じさせられます。

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世界一高価になったあの犬も

セント・バーナードと同じようにガッチリとした体格で、超大型犬として知られるのが「ニューファンドランド」や「チベタン・マスティフ」。ニューファンドランドの体高は70cm〜、体重は60kg〜70kgほどにもなる大型犬です。

そして、2000年以降の中国バブルで一躍名前が広がったチベタン・マスティフも、超大型犬として知られる犬種です。チベタン・マスティフの体高は65cm〜、体重は50kg〜70kgほど。かつて、チンギスハーンがチベタン・マスティフの軍を引き連れて戦ったという逸話もある闘犬ですが、中国バブルの影響で8億円もの値が付いたチベタン・マスティフも。

その後は中国バブルの崩壊によってチベタン・マスティフの価格も大暴落し、繁殖業者が飼育放棄、今もなおチベタン・マスティフの野犬化が社会問題となっています。

超大型犬の飼育に関して


中国のチベタン・マスティフの例のように、大型犬や超大型犬が凶暴化し、人間を襲ってしまうという事故はたくさんあります。チベタン・マスティフに関しては、かつての戦闘犬としての血も色濃いため、より一層に飼育するには注意が必要となりますが、グレート・デーンやアイリッシュ・ウルフハウンド、セント・バーナードといった超大型犬種は、本来非常に穏やかで優しい性格の個体も多いです。

しかし、体も大きく、力も強いので、しっかりと飼い主がコントロールできなければ、大変な事故を起こしてしまう場合もあるでしょう。チベタン・マスティフを始めとしたマスティフ系の犬は特に、しつけ教室などで訓練を行う必要があります。

ただ大きくてかっこいいからと言って安易に飼育できるわけではないので、大型犬や超大型犬種を迎え入れる際には、十分な覚悟を持って飼育するようにしましょう。

まとめ

歴代のギネス世界記録は全てグレート・デーンが締めていましたね。どこかにゼウスやジョージを上回るようなアイリッシュ・ウルフハウンドも居るのではないかと思ってしまいますね。

馬並みに大きい犬たちで迫力もありましたが、セラピー犬をしていたりと、やはりグレート・デーンのやさしい性格から、こういった仕事もこなせる愛情豊かな犬種何だということがわかりますね。

残念ながら短命な場合が多いようですが、年間にかかる食費も67万円と、桁違いの食費がかかるので、実際にグレート・デーンを飼うとなると、大きくてかわいいのですが、迷ってしまいますね。

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