高タンパク・低炭水化物・グレインフリーを特徴としているキャットフード「カナガン キャットフード」ですが、同じ特徴を持つキャットフード「go!」と比較すると、どちらの方がより良いキャットフードと言えるのでしょうか。
そこで今回は「カナガン キャットフード」と「go! グレインフリー チキンターキー+ダック」の成分値や品質内容を徹底比較してみたいと思います。
カナガンの原材料と特徴について
カナガンはイギリス原産のペットフードブランドで、キャットフードのほかドッグフードも展開されています。特徴となるのは高タンパク・低炭水化物でグレインフリーのキャットフードであるというところ。
高タンパクなキャットフードは多くありますが、カナガンはタンパク質の原材料にもこだわっており、イギリス産の平飼いチキンを60％使用した内容で、栄養価だけでなく旨味や新鮮さにもこだわられています。
では具体的に、カナガン キャットフードの原材料を見てみましょう。
【カナガン キャットフード 原材料】
乾燥チキン35.5%、骨抜きチキン生肉25%、サツマイモ、ジャガイモ、鶏脂4.2%、乾燥全卵4%、チキングレイビー2.3%、サーモンオイル1.2%、ミネラル類（硫酸亜鉛一水和物、硫酸第一鉄水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、亜セレン酸ナトリウム）、ビタミン類（ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE）、アルファルファ、クランベリー、タウリン、マンナンオリゴ糖、フラクトオリゴ糖、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、海藻、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、アニスの実、コロハ
カナガンの主原料は「乾燥チキン」で35.5％、続いて「骨抜きチキン生肉」が25％と高配合となっています。「サーモンオイル」が1.2％含まれますが、基本的には単一の動物性蛋白質で作られたキャットフードと言えるかもしれません。
「go!」内容について
カナダ原産のペットフードブランドである「go!」は「ペットキュリアン」というフードメーカーの1ブランド。go!の他には「Now FRESH」も有名です。
go!の特徴となるのはグレインフリーである点、高タンパク・低炭水化物である点はカナガンと同じですが、動物性タンパク源は一つに絞らず、食物アレルギーを持つ猫にも配慮された内容のキャットフードとなっています。
上記で説明したカナガンは、日本では「チキン」のみの取り扱いとなるため、チキンに対してアレルギーを持つ猫に与えることは出来ませんが、go!のラインナップには「タラ」を主原料とした「ポラック キャット」、鴨肉を主原料とした「ダック キャット」、「チキン」「ターキー」「ダック」を主原料としている「チキンターキー+ダック キャット」の3種類が揃います。
今回はカナガンとの比較として「チキンターキー+ダック キャット」を取り上げてみたいと思います。
「go!」の原材料について
では具体的に、go!のチキンターキー+ダック キャットの原材料を見てみましょう。
【go! グレインフリー チキンターキー+ダックキャット 原材料】
チキンミール、チキン生肉、ターキー生肉、ダックミール、ターキーミール、サーモンミール、トラウト生肉、鶏脂肪（ミックストコフェロールで酸化防止）、天然香料（フィッシュ由来）、エンドウ豆、ポテト、乾燥全卵、ポテト粉、タピオカ、サーモン生肉、ダック生肉、サーモン油、カボチャ、リンゴ、ニンジン、バナナ、ブルーベリー、クランベリー、レンズ豆、ブロッコリー、ホウレン草、カッテージチーズ、アルファルファ、スイートポテト、ブラックベリー、パパイヤ、パインアップル、乾燥チコリ根、乾燥ローズマリー、リン酸、塩化ナトリウム、塩化カリウム、DL-メチオニン、タウリン、塩化コリン、乾燥ラクトバチルス・アシドフィルス発酵生成物、乾燥エンテロコッカス・フェシウム発酵生成物、乾燥アスペルギルス・ニガー発酵生成物、乾燥アスペルギルス・オリザエ発酵生成物、ビタミン類（ビタミンAサプリメント、ビタミンD3サプリメント、ビタミンEサプリメント、ナイアシン、イノシトール、L-アスコルビン酸-2-ポリリン酸塩（ビタミンC源）、硝酸チアミン、d-パントテン酸カルシウム、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、β-カロテン、葉酸、ビオチン、ビタミンB12サプリメント）、ミネラル類（タンパク質キレート亜鉛、タンパク質キレート鉄、タンパク質キレート銅、酸化亜鉛、タンパク質キレートマンガン、硫酸銅、ヨウ素酸カルシウム、硫酸第一鉄、酸化マンガン、亜セレン酸ナトリウム）、ユッカシジゲラ抽出物、イースト抽出物
カナガンの原材料はシンプルな構成でしたが、go!の原材料は非常に多くの原材料が使用されていることが分かります。
go!の主原料は「チキンミール」「チキン生肉」となっており、続いて「ターキー生肉」「ダックミール」「ターキーミール」「サーモンミール」「トラウト生肉」と言ったように、チキン以外の動物性タンパク源のほか、ターキーやダック、サーモン、トラウトと、魚もしっかりと配合されたキャットフードとなっています。
近年では穀物だけでなく、動物性タンパク源にもアレルギーを持つ猫が増えているため、こうして単一のタンパク源だけでなく、様々なタンパク源を配合し、様々な栄養価を摂取できるキャットフードの需要も高まってきています。
go!はこうした猫にも安心して与えることのできるキャットフードと言えそうです。
カナガンとgo!の成分を比較
カナガンとgo!の成分を比較してみましょう。
【カナガン キャットフード 成分】
タンパク質：37％、脂質：20％、粗繊維：1.5％、灰分：8.5％、水分：7％、オメガ6脂肪酸：2.99％、オメガ3脂肪酸：0.82％、リン：1.4％、マグネシウム：0.09％、ナトリウム：0.8％、カルシウム：1.58％、カリウム：0.7％、カロリー（100gあたり）：約390Kcal
【go! グレインフリー チキンターキー+ダックキャット 原材料】
粗タンパク質：46%、脂質：18%、粗灰分：9%、粗繊維：1.5%、水分：10%、オメガ6脂肪酸：3.1%、オメガ3脂肪酸：0.3%、マグネシウム：0.09%、エネルギー（100gあたり）/約429.8kcal
どちらも高タンパク・低炭水化物を特徴としたキャットフードとなっていますが、go!のタンパク質は46％、カナガン キャットフードは37％と、go!の方がかなり高めのタンパク質を摂取できる内容となっています。
脂質はカナガン キャットフードが20％とgo!よりも高い脂質ですが、カロリーはカナガン キャットフードが390Kcal/100g、go!は429Kcal/100gとgo!の方が高カロリーなキャットフードです。
また、どちらのキャットフードも年齢別に分けられているフードではありませんので、全年齢対応のキャットフードとなっています。年齢や愛猫の状態によって給餌量をコントロールする必要があります。
では続いて、量フードの給餌量や価格について見てみましょう。
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カナガンとgoの販売価格を比較
カナガンは店頭で購入することができず、ウェブからの注文のみとなっているキャットフードです。ただし、カナガンの通常価格は1.5kgで3,960円（税抜）となっていますが、「定期コース」を申し込むことで最大20％OFFの3,168円（税抜）で購入することが出来ます。
これを1gあたりで計算すると、通常価格ですと2.6円ほど、最大割引の場合ですと1gあたり2.1円という計算になります。
対して「go」のチキンターキー+ダックの場合は1.81kgで4,900円（税抜）となっていますので、1.81kgの場合は1gあたり2.7円ほどです。
販売価格で比較すると割安感のあるカナガンですが、これを給餌量に当てはめていくとどうでしょうか。
カナガンとgoの給餌量と価格を比較
比較例として体重3kgの成猫の場合を想定して計算してみましょう。
この例の猫の場合ですと、カナガンは「1日あたりおおよそ40g」の給餌量、goは「1日あたりおおよそ33g」の給餌量となります。
この給餌量と1gあたりの単価で単純計算してみると、カナガンは1gあたり2.6円ですので1日あたり106円（割引の場合は1gあたり2.1円なので84円）という結果に。
対してgoは1gあたり2.7円ですので、1日あたり89円という結果になります。
カナガンのほうが単価は安いのですが、給餌量が多いので結果的には高いという結果に。ただし、定期コースでまとめ買いすることで安く抑えることはできるという事になります。
しかし、goの3.63kgになると6,700円（税抜）、1gあたり1.8円という計算になるので、1日あたり59円とかなりの割安になります。
1袋あたりの金額が高くとも、こうして計算してみないと、1日あたりの金額もわかりませんので、単価と給餌量を意識して、しっかりと計算してみると良いでしょう。
プロ目線から見たフードの比較
カナガン キャットフードとgo!は、キャットフードとしてのポイントが似てはいるものの、やはりカナガンのチキンのみの取扱という点は、愛猫にも与えにくい選択肢の狭さと言えます。
最近ではローテーションフードという言葉も生まれていますが、アレルギーを持つ猫にとってはいくつかのタンパク源をローテーションさせることで、できるだけアレルギーになりにくい食事の与え方を行いたいところ。単一の動物性タンパク源ですと、アレルギーを引き起こす可能性も高くなるでしょう。
また、チキンにアレルギーを持っていなくても、突然チキンに対してアレルギーを引き起こしてしまうことも考えられます。せっかくこれまで食べていても、アレルギーを引き起こしてしまっては与えることができなくなってしまいます。
カナガンというキャットフード自体は悪いフードではありませんが、愛猫に長い間与えていくことを考えると、ローテーションの組めるキャットフードを選ぶことができる方が安心です。そのため、この両フードを比較するとgo!の方がおすすめのキャットフードと言えるでしょう。
ただし、go!についてはタンパク質はかなり高めですので、愛猫の体調を確認しながら与えることをおすすめします。
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