オーガニック素材を使ったドッグフード「ソルビダ」と、豊富な動物性タンパク質が特徴の「カナガン」。どちらも優れたドッグフードですが、どちらの方が優れたドッグフードなのでしょうか。

そこで今回は「カナガン チキン」と「ソルビダ」の成分値や品質内容を徹底比較してみたいと思います。

スポンサーリンク

カナガンについて


「カナガン」はここ最近、ネットでも話題のドッグフードです。カナガンの最大の特徴となるのが「生物学的に適切な栄養素」を元にした原材料と栄養バランスです。

カナガンの動物性タンパク源の割合は60%以上。残りは植物成分が原材料に使用されていますが、半分以上が動物性タンパク質である「肉」で占められているドッグフードですので、非常に高蛋白な内容になっています。

また、犬は穀物類を消化するのが苦手で、穀物類の多いドッグフードは消化不良を招いてしまったり、穀物類に含まれるグルテンに反応してしまい、アレルギーを引き起こしてしまう場合もありますが、カナガンはグレインフリー(穀物不使用)のドッグフードですので、こうした心配もありません。

ソルビダについて

「ソルビダ(SOLVIDA)」は、原材料の70%以上をオーガニック素材で構成したドッグフードです。

オーガニック素材とは、非常に厳しく評価された、良質な環境下で育てられた原材料で、野菜や果物にとどまらず、食肉用の動物などもオーガニック素材の対象となります。オーガニック素材のメリットはなんと言っても、食の安全が保障されている点です。

近年では犬の健康にも外を及ぼしてしまいかねない人工添加物を使用したドッグフードも少なくありません。特に酸化防止剤などでは意見の分かれるところですが、多くのドッグフードが自然由来の酸化防止剤を採用しています。

ソルビダに関しては人工添加物はもちろん、基本的な原材料においても安心な食材を使ったドッグフードとなっています。

スポンサードリンク

オーガニックとは


オーガニック食品という名前は人間用の食品でも多く見られるようになりましたが、この「オーガニック」という基準も国によって異なるため、一概にこれがオーガニックというのも言えないものです。

その国々によってオーガニックの基準を定めている機関が存在しており、ソルビダに関してはアメリカ(USDA)のNOPと呼ばれる、全米のオーガニック基準によって定められたオーガニック食材が使われています。

といっても、いずれの国であってもオーガニックの基準は大変厳しく、単に農薬を使わない事や遺伝子組換えで作らないことや、家畜であればストレスのかからない環境で育てられた家畜だけが、オーガニックの基準ではありません。

例えば、農作物であれば化学肥料や農薬を3年間使用していない畑で作られている事が条件であったり、家禽ではオーガニック素材で作られた飼料で育てられていることが条件になるなど、ちょっと気をつけた程度のことではオーガニック基準をクリアすることは出来ません。

カナガンとソルビダの原材料を比較

では、カナガンとソルビダの原材料を見てみましょう。

両方のドッグフードとも、第一主原料には動物性タンパク質である「チキン生肉」が使用されています。ソルビダに関してはオーガニック素材であるチキン生肉が使われていますので、食の安全も確保されていますね。

【カナガン チキン 原材料】
骨抜きチキン生肉26%、乾燥チキン25%、サツマイモ、エンドウ豆、ジャガイモ、エンドウタンパク、アルファルファ、鶏脂3.1%、乾燥全卵3.1%、チキングレイビー1.6%、サーモンオイル1.2%、ミネラル(硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、無水ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン(ビタミンA 16,250IU/kg、ビタミンD3 2,400IU/kg、ビタミンE 240IU/kg)、グルコサミン1000mg/kg、メチルスルフォニルメタン(MSM)1000mg/kg、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、オオバコ、海藻、フラクトオリゴ糖、コンドロイチン700mg/kg、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、クランベリー、アニスの実、コロハ

【ソルビダ 室内飼育成犬用(インドアアダルト) 原材料】
オーガニックチキン生肉、乾燥チキン、オーガニック挽き割りオーツ、オーガニック挽き割り大麦、オーガニック乾燥豆類、天然フレーバー、オーガニック挽き割り玄米、鶏脂肪*、乾燥トマト繊維、オーガニックひまわり油*、オーガニック挽き割りフラックスシード、乾燥ビール酵母、サーモンオイル*、チキン軟骨(グルコサミン、コンドロイチン源)、乾燥ブルーベリー、オーガニック乾燥アルファルファ、オーガニック乾燥ひまわりの種、オーガニック乾燥かぼちゃの種、オーガニック乾燥にんじん、乾燥ブロッコリー、加水分解酵母(マンナンオリゴ糖源)、レシチン、乾燥チコリ根(イヌリン、フラクトオリゴ糖源) 、乳酸、 乾燥セージ、ユッカフォーム抽出物、ガーリックパウダー、ミネラル類(炭酸カルシウム、塩化カリウム、食塩、亜鉛、鉄、セレニウム酵母、銅、コバルト、マンガン、ヨウ素酸カルシウム)、ビタミン類(塩化コリン、ビタミンE補助食品、ナイアシン補助食品、ビタミンB1硝酸塩、d-パントテン酸カルシウム、ビタミンB6、リボフラビン補助食品、ビタミンA補助食品、ビタミンD3補助食品、ビオチン、ビタミンB12補助食品、葉酸、L-アスコルビン酸-2-ポリリン酸塩(ビタミンC源))、プロバイオティクス微生物(イースト菌、乳酸菌、麹菌、糸状菌、枯草菌)、酸化防止剤(ミックストコフェロール)
*ミックストコフェロールで保存

前述の通り、カナガンは60%以上を動物性タンパク源で構成されており、第一、第二主原料で51%をしめています。一方のソルビダも第一、第二主原料は動物性タンパク源が使われていますが、その割合はわかりません。

また、ソルビダは原材料に穀物類を含むドッグフードとなっていますが、小麦やトウモロコシに代表される、グルテンを多く含む穀物類ではなく、大麦やオーツ麦が採用され、いずれもオーガニック素材の原材料となります。

これらの穀物類は小麦などに比べるとアレルギーを引き起こす可能性も低く、また、消化に関しても小麦などよりも消化のしやすい穀物類となっています。

カナガンとソルビダの成分を比較

続いてカナガンとソルビダの成分値を比較してみましょう。

カナガンは動物性タンパク質を非常に多く含むドッグフードですので、タンパク質も33%と高めの内容となっています。一方のソルビダのタンパク質は22%と一般的な内容。また、カロリーに関してはカナガンが361kcal、ソルビダのカロリーは340kcalとカナガンの方が高カロリーのドッグフードとなっています。

こうして比較していくと、カナガンは高タンパク・高カロリーなドッグフードとなっていますので、カナガンは活発な成犬が最適なドッグフードと言えるでしょう。対して、ソルビダはタンパク質・カロリーともに平均的な成分値となっていますので、幅広い年齢の犬にも与えることが出来るでしょう。

ただし、ソルビダに関しては子犬用から老犬用、肥満犬用とラインナップが揃っているので、年齢に合わせてドッグフードを切り替えたほうが、より適切な栄養を摂取することが出来るでしょう。

カナガンとソルビダの給餌量を比較


前述の通り、カナガンは高タンパク・高カロリーなドッグフードですので、成犬が最も適切だと説明してきましたが、カナガンは全年齢対応のドッグフードとなっていますので、年齢や状態に合わせて給餌量を変えて与えることが出来ます。

健康体の3kgの成犬の給餌量は、カナガンが1日35g〜80g、ソルビダの成犬用では1日65gとなっています。このように、カナガンは与える量に幅がありますが、愛犬が肥満傾向であれば少なめに、逆に愛犬が活発であれば80gでも問題は無いでしょう。

適性な給餌量を見極めるには、愛犬の便の状態を把握する必要があります。便の状態が柔らかすぎるようであれば、消化不良を起こしているのかもしれませんので、量を少し減らして調整してみましょう。

スポンサードリンク

プロ目線から見たフードの比較

カナガンとソルビダの原材料を見比べてみると、ソルビダは非常に多くの原材料を使用しているのに対し、カナガンは比較的シンプルな構成でドッグフードが作られていることがわかります。

実際のところは原材料の多さで良し悪しを決めれるわけではありませんが、何かトッピングすることを考えるのであれば、カナガンのような原材料があまり多く使われていないドッグフードの方が、栄養の計算やバランスを考えやすいです。

あまりに原材料が多いと何を足すと、どの栄養が過剰になってしまうのかもわかりにくい反面、構成がシンプルだと内容もシンプルですので、トッピングする際にも何を足せばよいかがわかりやすいのです。

基本的にドッグフードは1食で十分な栄養を摂取することが出来ますが、状態によっては必要になる栄養素も異なってきます。そんな時にトッピングしたサプリメントなどがあれば、しっかりと栄養の計算をする必要もあるのです。

まとめ

カナガンは給餌量を調整することで高齢犬にも与えることが可能となりますが、実際のところ高齢犬にとっては高タンパク・高カロリーすぎるとも言えます。

高タンパクなドッグフードは、消化する際に腎臓を始めとした内臓に負担が掛かってしまいます。そのため、高齢犬には少々負担が重く、出来るだけ低タンパクで消化のしやすいドッグフードが理想的と言えるのです。

子犬〜成犬のあいだであればカナガンはおすすめのドッグフードなのですが、高齢犬に入ってきましたら、愛犬の状態を見て低タンパクなドッグフードに切り替えていくことを考えても良いかもしれません。

一方のソルビダは成犬用でもカナガンと違い、タンパク質もカロリーもそこまで高いわけではありませんが、年齢別のラインナップが揃っていますので、年齢に応じてドッグフードを切り替えていくことをオススメします。

スポンサーリンク