世界最大のうさぎ「フレミッシュジャイアント」。10kg前後にもなるその大きな体は、存在感も抜群のおっとりしたうさぎです。今回はこのフレミッシュジャイアントのルーツや飼い方について解説していきたいと思います。

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巨大なうさぎ「フレミッシュジャイアント」

立ち耳の小型のうさぎで知られる「ネザーランドドワーフ」。ネザーランドドワーフの体重はおおよそ1.5kg前後と、非常に小柄です。2kg近くになるとちょっと大きいと感じるほどですが、今回ご紹介する「フレミッシュジャイアント」に関しては、そんなものではありません。

このフレミッシュジャイアント、世界最大種のうさぎとしてもしられている品種で、通常のサイズでも7kg〜10kg、世界最大のフレミッシュジャイアントでは20kgもの大きさがあります。まるで犬の中型犬位のサイズがあるフレミッシュジャイアント。どんなうさぎなのかを調べてみました。

食用うさぎとして品種改良されたフレミッシュジャイアント

超巨大な体のフレミッシュジャイアント。野生のうさぎではなく、実はベルギーで品種改良されたうさぎなんです。そして、品種改良を行った理由は「食用うさぎ」にするためでした。うさぎを飼っている方にとっては衝撃的な事実かもしれませんが、フレミッシュジャイアントが作出された理由にはこうした背景があるのです。

現代の日本ではうさぎを食べるという文化は消えつつありますが、実は日本でも室町時代から続いている食文化なのだそうです。一方、海外ではヨーロッパを始め、中国や中東、北米、南米でも食用うさぎとする文化が今も続いています。現在では「ニュージーランド白うさぎ」という品種が食用として流通されているようです。

また、この品種にはこのフレミッシュジャイアントの遺伝子も含まれていると言われているようです。フレミッシュジャイアントは、こうして食用とされるために、より大きくなるように品種改良されていった品種ですが、その起源は正確にはわかっていません。

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フレミッシュジャイアントの特徴

フレミッシュジャイアントの最大の特徴は、その大きな体と体重ですが、基本的にはおとなしい品種です。もちろん、個体差はありますので一概には言えませんが、その姿から見るように活発ではなく、のんびりと落ち着いた個体が多いようですね。

世界にもいくつかあるうさぎのブリーダー協会の内、世界最大の協会で知られる「ARBA」では、フレミッシュジャイアントのカラーは「ブラック」「ブルー」「フォーン」「ライトグレー」「サンディー」「スチール」「グレイ」「ホワイト」の計9種が認められております。

「ARBA」ってなに?

アメリカのイリノイ州 ブルーミントンに本社を置く、アメリカのウサギのブリーダー協会「ARBA(American Rabbit Breeders Association)」。ARBA主催のラビットショーも開催され、うさぎをブリーディングしている方たちにとって、このARBAに出陳・入賞することは、非常に権威のあることでもあり、目指すべきところなのです。

また、このARBAで認定しているうさぎの品種は48種類に登り、それぞれのうさぎに「体重」や「色」といった特徴に関して厳しく定められています。フレミッシュジャイアントもこの内の1品種にあたるわけですね。

ARBAで認められている品種のうさぎには、ARBAから発行される血統証が付けられ、「名前」「カラー」「イヤーナンバー」「賞歴」の項目で、両親からの3世代に渡って確認することができます。また、その子ウサギも生後6ヶ月以上経っていれば、有料にはなりますがARBAに登録することができます。

フレミッシュジャイアントと過ごすには

とても大きな体をしたうさぎのフレミッシュジャイアント。実際に飼うとなると、通常のうさぎのサイズではありませんので、それなりの覚悟は必要になるでしょう。特に覚悟が必要となるのがエサ代です。この体の健康を維持するためには、しっかりとした栄養を体に蓄える必要があります。

うさぎ用フードで知られる「oxbow」のフード(4.5kg)で試しに計算してみたところ、4.5kg以上のうさぎへの給餌量は124g以上。フレミッシュジャイアントの体重が仮に8kgだとすると、倍の分量は必要になるので248g程度になるでしょうか。ちなみに、ネザーランドドワーフ(1.5kg想定)で考えてみると、給餌量は約41gほどなので、約110日分になりますが、フレミッシュジャイアントですと約18日分にしかなりません。

こうしたペレットの他にも、牧草は常に与える必要がありますので、さらに食費はかかることになります。因みに先程の例に挙げたOXBOWのフード、価格はおおよそ4000円弱といったところなので、1ヶ月の食費がだいたいどの程度かということは、お分かりいただけるかと思います。

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飼育場所も大きな場所が必要

これだけのサイズがあるので、当然飼育スペースの確保も大変です。特に日本の家屋は狭いので、庭や大きな部屋がなければ飼うことは難しいかもしれませんね。また、あまりに大きくなりすぎてくると、フレミッシュジャイアント自身が動くこともままならなくなる場合もありますので、床ずれを防ぐためにも抱っこしたり、移動させてあげる必要も出てきます。

そのため、ある程度は力のある方がいなければ、飼うことは難しいかもしれません。とはいえ、日本でも飼育している方はたくさん?いらっしゃいますので、ぜひフレミッシュジャイアントと一緒に暮らしてみたい!という方がいれば、まずはフレミッシュジャイアントがいるうさカフェなどを訪ねてみてはいかがでしょうか。

実際に見てみると、可愛くて連れて帰りたくなるかもしれませんが、その大きな体をまずは目の当たりにしてみる必要はあるかもしれません。その上で、しっかりと飼育ができるかどうかを悩んでみてはいかがでしょうか?存在感は抜群のフレミッシュジャイアント、ぜひ縁があれば家族に迎え入れてみてください!

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