うさぎにも様々な病気が存在しますが、病気の症状はもちろん、病気の原因や、予防や発見をする際には、どこに気を付けるべきかという点も重要です。今回はその中でも比較的、うさぎに多く見られる病気について取り上げてみました。

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うさぎの「病気」とポイント

ペットとしても犬・猫に並ぶ勢いを見せるうさぎ。昔に比べると、様々な情報も手に入りやすくなっていますが、いざ、うさぎを飼って、病気のような状態に直面すると、どこに注意したら良いかわからないことも多いようです。

うさぎは体も小さいため、私達が思っているよりも早く症状は進行していき、また、病気を発症した時にも気が付きにくい動物でもあります。まずは、うさぎが比較的多く発症する病気について、ポイントと症状について見ていきましょう。

「不正咬合」を予防する牧草

うさぎは「歯」が伸び続ける動物です。歯が伸び切ってしまい、かみ合わせがおかしくなってしまう状態を「不正咬合(ふせいこうごう)」と呼びます。この不正咬合を予防するために、ペレットも固く作られており、また、牧草をたくさん食べることで、歯をこすり合わせて歯の伸び過ぎを防いでいます。

あまりに硬いものを好まず、牧草も柔らかい物をばかり食べるようなうさぎは特に注意が必要です。「かじり木」などのおもちゃや、味のついた木のおやつ等も販売されているので、できるだけこうした硬いものを噛ませるように促してあげましょう。

また、万が一、不正咬合になってしまった場合、うさぎは食べ物を食べることができなくなり、衰弱して命を落としてしまいます。あまりに歯が伸びすぎてしまっている場合には、すぐに病院に連れていき、歯を削ってもらいましょう。

「毛球症」はケアと牧草がポイントです

毛球症とは、うさぎが毛づくろい(グルーミング)している際に、毛も一緒に飲み込んでしまい、この毛が大量に胃腸に溜まってしまうことで発症してしまう病気です。通常であれば、食物繊維である牧草を多く摂取するうさぎなので、糞と一緒に毛も排出されるのですが、様々な要因が関係したことで毛球症を発症する事があるのです。

例えば、過度のストレスであったり、でんぷん質の高い食べ物を摂取していたり、十分に体を動かしていなかったりといった事が挙げられます。こういった事が要因して、胃腸の働きが弱まってしまい、毛が胃腸に蓄積、毛球症を発症してしまうのです。

毛球症を発症すると、食欲が低下し体がやせ細ってきたり、多量の水をのむ様子が見られます。また、お腹も常に張った状態になります。ご飯を食べる量や糞が減っているのにも関わらず、お腹が張っている場合には、毛球症を疑ったほうが良いかもしれません。

毛球症を予防するには、飼い主さんがこまめにブラッシングを行うこと、牧草をあまり食べないうさぎであれば、品種や産地、刈り時など、様々な種類の牧草から好みの牧草を見つけてあげ、牧草を食べさせる事が重要になります。

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バランスを考えないと「尿結石」の心配も

人間の病気でも知られる尿結石。膀胱に結石ができることで、排尿の際に痛みを生じるようになり、状態がひどくなると血尿や、尿を出すことすらできなくなり、尿毒症などの病気を引き起こしてしまいます。尿結石は主に、カルシウムの過剰摂取やタンパク質のとりすぎ、細菌による感染などが原因して発症します。

子ウサギは、成長したうさぎよりも高いカロリーや栄養素が必要となります。そのため、牧草の中でも特にハイカロリーな「アルファルファ」を与えるようにしますが、アルファルファを与え続けるとカロリーも高く、栄養過多やカルシウム含有量も高いために、尿結石を引き起こす可能性もあります。

食いつきのよい牧草でもあるので、アダルト期に入っても与えている方も多いかもしれません。少し食べ続けた位では心配ありませんが、アダルト期に入ったら牧草の中でも一番栄養バランスやカロリー、繊維質といった面が整っている、日常使いに適した「チモシー」に切り替えた方が安心ではあります。

子うさぎに気をつけたい「コクシジウム症」

子うさぎや高齢のうさぎは、免疫力や抵抗力が低いため、突然の環境変化や、温度の強弱などの変化にとても弱いです。また、ウイルス等に対する免疫力も低いので、下痢の症状を発した時は、コクシジウムという寄生虫が関係している場合が多いです。

このコクシジウムは、うさぎの抵抗力が低下した時に増殖していきます。コクシジウムに感染・発症してしまうと、下痢を繰り返して脱水症状を引き起こしたり、食欲も低下して衰弱してしまい、最悪の場合には命を落としてしまう事も少なくありません。

コクシジウム症を発症してしまった場合には、すぐに病院へ行き、コクシジウムに対する駆虫薬を処方してもらう必要があります。また、うさぎ自身の抵抗力が極端に低下してしまっている場合には、補液などで抵抗力を上げる必要があります。この状態になってしまうと、子うさぎの生命力の強さが勝負となってしまうため、状態が悪ければその多くは命を落としてしまうこととなるのです。

特に子うさぎの体調は変化しやすいため、たとえ1日、半日遅くなるだけでも命取りとなってしまいます。この他、他の病気を発症している場合にコクシジウム症を併発してしまった場合等も、非常に危険です。うさぎの糞の状態と、体調をよく観るようにしましょう。

まとめ

今回取り上げた病気は、うさぎが発症する病気のほんの一部にすぎません。また、他の病気を発症し、今回取り上げた病気を併発する場合や、その逆のパターンという事も十分に考えられるのです。

こうした病気を発見するためには、日頃からうさぎの様子や、ご飯の食べる量、食べるスピードなど、様々なことに注意して観察する必要があるのです。また、日頃から十分な栄養をとれるような食事はもちろん、十分に運動できる時間を作ってあげることも、丈夫な体を作るのに役立ちます。

うさぎが丈夫な体を維持できるようにし、常に健康体でいられるような生活を送らせるようにしましょう。

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