うさぎの飼育について、色々と分からないことも多いかもしれませんが、必ず押さえておきたいポイントをしっかりと押さえられれば、あとはうさぎと共に乗り越えていけるのです。今回は、子うさぎからシニアまでの飼育ポイントを取り上げてみました。

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子うさぎは「コクシジウム」に注意が必要です

子うさぎが家に来た時は、いますぐにでも抱きしめてあげたい気持ちもわかりますが、ここはぐっとこらえて、ケージの中に入れて、子うさぎが自宅の環境に慣れるまで、そっとしておいてあげましょう。

子うさぎは、まだまだ免疫力や抵抗力が低いため、突然の環境変化や、温度の強弱などの変化にとても弱いです。また、安心するだろうと抱きしめてあげるような行為は、うさぎにとってはストレスになる可能性もあるのです。

子うさぎが下痢の症状を発した時は、コクシジウムという寄生虫が関係している場合が多いです。このコクシジウムは、うさぎの抵抗力が低下した時に増殖していきます。連れてきた初日から落ち着かない環境が続いてしまうと、子うさぎは下痢を繰り返し、食欲も低下して衰弱してしまい、最悪の場合には命を落としてしまう事も少なくありません。

それだけ、子うさぎはナイーブな時期でもありますので、扱いには慎重になるべきでしょう。最悪のケースを避けるためにも、子うさぎを連れてきた時は、ゆっくり休ませること、しっかりと食事をたべること、コロコロとした糞をしていることを最低限、確認できてから、触れ合うようにしましょう。

水がしっかり飲めているかの確認

販売しているショップで確認した方が良いのが、1人で水を飲むことが出来ているかということです。子うさぎの内は、ミルクで育てている場合も多く、食器の中に入れてあるミルクから水分を補給している場合も多いです。
そのため、ケージにつけてある「給水器」から水を飲めるかどうかは、まだわからないのです。また、子うさぎ自身も、そこに水があるということに気がついていない場合もあります。

給水器などから水を飲んだ経験が無ければ、辛抱強く、ここから水が出るよという状態を見せるようにして、うさぎに水のありかを認識させることが大事です。しっかりと自分の目で、うさぎが水を飲んでいる場面を見るまでは安心してはいけません。

また、水も大事ですが、食事をしっかりと摂れているかも非常に重要です。まだミルクを飲んでいるようなタイミングで迎え入れた場合には、1日4〜5回と、こまめに体調管理もかねて食事を与えるようにしましょう。

牧草は「アルファルファ」を使用し、5ヶ月過ぎに「チモシー」と混ぜていくようにします。いつまでもアルファルファを与えていると、栄養過多になってしまいますので、6ヶ月頃までにアルファルファを卒業させるようにし、チモシーで育てていくようにしましょう。

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「不正咬合」に気をつけましょう

うさぎは「歯」が伸び続ける動物です。歯が伸び切ってしまい、かみ合わせがおかしくなってしまう状態を「不正咬合(ふせいこうごう)」と呼びます。この不正咬合を予防するために、ペレットも固く作られており、また、牧草をたくさん食べることで、歯をこすり合わせて歯の伸び過ぎを防いでいます。

あまりに硬いものを好まず、牧草も柔らかい物をばかり食べるようなうさぎは特に注意が必要です。「かじり木」などのおもちゃや、味のついた木のおやつ等も販売されているので、できるだけこうした硬いものを噛ませるように促してあげましょう。

また、万が一、不正咬合になってしまった場合、うさぎは食べ物を食べることができなくなり、衰弱して命を落としてしまいます。あまりに歯が伸びすぎてしまっている場合には、すぐに病院に連れていき、歯を削ってもらいましょう。

5歳過ぎでシニア期に入るうさぎたち

すっかり家族の一員となり、家の環境にもなれてきたアダルト〜シニア期のうさぎ。この頃になると、自分の名前を認識しているうさぎや、家庭内の行動サイクルも理解して、自分なりの時間を楽しんでいることでしょう。

しかし、アダルト期であれば問題無かったものの、5歳を過ぎた辺りからはうさぎもシニア期に入ります。うさぎも人と同じく、シニアになると新陳代謝が落ちたり、運動量も減ってきたりします。
元気なシニア期を送れるためにも、アダルト期の育ち方も重要になるとともに、シニア期に備えた飼育環境を整えてあげるようにしましょう。

食事の成分にも気を使いましょう

シニア期に入ると、病気も出やすくなります。アダルト期に極端な食生活を送っていると、シニア期で一気に悪い部分が出てきかねませんので、アダルト期からしっかりとした食生活を送らせるように心がけましょう。

中でも注意が必要なのが「尿路結石」などの病気です。カルシウム量が多いために引き起こされるこの尿石ですが、アルファルファなどの牧草を与えすぎていると、チモシーに比べ6倍ものカルシウム含有量があるために、尿路結石になりやすくなるでしょう。
また、ペレットにもアルファルファが含まれている場合もありますので、こうした成分表記にも注意を払うようにし、適正な栄養バランスを保つようにしましょう。

温度管理にも気を使いましょう

うさぎは極端な温度変化に弱い動物です。アダルト期では大丈夫だった温度も、シニア期に入ると、徐々に温度変化に敏感になってきます。特に真夏と真冬には要注意です。真夏は、適度に涼しい場所に移動させ、脱水症状や熱射病を起こさないようなケアが必要です。そして、暑いからと言ってクーラーの風を直に当てたりすることの無いようにしましょう。

また、真冬の温度も危険です。うさぎは外で生活しているイメージも強いですが、ペットとして販売されているうさぎたちは、自然のうさぎよりも抵抗力は圧倒的に弱いでしょう。昼間は20℃近く、夜は5℃位など、あまりにも昼間と夜の温度差があるような部屋で飼育している場合には、ペットヒーター等を設置するようにし、保温できる環境を作ってあげることが重要です。
気を付けるべきは、極端な温度差を無くす対策ですので、夜はタオルをかけてケージ内を保温したりするのもよいでしょう。

まとめ

寂しい話にはなりますが、うさぎの一生はわずか8年〜10年ほど。中には12歳位までの長生きもいますが、決して長い時間とはいえませんよね。
現在、うさぎを飼育している方も、今一度子供の頃のうさぎを思い出してみてください。神経質だったうさぎも、今や飼い主さんにおねだりしたりしていないでしょうか?

うさぎは信頼関係が作られると、とたんに甘えん坊な性格になる生き物です。また、しっかりと人の声に耳を傾け、飼い主さんの行動を見ています。寿命は少ないですが、より充実して幸せな時間を一緒に過ごせるよう、少しでも清潔な環境で、より長生きできるように健康に気を使った食事を考えてあげましょう。

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