うさぎのしつけとトイレトレーニングについて

うさぎの家でもあるケージ内を常に清潔な環境にするためには、うさぎがトイレを覚えてくれることが一番です。しかし、はじめてうさぎを飼った方にとっては、トイレトレーニングが難関でもあります。トイレトレーニングのコツとポイントについて見てみましょう。

最初の関門「トイレトレーニング」

初めてうさぎを飼った際に、躾の最初の関門となるのが「トイレトレーニング」ではないでしょうか。中には1発でトイレを覚えてくれるうさぎもいれば、シニアになるまで覚えないような気まぐれなうさぎもいます。そうは言いつつも、8割〜9割位のうさぎはトイレを覚えてくれますので、根気強く躾をしてみましょう。

うさぎにとっての「トイレ」とは

まずはじめにお伝えしたいのは、うさぎにとって「トイレ」という認識はないという事です。そのため、はじめて連れてきたうさぎがいたるところに排泄してしまう理由には、ここがトイレという認識が無いためなのです。

うさぎとしては、おしっこがしたいと思って「トイレに行こう」という感覚ではなく、自分の臭いがする場所で排泄をする習性があります。ですので、おしっこをしたくてトイレに行くのではなく、自分の臭いがするのでそこへ向かい、臭いを確認して落ち着いた結果、排泄するといった感じでしょうか。トイレトレーニングは、このうさぎの習性を利用して、根気強く覚えさせていくのです。

ポイントは「臭い」

では実際にどのようにしてトイレを覚えさせるのでしょうか。方法としては簡単なものです。それは、トイレにうさぎの臭いを染み付けさせる事です。

はじめの内はトイレと言う認識がないのは人間も同じですよね？それはうさぎにとっても同じ。ところが、よく言われるのは「本屋さんに言ったら排泄したくなる」とか、誰か1人がトイレに行ったら、自分もトイレに行きたくなるといったように、皆さんにも経験はないでしょうか。

こうしたものはうさぎにも共通するもので、一度トイレという認識を持つと、その雰囲気や臭いなどで排泄したくなるものなのです。そのために、まずは根気強くトイレに臭いを染み付けさせる事が必要になります。

臭いの在り処はトイレだけにする

トイレに臭いを染み付けさせる方法は、意外と簡単です。おしっこが染み付いた藁や牧草等をトイレに置いておくのです。うさぎは、自分の臭いのする場所で排泄する習性があると前述しましたが、この習性を促すために、臭いの在り処をトイレに移動させるのです。

また、トイレトレーニングを初めたら、うさぎが失敗した部分は、出来る限り早く掃除・撤去するようにします。そして、この失敗した部分をトイレに置いておきます。トイレに臭いを置いても、あちこちに失敗した後があると、どこがトイレか認識出来ない上に、うさぎが他の臭いのする場所の方が落ち着くという事もありますので、早めに掃除をするようにしましょう。

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トイレ砂に移行させる

うさぎがある程度、トイレで排泄するようになってきたら、今度は失敗した藁などを置くのではなく、トイレ砂に臭いを刷り込ませるようにします。

うさぎは神経質な動物なので、床の感触などでも好き嫌いが分かれます。トイレはだいたい金網状になっていますが、この感触を覚えさせるようにします。常に藁などがトイレにあると、今度は藁＝トイレという認識を持つ可能性もあるからです。これを、「金網＋臭い」に変える必要があります。

最初の段階で、金網の「上」ではなく、「トイレの中」に入れるのも一つの方法です。こうすることで、金網と臭いで、排泄を促されるようになるのです。こうした事を根気強く続けることで、うさぎが落ち着く場所＝トイレという認識を持つように促すわけです。

トイレも好みがあるようです

トイレまで移動するものの、その付近で排泄をしてしまい、トイレの上で排泄してくれないという場合もあります。これにはいくつか考えられる事がありますが、ひとつはトイレのサイズです。体に対してトイレは小さくないでしょうか。

市販されているトイレには色々な形があるように、そのうさぎの好みや体格など、うさぎによって様々なのです。そのため、幅広いトイレが好みのうさぎもいれば、丸く狭い場所のほうが落ち着くうさぎもいるわけです。

この他、先ほども触れたように「金網」を嫌がるうさぎもいます。市販されているトイレには、プラスチックのすのこが付けられたトイレもありますので、金網には乗るけど、すぐに降りたりする行動が見られる場合には、すのこを変える事を検討してみても良いかもしれませんよ。

まとめ

初めの躾として大変なトイレトレーニングですが、意外と覚えてしまえばあっという間です。ポイントは「臭い」と、「失敗した場所をすぐに掃除する」ことです。また、あまりに覚えてくれない場合は、周辺の雰囲気が落ち着かないのかもしれません。絶えず移動するのはオススメできませんが、状況をみて、トイレの設置場所を変えるのもひとつです。

また、トイレではない場所に決まってしている場合には、トイレの場所やトイレのすのこ等が気に入らない可能性があります。何度臭い付けしても、同じ場所で失敗しているようでしたら、場所を変えるか、トイレを変えたほうが近道かもしれません。

常にうさぎケージ内を清潔に保つためには、トイレを覚えてくれるのが一番よいことです。飼い主の掃除量も減りますし、臭い等も大幅に軽減されますので、がんばって根気強くトイレトレーニングを続けてみましょう。