躾と聞くと、難しいイメージもあるかもしれません。確かに簡単なものではありませんが、うさぎをしつける事と同時に、飼い主もうさぎにしつけられているのかもしれませんよ。今回は、うさぎのしつけについて解説していきます。
うさぎの躾は根気強く
初めてうさぎを飼った際には、うさぎが色々な事をしてしまい、飼い主を悩ませる事でしょう。しかし、見るもの全てが新しいものであるうさぎにとっては、どれが良いもので、どれが悪いものなのかの認識はありません。
人間の赤ん坊もそうですが、うさぎも失敗しながら覚えていきます。また、犬や猫と違う点には、うさぎは叱りつけたり、叩いたりしても、躾としては認識出来ない場合が多いことです。もちろん、犬や猫もこうした躾は好みませんし、飼い主としてもやってほしくはない躾の方法です。
うさぎの場合には、根気強くしつける方法があり、また、齧られたり、いたづらされたくないものは近くに置かないことです。
うさぎを信頼関係を築くということ
うさぎの爪切りやブラッシングなどのケアをする場合には、うさぎとの信頼関係が重要になります。うさぎは神経質な動物なので、本来、抱っこされたり触れられたりすることで、ストレスを感じるうさぎは多いのです。そのため、うさぎがストレスを感じないほどの信頼感を得ることが重要となります。
こうした信頼関係は、子うさぎの頃から養われるものです。もちろん、成熟したうさぎとも信頼関係は築けますが、まだ純真無垢な子うさぎの時代のほうが、より早く信頼関係を築くことができるでしょう。
子うさぎの頃から、声に出して呼びかけたり撫でてあげることで、人間の「手」は怖いものではないという認識を与え、また、人間の手は「良いことが起こる」という認識を持ってくれれば完璧です。こうすることで、大人になっても抱っこをねだったり、爪切り等のケアも怖くなくなるようになるのです。
うさぎにとっての「トイレ」とは
躾の中でも苦戦しがちなトイレトレーニング。まずはじめにお伝えしたいのは、うさぎにとって「トイレ」という認識はないという事です。そのため、はじめて連れてきたうさぎがいたるところに排泄してしまう理由には、ここがトイレという認識が無いためなのです。
うさぎとしては、おしっこがしたいと思って「トイレに行こう」という感覚ではなく、自分の臭いがする場所で排泄をする習性があります。トイレトレーニングは、このうさぎの習性を利用して、根気強く覚えさせていくのです。
うさぎは、自分の臭いのする場所で排泄する習性があるので、おしっこが染み付いた藁や牧草等をトイレに置いておくことで、臭いの在り処をトイレに移動させます。また、トイレトレーニングを初めたら、うさぎが失敗した部分は、出来る限り早く掃除・撤去するようにします。
トイレに臭いを置いても、あちこちに失敗した後があると、どこがトイレか認識出来ない上に、うさぎが他の臭いのする場所の方が落ち着くという事もありますので、早めに掃除をするようにしましょう。
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スタンピングで物申す
ある程度家の環境に慣れてくると、うさぎもわがままを言い始めるようになります。もちろん、うさぎは言葉を発するわけでもなく、ワンワンと吠えるわけではありません。うさぎが飼い主に対して何かを言いたい時には「スタンピング」と呼ばれる、地面を足で叩く行動が見られます。
見たこともあるかもしれませんが、叩くと言ってもかなり激しめなこのスタンピング。飼い主に対して、何かを伝えたい時や、不満に感じている場合に見られる行動です。あまりにスタンピングしている場合には、ケージ内や、うさぎの状況に何か不満を感じている証拠です。
甘やかすと後々、大変なことになります
はじめの内は、スタンピングすることでついついケージを開けたり、うさぎを構いがちかもしれませんが、もしかするとそれはNG行為である場合もあるのです。
それは、うさぎが「スタンピングをするとドアが開く」と間違って認識してしまう場合です。言わば、玄関のチャイムがスタンピングと思われてしまうと、これから先もずっと、ことあるごとにスタンピングしてくるようになる可能性もあります。
こうした事を防ぐため、スタンピングしてきても、必要以上にケージをあけたり、甘やかしすぎたりしないことです。もちろん、ケージ内の牧草入れに「好みの牧草が入っていない!」といってスタンピングすることや、「給水器に水がない!」と言ってスタンピングすることもあります。
スタンピングしたからといってすぐに扉を開けるのではなく、状況を確認し、わがままを言っているだけと確認できれば、はじめの内は頑張って無視するようにし、躾していきましょう。次第にスタンピングしても、必要以上は何も起こらないと理解するようになります。
ケージを噛じったり、物を壊す
うさぎは何かを齧るのが好きな動物です。ケージをガタガタと噛じったり、トイレの角を噛じったりする行動が見られる場合がありますが、もしかすると何かしらのストレスが掛かっているのかもしれません。
それは、ケージの広さなのか、牧草の好みなのか。もしかすると、何かしら気に入らない事があるのかもしれませんね。そんな時には、噛じって解消出来そうなおもちゃを与えてあげたり、チモシーの量や質に気を使ってみましょう。ペレットを増量したりするのは、カロリーバランスも偏るのでオススメはできません。
一気に部屋の何かを変えるのではなく、1つずつ変えてみて、様子を伺いながら好みを見つけていくようにしましょう。こうすることで、何が原因で、何が好みかが見つけられるようになりますので、また次に何か文句が出た場合に対処しやすくなります。
まとめ
うさぎはおとなしくしているイメージもありますが、飼い主に慣れてくると、自分の欲求や好みをはっきりと伝えてくる、かわいい動物です。はじめはびっくりするかもしれませんが、欲求をストレートに伝えてくるので、ある意味わかりやすかったりもするのです。
はじめから上手に付き合える事は少ないです。こうしたやりとりをたくさん重ねることで、うさぎの好みなども理解できるようになり、うさぎに対しての愛情も、また、うさぎにとっても飼い主がかけがいのないパートナーと理解するようになるのです。必ず分かり合える時が来ますので、根気強く、うさぎの行動に注目して、一緒に生活していくようにしましょう。
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