モルモットの下痢や体調不良の症状は？【病気の可能性も】

モルモットが引き起こす下痢の症状や体調不良にはどんな病気が疑われるのでしょうか？実は根本的な事で軟便や下痢を引き起こす事も少なくありませんので、まずは、モルモットの体について理解するようにし、病気によるものか飼育の仕方によるものかを判断する必要があります。

モルモットと下痢について

モルモットに軟便や下痢といった症状が見られる時には、いくつかの理由が疑われます。

たとえ下痢といっても、人間の感覚でいるとモルモットは体も小さいために、致命傷になる場合もありますので、油断はできません。

症状が悪化する前に、早期発見・早期治療が望まれます。

そのためには、モルモットの軟便や下痢を引き起こす病気や原因を知ることで、こうした病気の予防や対策にも繋がります。

では、具体的に見ていきましょう。

モルモットの体について

まず、モルモットの病気について理解するには、モルモットの体についても理解しなければいけません。

草食動物は肉食動物よりも消化器が長く作られており、常に蠕動運動を繰り返しているような状態です。

モルモットも草食動物なので、こういった体の作りに当てはまります。

また、モルモットはとてもデリケートな動物でもあります。

ちょっとした物音などでも飛び上がる事もあると思いますが、何かしらの要因でストレスを招き、下痢や軟便といった症状が現れる事もあります。その他、根本的な原因には食物繊維の不足なども挙げられます。

草食動物は、牧草などを常に食べて食物繊維を摂取していますが、牧草をあまり食べていなかったり、与えているフードの食物繊維が少なかったり、牧草を食べずにフードばかり食べていたりすると食物繊維が不足してきます。

食物繊維を摂取していなければ、胃腸の働きも弱くなり、結果として体調を崩す事となるのです。

そのため、草食動物は胃腸も長いために、常に食物繊維を摂取していなければいけません。飼育環境でこうした様子が見られる場合には、まずは食の環境を整えてあげることも重要になります。

特有のビタミンC欠乏症

モルモットが下痢や体調不良に陥っている原因のひとつに、「ビタミンC欠乏症」という病気が考えられる場合があります

モルモットは自分の体でビタミンCを生成することができません。

そのため、食事からビタミンCを摂取する必要があるのですが、ビタミンCが不足してくると、モルモットの体にはすぐに症状があらわれはじめます。

具体的な症状としては後ろ脚に力が入らず、足を引きずってあるくような様子が見られます。

その他にも、軟便や食欲の低下、毛艶が落ちるなどの症状も見られるようになり、骨が変形してしまったり歯がもろくなるといった症状を引き起こします。下痢だけではなく、こういった症状も引き起こしてしまうので、注意が必要になります。

ビタミンC欠乏症を予防するには、ビタミンCを摂取するしかありません。

市販ではビタミンCの錠剤やフードなどにも配合されていますが、これらで足りないようであればビタミンCを豊富に含んだ野菜や果物を積極的に与えるようにしましょう。

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水分が多いのも注意が必要です

前述の通り、ビタミンCは野菜や果物から摂取するのが望ましいのですが、注意点もあります。

これらの新鮮な野菜や果物には、多くの水分も含まれています。モルモットは水分を多量に摂取することで、消化が追いつかなくなり、結果として下痢を引き起こす場合もあります。

ビタミンCは非常に壊れやすい成分のため、こうした新鮮な野菜や果物から摂取するのが一番ではありますが、あくまでも与えすぎには注意が必要です。初めて与える際には、少量ずつ与えるようにし、常に便の状態をチェックしながら与えるようにしましょう。

病気によって下痢を引き起こす場合

モルモットが下痢をする原因には、上記に挙げたような場合が多く見られますが、中には病気によって下痢を起こしている場合もあります。考えられるのは何かしらの菌に感染してしまった場合や、寄生虫によって引き起こされるものです。

寄生虫にも様々なものが存在しますが、うさぎなどにも見られるコクシジウムと呼ばれる寄生虫によって、下痢を引き起こす場合もあります。

コクシジウムは、健康な体であれば無症状である場合が多いのですが、ストレスなどによって免疫力が低下してくると、下痢などの症状を引き起こす寄生虫です。この場合は、病院で駆虫薬を処方してもらい、解決することができるでしょう。

モルモットの下痢や体調不良の症状は？【病気の可能性も】のまとめ

下痢を引き起こす病気はコクシジウムだけではありませんが、まずは最低限、モルモットの飼育状況を確認するようにし、下痢や軟便を引き起こす原因がないかを確認するようにしましょう。あまりに黒ずんだような下痢をしている場合には注意が必要ですが、少々の軟便や下痢であれば、もう一度、飼育環境に不備が無いかを洗い直して、様子を見ることも必要です。

モルモットは環境の変化などに弱く、ストレスもかかりやすい生き物です。

ちょっと動物病院へと思っても、モルモットにとってはストレスが過剰にかかってしまう場合もあります。まずは症状を見極めるようにし、軟便や下痢を招くような要因がないか確認するようにしましょう。