とても体の小さいハムスターですが、ハムスターが下痢を起こしている場合には、私達が考えるよりももっと深刻な事態がハムスターの体に起きています。今回は、ハムスターの症状にすぐに気がつけるよう、いくつかのポイントについて解説していきます。

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気を付けたいハムスターの下痢

最近では、ペットショップなどで色々な種類のハムスターを見かけます。体も小さくて鳴き声も気にならないため、家庭で身近に飼えるペットとして人気がありますね。
大型の代表「ゴールデンハムスター」や、小型の「ジャンガリアンハムスター」、動き回る様子が可愛いい「ロボロフスキーハムスター」など、自分の好みで選べることも楽しみの一つです。

ハムスターを飼っていて、いつも元気でいられているなら良いのですが、時にはいつもより元気が無さそうな日があったり、明らかに体調不良の場合があると思います。体調不良の中でも、特に多い「下痢」は、ほおっておくと数日で命を落としてしまうこともある病気なのです。そのような時、慌てないためにも、ハムスターの病気に対する知識を頭にいれておきましょう。

健康チェック

ハムスターは、病気であることを、周りに悟られないように隠す性質がある動物なのです。なぜなら、野生のハムスターは、たくさんの敵がいる環境で生活しているため、周りに自分が弱った所を見せてしまえば、すぐに狙われて襲われるということを、ペットのハムスターも本能的に知っているからなのです。

このようなハムスターの特徴から、私たち飼い主が健康状態を把握するにはどうしたらよいのでしょうか?大切なのは、毎日のお世話の時に、健康チェックを欠かさずしてあげることなのです。

では、健康チェックのポイントがいくつかあるので触れていきたいと思います。また、体重は、一週間に一度決まった時間に測ると、変化が解りやすいでしょう。

【毛並みのツヤ】
具合が悪いと、こまめに毛のお手入れをしなくなり、毛のツヤが悪くなります。

【耳の様子】
汚れていたり、においがきついことや、耳が下がっていると病気の可能性があります。

【鼻の様子】
鼻水が出ている、鼻の周りが汚れている場合は注意です。

【目の様子】
うるんでたり、腫れぼったい、目やにが多く出ているなど、目に輝きが無い場合、注意です。

【尻尾の様子】
濡れている時は下痢をしているかもしれません。

【食欲や行動】
動きが鈍い、食欲が無さそうで寝てばかりいれば病気の可能性があります。

【体重】
急激に体重が減るのは病気の可能性があります。

【体全体の様子】
体を触ったときに、シコリがある場合は腫瘍が出来ているかもしれません。

【ツメ、歯の様子】
伸びすぎは、ケガの元なので気を付けます。

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ハムスターのお腹の病気

ハムスターの「下痢」にはいくつかの原因が考えられます。

【ウエットテイル】
下痢のために、お尻の周りが濡れている様子からこう呼ばれ、正式名称は「伝染性過形成回腸炎」といい、症状は下痢、軟らかいフン、食欲が無くなってくる、脱水症状などが見受けられます。ハムスターのなかでも特にゴールデンハムスターや、ペットショップから購入したばかりの幼いハムスターによくみられるようです。

原因は、おもに細菌性と言われており、購入してお家に迎えたばかりのハムスターは、慣れない環境のストレスから免疫力が下がり、病気を発症してしまうケースが多いようです。

【細菌性腸炎・真菌性腸炎】
下痢の為、脱水症状を起こして体重が減少する症状が見られます。
エサの食べ残しを放置して腐らせたり、ケージの衛生が保たれていないなどの不衛生な環境、ストレスなどにより、体力が衰えたところに細菌や真菌が感染し、腸からの栄養の吸収を得られなくなるために下痢を起こします。

【寄生虫性腸炎】
寄生虫の「ジアルコア」や「トリコモナス」「条虫」「ぎょう虫」から感染し、下痢を起こします。感染したハムスターのフンがついたものは、消毒をしなければいけません。

このように、ハムスターのお腹の病気の原因はいくつかありますが、普段のケージのお掃除、エサの管理など、衛生面に気を付けて飼育環境を整えれば防ぐことが出来る病気もあります。

その他の消化器系の病気

【直腸脱】
直腸脱は、下痢のしすぎで腸がひっくり返ってしまい肛門から出てしまう症状を言います。ハムスター自身も食欲が無くなり体調不良の様子が見られるようになります。
また、「空腸」「回腸」「結腸」が重なってしまう症状を「腸重積」と言います。
肛門から腸が飛び出していることに気が付いたときには、すぐに動物病院へ連れて行きましょう。

【腸閉塞】
「便秘」の症状がみられ、命に関わる病気です。
ケージの床材に、タオルや綿、トイレの固まる砂など消化されないものを使用して、それを食べてしまい、腸に詰まることが原因のようです。また、長毛種の「ゴールデンハムスター」などが毛づくろいで自分の毛を飲み込むことが原因ということもあるようです。

消化器運動を良くする薬で良くならない時には、開腹手術が必要になることがあります。ハムスターにとっても、体の負担になることですから、原因となるものは置かないように気を付けましょう。

ハムスターの下痢やお腹の病気は、命にかかわる怖いものです。
私たちが、日頃の健康チェック、清潔な環境を保つことで病気を未然に防いで、ハムスターが健康でいられるように、気を付けてあげましょう。

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