猫の脳の病気に「水頭症」という病気が存在します。この水頭症とは、脳脊髄液が何らかが原因で増えたり流れにくくなったことで、脳内を圧迫してしまうことで発症する病気です。今回は水頭症について、症状と治療・介護に関して解説していきます。

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「水頭症」とは

頭の中に水が溜まってしまう病気で知られる「水頭症(すいとうしょう)」。犬ほど発症する確立は少ないのですが、水頭症とは、何らかの理由によって、脳内の脳脊髄液が過剰に分泌してしまったことで、脳内が圧迫されてしまう脳の病気です。先天性の疾患というイメージがあるかもしれませんが、先天性・後天性いずれの場合も発症する病気です。

また、水頭症を一度発症すると、完治することが難しい病気で、生活するのに支障をきたしてしまうことがあるため、一生の介助が必要になります。
それでは、水頭症の先天性・後天性の発症する原因と症状などについて見てみましょう。

「水頭症」の症状

水頭症を発症すると、元気がなくなってぼんやりしたり、歩き方がおかしくなったり、てんかん発作を起こしたりといった症状が現れます。また、寝てばかりいたり、痴呆のような症状がある他、視力障害で目が見えづらくなり、目の前の物にぶつかるようになるなどの行動も見られるようになります。

時には異常に攻撃的になることも、一つの症状として挙げられています。過食や拒食など、その行動や様子には特異なものが見られるようになります。また、外見的にも頭が丸く膨らんでいたり、頭頂部の頭蓋に穴が開いている場合、過剰に脳脊髄液が溜まっているなら水頭症を患わせている可能性があります。

水頭症の原因とは

水頭症を発症する原因は、脳内に流れる「脳脊髄液」という体液が何かしらの理由でによって過剰に滞留してしまい、脳を圧迫してしまう事で起こります。

脳脊髄液が過剰に生産されてしまう理由には、「産生過剰」「循環不全」「吸収障害」の、3つの理由が挙げられます。いずれの場合も脳へのダメージが原因となりますが、こうした原因を引き起こすのが天性や後天性による影響が関係しているのです。

先天性が原因である場合

そもそも猫が水頭症を発症する場合は、ほとんど遺伝的な要因が強いとされていますが、その多くが生後3ヶ月頃の子猫の頃から症状が現れるようになります。特にシャムは比較的多く発症する傾向にあるようです。

また、猫の胎児期に、何かしらの要因によって母猫がウイルス感染を引き起こしていたり、体内で胎児が発育不全となっていた場合でも水頭症を引き起こす原因となります。

後天性で発症する原因とは

一方、後天性の水頭症の場合には、頭部に強い衝撃が加わってしまった場合や、伝染性腹膜炎などのウイルス感染から併発したり、脳腫瘍や脳内出血のような脳へのダメージが影響して水頭症を発症する場合があります。

交通事故等は最も危険な場面ですが、命からがら助かった場合でも、脳に強い衝撃を受けてしまっていることも考えられますので、しっかりと脳の検査を受けて、脳にダメージは加わっていないか、水頭症を発症する可能性は無いかということを確認することが大事です。

水頭症の治療について

水頭症は完治させることが難しい病気です。水頭症を発症した場合には、症状の緩和を目指した治療が行われることがほとんどでしょう。具体的には、脳への圧力「脳圧」を下げるために、副腎皮質ホルモンや利尿剤などの投薬治療が行われ、症状の軽減を図ります。

また、水頭症を早期に発見出来た場合、また脳が損傷を受けていない場合には「脳室腹腔シャント」と呼ばれる外科手術を行う場合もあります。この手術は、脳内に溜まる脳脊髄液を腹腔内へとチューブを使用して流し込み、脳圧・過剰に生産される脳脊髄液を安定させるバイパス手術です。

リスクとしては一生涯、このチューブを外すことができなくなるため、こまめなメンテナンスが必要になるということ、また、バイパス手術を行ったことで脳脊髄液が流れすぎてしまい、逆に脳へダメージが加わるなど、あまり予後は良くないと言われています。

1人で悩まない介助を

このように、いずれの治療を行うにしても水頭症は、一生涯付き合っていかなければいけなくなる病気です。また、脳が損傷を受けてしまう前に発見できれば、症状も軽度で済むように対処できますが、多くは症状が現れてから異変に気が付くことになるため、なかなか早期発見が難しい病気であることも確かです。

そのため、少しでも様子がおかしいなと思ったり、トイレを何度も失敗したり、歩き方が明らかに不自然など、いくつかの要素が重なった場合には、すぐに動物病院へ行って検査を受けてみたほうが安心かもしれません。

また、万が一発症した場合にも、動物病院の先生としっかりと話しをするようにし、相談相手になってもらえるようにしましょう。介護は非常に大変な事ですが、かわいい愛猫と一緒に過ごしていけるよう、1人で悩まずに、色々な人と話し、交流し、相談できる環境を作るようにしましょう。

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