体から病原菌を無くすために、非常に重要な役割を担っているリンパ。このリンパが病原菌によって冒されてしまう病気が「リンパ腫」ですが、しこりが出来るなど、普段の生活でも気をつければ早期発見できるポイントがあります。今回はリンパ腫について解説していきます。

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リンパについて

人間でもよく耳にしますが、犬にもリンパが存在します。リンパと聞くと、癌のイメージだったり、体にはしっている大事な部分といったイメージで、具体的にどのような働きをしているものなのか、よくご存じない方も多いように思います。
また、犬にも、人と同様に「癌」や「腫瘍」というものが体に出来てしまいます。しかし、腫瘍=癌というわけでもなく、悪性のもの・良性のものが存在します。

リンパというものは、全身に張り巡らされている血管と寄り添う「リンパ管」と呼ばれる管と、その中に流れる「リンパ液」の事を指します。このリンパには体の老廃物が流れており、体の免疫機能で流れてきた老廃物や病原菌を「リンパ球」が集まる「リンパ節」で掃除しています。リンパ節は、「扁桃腺」「胸腺」「骨髄」「腸内のパイエル板」など、体の様々な部位に存在しています。

このようにして、感染症などが体に回らないように掃除しているのがリンパなのですが、免疫力などが低下し、掃除が間に合わなくなることで、リンパ節に老廃物や病原菌が溜まってしまい、リンパ球が腫瘍化してしまうのです。これが、「リンパ腫」と呼ばれるものです。

腫瘍に対する知識をある程度もっていると、犬を触った時に「しこり」があった場合など、悪性なのか良性なのかの判断は難しいものの、ある程度の状況判断はつくので、日頃の健康チェックに役立てられるでしょう。

リンパ腫とは?

リンパ腫と言っても、いくつかのタイプに分けられ、その症状も様々です。リンパ腫は、腫瘍が出来てしまった場所によって分けられますが、犬の悪性リンパ腫のその多くは、下顎や脇の下、股の内側、膝の裏といった場所に腫瘍が発生する「多中心型リンパ腫」です。
この他、腸内にできる「消化器型」、胸の中に出来る「縦隔型」、皮膚に発生する「皮膚型」など、様々な部位に腫瘍が出来ることで、そのリンパ腫の症状や呼び名も変えられるのです。

このように、全身の様々な部位に発生する腫瘍ですが、その多くは愛犬を撫でていた際に「しこり」に気付く事が多いようです。しかし、その腫瘍も内部から始まり、転移してしこりが発生していることも考えられるため、まずは検査が急がれます。

触れてわかればまだ良いのですが、体の内部でリンパ腫が出来てしまうと、なかなか気が付くことも出来ないため、症状が広がる前に早期発見・早期治療が望まれるのです。

多中心型リンパ腫

前述の通り、犬がリンパ腫を発症する、その多くが多中心型リンパ腫と呼ばれるものです。皮膚型や消化器型の発生率が5%程度なのに対し、その割合は80%と、圧倒的な確立で多中心型である場合が多いのです。
残念ながら、こうしたリンパ腫が発生する原因は未だに解明されておらず、いかにリンパ腫の知識を身に着け、早期に発見できるようになるかが大事になってきます。

症状は主に、体にできるしこりが特徴となりますが、この他にも元気の減退や食欲の低下がみられるようになり、症状が進んでいくと嘔吐や下痢といった症状もではじめます。次第に免疫力も低下してしまい、「肺炎」や「膀胱炎」と言った感染症を併発してしまうようになるのです。

しこりは痛みを伴わない場合が多いですが、触診しても明らかにわかるほどに大きく腫れ上がってしまうため、見た目でも確認することが可能となるでしょう。また、リンパ腫を発症することの多い犬種には、「ゴールデン・レトリバー」「ラブラドール・レトリバー」「ボクサー」「バセット・ハウンド」「セント・バーナード」等が挙げられます。

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リンパ腫の治療について

リンパ腫の治療をするにあたり、まずは検査が必要となります。これは、リンパ腫を発症している箇所を特定するためで、発生箇所によっては外科手術を必要とする場合があるでしょう。主な治療では、抗がん剤を利用した化学療法が行われますが、進行の状態によって、その治療法も変わることでしょう。

リンパ腫を予防するために

残念ながら、リンパ腫を完全に予防する手段はありません。そのため、早期発見が何よりも重要になってきます。そのためには、まずはリンパ腫がどのような病気なのか、どのような場所にリンパ腫が発生するのかという事を、知っておく必要があります。

普段の生活の中でも、毎日犬のボディチェックを行うようにし、発生確率の高い箇所を触れることで、しこりがないかを確認するようにしましょう。また、、最低でも年1回の健康診断を受けるようにしたいところです。

ついつい症状がでてから病院に連れていきがちではありますが、定期検診を行うことで、病気の予防にもなりますし、万が一の場合にも、かかりつけ医があるというのは、非常に安心出来るものです。1日でも多く、愛犬に長生きしてもらえるよう、日頃から健康チェックする癖をつけてみてもいいかもしれませんよ。

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