巻き毛がかわいい猫・ラパーマですが歴史も浅いため、まだまだ知られていない部分があるので、飼い方などはいったいどのようにすればいいのでしょうか?これからに期待がかかる猫種でもあるラパーマのルーツや特徴、飼い方について解説していきたいと思います。
「巻き毛」がチャームポイントの猫「ラパーマ」
「巻き毛」を特徴に持つ猫「ラパーマ」。あまりご存じない方も多いのではないでしょうか。
ペットショップ等でも見かけることは稀かもしれません。しかし、この巻き毛がかわいくてたまらない!というラパーマファンも多く、有名とまでは言えませんが、その特徴から存在感はバツグンにある猫種です。
また、近年ラパーマが世界的にも広く公認されるようになったこともあり、まさにこれから期待が高まる猫種でもあります。
もしかするとパーマブームなんてのも起こるかもしれませんよ!?
ラパーマの歴史
ラパーマの歴史はまだ浅いもので、1982年にアメリカのオレゴン州からラパーマの歴史は始まります。
オレゴン州でさくらんぼ農園を営んでいたコール家で、害獣駆除を目的に飼っていた「ワーキングキャット(仕事を目的とした猫)」の「スピーディ」という名の猫がいました。
このスピーディが後に産む子供の中に、ラパーマの起源となる猫が誕生します。
誕生してきた子どもたちの中には、1匹だけ被毛が生えていないほぼ無毛の猫がいました。
コール夫妻は、当初この無毛の猫が何かの疾患だと思っていましたが、そんな心配はよそにすくすくと成長していき、生後8週目辺りになると少しずつ被毛も生え始めたのです。
毛も生え始め、他の猫達と共に健康に育っていましたが、他の生まれた猫たちと明らかに違う点は、伸びた被毛が全身に渡って「カール」していたという点でした。
コール夫妻はこの被毛がカールしている猫を「カーリー」と命名し、スピーディらと同じくワーキングキャットとして飼うことになります。
カーリーとその子どもたち
カーリーはその後、子供を産むことになりましたが、カーリーから誕生した5匹の猫たちもまた、カーリーの子猫時代と同じくほぼ無毛の姿で産まれてきたのでした。
このように、カーリーはラパーマの起源となる猫でしたが、コール夫妻は農家であり、猫の繁殖には関心もありませんでした。
その後もワーキングキャットを増やすための交配が続けられ、「シャム」などの血統も混ざりながら、巻き毛の猫が増え続けていきました。
巻き毛の猫が増えていくことにより、近隣では噂の猫として話が広まり、猫の繁殖家から興味を持たれるようになりました。
こうして周囲から興味を持たれ、繁殖家たちからの後押しもあった事で、この巻き毛の猫は初めてキャットショーへと出陳、予想通りの高い注目を浴びる事となったのです。
この後はコール夫妻も、この巻き毛の猫を後世に残していこうとブリーディングを開始し、新品種の確立のために奮起することになりました。
また、その後の研究の結果、カーリーをはじめとした子どもたちは、突然変異による遺伝性の被毛であることが判明したのです。
こうして巻き毛の猫「ラパーマ」を純血種にするべく、交配が進められていき、よりよい純血種にするため「シャム」とはじめとした他種の純血猫との交配も行われ、現在のラパーマを作出するに至りました。
世界的なスタンダードに
2003年にはアメリカの猫種登録団体「TICA(The International Cat Association)」によって新品種として公認、2008年には猫種登録団体「CFA(THE CAT FANCIERS’ ASSOCIATION)」にも新品種として公認されました。
また、2014年にはヨーロッパ最大の猫種登録団体「FIFe(Federation Internationale Feline)」でも公認品種として認められました。
ある農家のワーキングキャットの子として誕生したラパーマは、現在では世界的なスタンダード猫種として認められるまでになりました。
コール夫妻にしてもびっくりするような話でしょうけど、こんなこともあるのですね。
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ラパーマの特徴と被毛について
前述の通り、ラパーマはこれまでに他の種との交配も進められてきた事もあり、長毛種と短毛種が存在します。
また、ラパーマのカラーに関しても
- チョコレート
- シルバー
- ライラック
- タビー
- シールポイント
など、様々な毛色や模様が認められています。
ヒゲもカールしているラパーマの被毛は、とても弾力のある、やや太めの毛を持っています。
また、この特徴である巻き毛は、成長段階で変化する場合もあるようです。
この独特な被毛を綺麗に維持するのは意外と大変で、あまり頻繁にブラッシングしてしまうと、自慢の巻き毛が伸びていってしまいますので、ブラッシングをするのならばこまめに短くする方がよいでしょう。
ラパーマの巻き毛は、他の猫種の被毛よりもカールしているために、猫に多い「毛球症」のトラブルになりやすい品種でもあります。
巻き毛の維持も大変ですが、毛球症にならないように、日頃の細かいケアや毛球症予防を常に心がけるようにしましょう。
ラパーマの性格
農家でネズミ駆除などを目的として飼われていた「スピーディ」の血を引くだけあり、ラパーマは活発で元気な猫種といえます。
また、好奇心も旺盛で「狙った獲物は逃さない」という言葉が似合うような、非常に活動的な点もラパーマの特徴でもあり、愛嬌でもあります。
そんなやんちゃな所もありますが、実は人に従順で人懐っこい一面も。
ワーキングキャットの血をひくだけあり、人の言う事を理解できる、頭のよい子が多いようです。
また、多頭飼いや様々な動物とも仲良くやっていける心の持ち主でもあり、愛情深い所もあります。
ただし、遊びが大好きなラパーマですので、仲間が増えれば遊び仲間も増えるということ。
部屋が荒らされるくらいの事は、充分に理解した上で飼うようにしましょう。
そんな、いかにも猫らしい猫でもあるラパーマ。巻き毛だけでなく魅力的な所が満載の猫です。
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