マンチカンは短足でとてもかわいい容姿をした猫ですが、ルーツは「野良猫」だったって事を知っていますか?今回はまだまだ歴史の浅いマンチカンですが、人気は爆発中のマンチカンについてルーツや特徴を解説していきます。

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野良猫をルーツに持つマンチカン

犬で短足と言えば「ダックスフンド」が有名ですが、猫で短足と言えば、数年前から大人気の「マンチカン」が有名になってきました。

まだまだ、マンチカンってどんな猫?という方もいらっしゃるのでは?

それもそのはず、初めてマンチカンがキャットショーに登場したのが1991年と、マンチカンの歴史はまだまだ浅いものなんです。

そして驚くことに、マンチカンのルーツとなるのは、実は「野良猫」なんです。

ルーツとなる短足の野良猫が発見されたのは、1983年のアメリカ ルイジアナ州でした。この野良猫はトラックの下で生活をしており、保護されて「ブラックベリー」と名付けられました。

この時、ブラックベリーのお腹には子供が宿っていたのですが、やがて生まれてきた子供の内の半分が、ブラックベリーと同じく「短足」の猫でした。

この内の一匹、後に「トゥールーズ」と名付けられる「短足のオス猫」がブリーダーに渡され、今日に至るマンチカンの繁殖をスタートさせたのでした。

短足猫の肯定派・否定派論争

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現在においては、決して価格の安い品種ではないだけに、元が野良猫だったなんて不思議な話ですね。

こうして、短足の野良猫「ブラックベリー」と、誕生した「トゥールーズ」が、マンチカンの祖先にあたるわけですが、当時は「突然変異の猫」という確証が得られていなかったため、ブラックベリーは研究の対象にもなりました。

果においては特に問題はなく、障害を持った猫ではなく健康体の猫という事が判明します。

その後にブラックベリーと通常の長さの手足を持つ猫と交配したところ、トゥールーズ達と同じく短足の猫たちが誕生したため、本格的な繁殖がブリーダーによって進められました。

しかしながら、当時はまだ「遺伝的な異常を持つ猫」として、一部の者たちが認めておらず、短足猫の肯定派・否定派で意見も分かれていました。

こうしたこともあり、すぐにはマンチカンは新品種として認められず、初めてのお目見えが1991年のキャットショーとなったのです。

新品種「マンチカン」

ようやくマンチカンが新品種として公認となったのが1995年でした。とはいえ、公認したのはアメリカの猫種登録団体「TICA(The International Cat Association)」のみ。

猫の公認団体は世界各地に存在しますが、いずれの団体も未だマンチカンは品種として認めていない状況なのです。

こういった事情もあったため、日本国内でもマンチカンが有名になってきたのは、ごく最近の話だったのです。

マンチカンの特徴

ひと目見てすぐにマンチカンの特徴はわかりますが、なによりも特徴的なのはその手足の短さ。

そして、尻尾もやや短めです。また、体格も他の猫種に比較して小さめなのも特徴です。

マンチカンのオスの平均体重でも約4kg前後である場合が多いです。

とはいえ、ブラックベリーから生まれた子猫たちの内「半分」が短足だったのは、前述のとおりですが、現在においてもその確率は同じで、マンチカンの子が必ずしも「短足」ではありません。

ペットショップなどで見かけるマンチカンで、まれに長い足のマンチカンを見かけることがないでしょうか。

逆に「短足」のマンチカンは、非常に高値で取引されているのが現状です。このように、現在に至ってもマンチカンの「短足」タイプは希少とされています。

マンチカンの異なる容姿

また、マンチカンの容姿がそれぞれ違う場合があります。

これは、当時の繁殖で短足猫同士の近親交配を避けるため、別の品種の猫と繁殖させていたためで、ベースはマンチカンの遺伝子があるものの、被毛や容姿が違うマンチカンがたくさんいるのです。

そのため、マンチカンには短毛種のタイプと、長毛種のタイプが存在しておりますが、ボディタイプはセミコビーで統一されています。

ただし、唯一マンチカンを公認しているTICAでは、現在ではこうした別品種との交配を禁じており、マンチカンの純血種同士の交配しか認めておりません。

マンチカンはどんな性格?

非常に可愛らしい容姿をしているマンチカンですが、性格もまた猫らしい可愛らしい性格をしています。

基本的には陽気で明るい性格をしており、遊ぶことは大好きな個体が多いようです。比較的活発な種類ですので、適度に遊んであげることができる方が向いている猫と言えるでしょう。

また、あまり人見知りをしない個体も多いようです。飼い主以外の人にも愛想よく振る舞ったり、すぐに懐いてくれるような性格ですので、比較的飼いやすい猫種と言えるでしょう。

そして、すでに飼育している猫や犬などにも好意的です。好奇心旺盛な性格ですので、他の種類の動物とも比較的スムーズになれることが出来るでしょう。正確にもよりますが、多くのマンチカンは明るく、好奇心旺盛な性格の個体が多いですので、こうした心配はあまりしなくても良いかもしれません。

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マンチカンの毛色


マンチカンの毛色に関しては、現在はどの毛色、毛の長さも認められています。

前述の通り、マンチカンが「品種」として認定しているのはTICAだけであり、品種として認定されたのも1995年とごく最近のこと。安定して基準に達するマンチカンを作出できていないのも、こうして毛色や毛の長さを定めていない理由かもしれません。

そのため、ペットショップなどでマンチカンが販売されていても、実に様々な毛色が存在しています。毛の長さも定められてはいませんので、どんなマンチカンが好みかどうかも探しやすいかもしれませんね。

「希少カラー」等の表記をして販売している場合もありますが、すべての毛色が認められているマンチカンですので、あまりこうした表記には躍らされず、本当に希少カラーかどうか判断したほうが良いでしょう。

マンチカンの運動量はどのくらい?

マンチカンは前述の通り、足の短い容姿には似合わず好奇心旺盛な性格で、遊ぶことが大好きな猫種です。運動量に関しても、決して少なくて良いというわけではありません。

マンチカンは遊ぶことが好きですので、ある程度自宅内でも遊べるような環境を整えて上げる必要があります。足が短いからと言って運動量も少なくて良いと思われがちなのですが、マンチカンは遊ぶ欲求が高めですので、しっかりと遊んで上げ、ある程度運動が行えるような環境が最適です。

そのためには、自宅内にキャットタワーを置いてあげたり、マンチカンが遊べるような空間を組んであげると良いでしょう。飼い主さんと遊ぶことが、マンチカンにとってはストレス解消にもなり、飼い主さんとのスキンシップもとれるので一番良いのですが、留守がちな場合には、しっかりと遊べる環境を整えてあげるようにしましょう。

マンチカンの気をつけたい病気について

マンチカンは、先天性疾患や後天性疾患があまり認められない猫種と言われています。これも、雑種から誕生したという事が理由かもしれません。ただし、両親共に短足のマンチカンである場合には、寿命が短めと言われています。

先天的や後天的な疾患が見られないので病気に強いという意味ではなく、あくまでも一般的な猫と同じと考えて良いでしょう。そのため、高齢になってくると何かしらの病気を患う可能性は十分にあります。

マンチカンは活動的な性格の個体も多いので、あまり遊べないような環境ですとストレスがかかってしまいかねません。ストレスは病気の要因にもなるものです。健康的な老後を迎えるためには、健康的な食生活とストレスのかからないような生活を送ることが大事になってくるでしょう。

マンチカンの値段はいくらくらい?


現在ではマンチカンの価格差が「足の長さ」で判断されている感じがありますので、より足の短いマンチカンが高値で取引されるようになっています。マンチカンの平均的な価格としては、おおよそ20万円〜といったところ。高い場合ですと50万円近い場合もあります。

マンチカンは人気の猫種ですので、ペットショップでも容易に見つけることが出来るでしょう。ただし、前述の通りマンチカンは毛色や毛の長さ、足の長さに至るまで様々です。

お気に入りのマンチカンを探すためには、ペットショップをいくつか回るのも良いですが、ブリーダーからの直販が最も探しやすい手段となるかもしれません。マンチカンのブリーダーに関しても、さすがは人気の猫種ですので全国的にも存在しています。ご自宅付近のブリーダーを探すことも容易でしょう。

マンチカンの特徴と容姿について!【ルーツや今後は?】のまとめ

足は短く、一見するとのんびりしているようにも見えるかもしれませんが、実は活発で社交的、木登りだって大好きな好奇心旺盛な品種なんです。

かわいい容姿もさることながら、中身も非常にかわいらしいマンチカン。人気が出ないわけがなく、猫の人気ランキングも常に上位が当たり前です。

しかし残念ながら、前述の通りマンチカンはTICAを除いた公認団体では、未だ公認品種とされていません。

これは、遺伝子疾患などを疑ってのものですが、現在判明している疾患は両親が短足タイプであった場合に、突然死する場合もあるという事が言われています。

まだ歴史も浅く、未解明な部分もおおいマンチカンですが、今後も飼育等数が増えていき、重大な遺伝子疾患や先天的な病気などが見つからなければ、近い将来には公認品種として世界的にも人気になる猫になることでしょう。

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