一時期のミックス犬ブーム世代の犬たちも、そろそろ高齢にさしかかる頃。そんなミックス犬にもペット保険は大事なものです。とはいえ、ミックス犬となるとペット保険に加入する際に問題になることはあるのでしょうか。
そこで今回は、ミックス犬のペット保険の選び方や、ミックス犬が気を付けておきたいポイントについて解説していきたいと思います。
ミックス犬とは?
「ミックス犬」の定義としては、「純血種×純血種」の組み合わせで交配させた犬の事を指します。これが、「ミックス犬×純血種」の組み合わせになると「雑種」という形にはなりますが、結局の所はミックス犬と言えど、大きく縦割りすると雑種犬という枠組みにはなるでしょう。
しかしながら、ミックス犬と雑種犬とは、少々違う点はあります。
雑種犬は様々な形で交配を重ねてきている事で、徐々に強い血統が自然と残ってきているため、純血種よりも体が強い場合が多いです。当然、個体差はありますが、純血種に多い先天性の疾患などが薄れている事が多いです。
一方、純血種は基本的には同じブリード内での交配を繰り返すため、先天的な疾患などが薄れないままなります。同じ容姿、同じ大きさを求められる純血種ですので、インブリードやラインブリードが必要になる場合があるのです。これは、純血種として形を維持するのに必要な交配となります。
ミックス犬は寿命が短い?
雑種犬と純血種の大きな違いは前述の通り。では、ミックス犬はどうでしょうか。
ミックス犬の場合は「純血種×純血種」の組み合わせで交配されるため、遺伝的な疾患などがあればそのまま遺伝していく可能性があります。また、全てのミックス犬とは言いませんが、ミックス犬が抱える一つの可能性も無視は出来ません。
というのも、ミックス犬は数年前からブームを向かえ、今となっては珍しいものではなくなりましたが、一時期のミックス犬ブームは凄まじいものがありました。中には、強制的に交配させられていたケースも考えられるため、体が弱い子が生まれている可能性もあります。
当然、体の弱い雑種犬も居るとは思いますが、ミックス犬の方がより多い可能性はあります。そんなミックス犬だからこそ、ペット保険に加入しておく必要があるのではないでしょうか。
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ミックス犬・雑種犬の保険料は?
ペット保険の多くは犬種によって保険料が変わります。また、小型犬や大型犬といったように、犬種のサイズによっても分けられている場合があります。
ミックス犬や雑種犬の場合ですと、体重によって分けられるケースがほとんどです。純血種でないとペット保険に加入できないのでは?と思われる方もいらっしゃいますが、そんな事はありません。
例として、「アイペット」の保険料でみると、ミックス犬や雑種犬は「混血種」という枠組みで「15kg以下」「16kg以上31kg以下」「32kg以上」という3つの種類に分けられています。
「アニコム」では5つの枠組みに別れており、「10kg未満」「10kg以上20kg未満」「20kg以上30kg未満」「30kg以上45kg未満」「45kg以上」といった形に分けられます。
また、保険会社によっては上記で紹介したような「体重別」ではなく、「混血種」という枠組みの保険料を設定している保険会社もありますので、犬のサイズによっては割安に保険加入することが出来るでしょう。
「告知義務違反」とは?
「ミックス犬は純血種と違って体重がごまかせるかも」と考える方もいらっしゃるかも知れませんね。しかし、こうした考えは危険です。ペット保険に加入する際には、ペットの写真も一緒に送付する必要がありますが、写真だけだからわからないだろうと考えるのは止めましょう。
というのも、ペット保険へ加入する際には「自己申告」を行う必要があり、この申告では犬の体重やサイズはもちろん、犬の病歴や飲んでいる薬などを、ただしく告知する必要があるのです。
仮にペット保険に加入することが出来ても、問題は保険請求する時に訪れるでしょう。保険金が降りるには動物病院とのやり取りが発生しますが、保険会社と動物病院側でしっかりとした調査が行われます。この時、これまでの病歴や犬のサイズなど、獣医師の目を騙すことは出来ないでしょう。
仮に保険に加入できても、「告知義務違反」が判明すると肝心の保険請求の時に保険金がおりないだけでなく、契約解除という場合もあるため、これまで掛けてきた保険料は無駄になるでしょう。こうした事態にならないよう、正確な情報を告知するようにしましょう。
ミックス犬のペット保険の選び方は?
補償内容に関しては、ミックス犬であれど純血種であれど、変わりはありません。ミックス犬だから、雑種犬だからという事はなく、しっかりと補償されるので安心しましょう。
とはいえ、ミックス犬である場合には、どのようなポイントを重視してペット保険を探すとよいのでしょうか。そのためには、まずは愛犬が何と何の混血種なのかを把握するようにしましょう。
純血種には発症しやすい病気や、気を付けなければいけない病気というのがだいたいあります。例えば、人気犬種でもある「ミニチュア・ダックスフンド」ですと「椎間板ヘルニア」や関節系の病気が多く目立ち、同じく人気犬種の「チワワ」ですと「膝蓋骨脱臼」や「気管虚脱」といった病気が目立ちます。
こうした犬種ごとのかかりやすい病気を把握し、愛犬が何と何のハーフなのかを確認した上で、いずれかかかりやすい病気を把握すると、ミックス犬でも気をつけるべき病気が見えてきます。
ミックス犬にオススメの保険はこれ
愛犬の状態やサイズによってもおすすめのペット保険は変わりますが、ミックス犬として見るなら、オススメのペット保険となるのが「アクサダイレクト」と「ペットベスト」です。
この両保険は、上記でも紹介した通り、「混血種」としての枠組となりますので、体重別で分けられるよりも安価な保険料で加入できる場合があります。愛犬のサイズによっても変わりますが、比較して見る必要はあるでしょう。
例として、1歳の保険料で最安プランの保険料を比較してみると、アクサダイレクトですと1,570円(1歳/プラン50/マイクロチップ装着あり)、ペッツベストですとベーシックプランで1,970円という保険料。
また、加入できる最高年齢で見ると、アクサダイレクトが14歳で月々3,340円(14歳/プラン50/マイクロチップ装着あり)、ペッツベストですと16歳で月々2,940円(16歳/ベーシックプラン)という保険料です。
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プロ目線から見たミックス犬のペット保険
ペット保険には「少額短期保険」と呼ばれるペット保険や「損害保険」と呼ばれるペット保険会社に別れます。少額短期保険はその名の通り、短期・少額が特徴となる保険で、近年増加傾向にあります。
それに対し、損害保険会社の保険は内容が充実している分、保険料も高いと言った特徴があります。この保証の部分に関しても、近年では少額短期保険との差が縮まってきているのもあり、より安い保険料で、しっかりと補償が受けられるペット保険も増えてきています。
ミックス犬の場合は「この病気」と特定しにくいところではありますが、保険料の安さだけでなく、補償されるないようについてもじっくりと判断するようにしましょう。特に、手術となると高額の治療費が発生しますが、場合によってはそこまでの補償が必要ない手術もあります。
発症しやすいと思われる病気を考え、「この病気であればここまでの費用はかからないな」といったように判断し、継続していきやすい保険料のペット保険を選べるようにしましょう。
まとめ
ミックス犬や雑種犬だからといって、ペット保険を諦める必要はありません。むしろ、ミックス犬については説明の通り、気をつけるべきケースもあるということを意識しておくようにしましょう。
「チワックス」や「マルプー」などなど、ミックス犬にも色々な混血種が存在します。こうした犬種はそれぞれに、先天的に弱い部分もあるはずですので、そうした部分を補償できる保険を選ぶようにしましょう。
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