ノルウェージャン・フォレスト・キャットは「ノルウェーの森の猫」の意味を持つ猫で大型種のメインクーンとも似てると言われるノルウェージャンですが、どのような猫で双方の違いは何なのでしょうか?今回は双方の違いと飼い方について解説します。

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ノルウェージャン・フォレスト・キャットってどんな猫?

猫のランキング5位以内にはだいたい入っている程に人気がある、毛がもふもふした綺麗な猫が「ノルウェージャン・フォレスト・キャット」です。

聞いたことが有る方も多いかもしれませんが、猫の中では少し大型種の猫で、自慢の毛並みが大変美しい、気品がある猫です。

一見すると、もしかすると同じ大型種で、同じ長毛の猫「メインクーン」とも似ているように見えるかもしれませんが、よく見ると実は全然違うんですよ。

しかし、実はこの2品種、やはり似ているという理由から非常に長い間、ノルウェージャン・フォレスト・キャットは公式な品種として認められていませんでした。

ようやく新品種として認められたのが1984年で、アメリカの猫種登録団体「TICA(The International Cat Association)」によって新品種として公認、続いて1993年には猫種登録団体「CFA(THE CAT FANCIERS’ ASSOCIATION)」にも新品種として公認されるようになり、現在は猫ファンの中でも人気度の高い品種として愛されています。

ノルウェーの森の猫


ノルウェージャン・フォレスト・キャットという名前ですが、とても綺麗な響きをした名前ですよね。原産国であるノルウェーでは昔から親しまれている猫で、その名の通り「ノルウェーの森の猫」という呼称で呼ばれてきました。

ノルウェージャン・フォレスト・キャットの起源は大変古くから伝わっており、4000年前とも言われています。

祖先には南ヨーロッパからの猫という説や、バイキングが持ち込んだトルコの猫という説など諸説ありますが、ノルウェーの森で厳しい冬を生き残るために「長毛」の「大型種」へと長い年月をかけ、現在の姿へと進化していったと言われています。

こうして、ノルウェージャン・フォレスト・キャットは寒さにも強い猫として知られるようになったのでした

前述した、似ていると言われる猫品種「メインクーン」の歴史にも諸説あり、このメインクーンもバイキングによってアメリカへと運ばれてきた猫という説があります。

メインクーンとノルウェージャン・フォレスト・キャット、同じような説があり、外見も似ていることから、遠く辿っていくと祖先が同じなのかもしれませんね。

ノルウェージャン・フォレスト・キャットとメインクーンの違いは?

ここからはノルウェージャン・フォレスト・キャットの特徴について解説しますが、似ていると言われるメインクーンとの違いについても解説してみます。

まず双方の体重ですが、

  • メインクーンのオスの平均が約9kg前後
  • ノルウェージャン・フォレスト・キャットのオスの平均が約7kg前後

体重差もわずかながら、メインクーンの方が見た目もゴロッと大きい印象を受けます。逆にノルウェージャン・フォレスト・キャットの場合は、大きいながらも引き締まった印象を受けます。

次に双方の顔立ちですが、尖った耳は大変よく似ていますが、顔の輪郭が違います。

メインクーンはやや丸みを帯びた曲線的な輪郭をしているのに対し、ノルウェージャン・フォレスト・キャットはどちらかと言うと直線的で、丸みというよりかは三角形に近く、鼻筋もシュッとした顔立ちが特徴です。

こうして比べてみると似ているような、似ていないようなですが、成猫を見てみると意外と違いがわかるかと思います。

ノルウェージャン・フォレスト・キャットの特徴


ノルウェージャン・フォレスト・キャットの特徴は、前述のメインクーンとの違いに加えて、アメリカ系とヨーロッパ系のノルウェージャン・フォレスト・キャットが存在します。

これはどういう事かというと、元々ノルウェーで誕生したノルウェージャン・フォレスト・キャットですが、人気の高い猫種でもあるために、アメリカでも盛んにノルウェージャン・フォレスト・キャットの繁殖が行われてきました。

この繁殖の結果、比較的しっかりとした体格をしているヨーロッパ系のノルウェージャン・フォレスト・キャットと、やや華奢な印象を与える細身のアメリカ系ノルウェージャン・フォレスト・キャットが増えていったのです。

この2つのタイプにも好みはあるので、ノルウェージャン・フォレスト・キャットを迎え入れる際にはどちらのタイプが好みかどうかも知っておくと、探しやすいかもしれません。

ノルウェージャン・フォレスト・キャットの性格

容姿がメインクーンと似ているノルウェージャン・フォレスト・キャットですが、その性格に関しては意外と違いが見られます。

ノルウェージャン・フォレスト・キャットはやや活発で遊び好き。一方、メインクーンはどちらかと言うとのんびりした子が多いです。人間好きで甘えん坊という部分に関しては、両品種共に似ている点と言えるかもしれません。

また、両種とも穏やかな性格の猫種ですので、他の猫との同居にも問題なく対応できる性格の個体が多いようです。攻撃的な性格ではありませんので、こうした点は安心です。

知らない人に対しても友好的な性格ですので、自らコミュニケーションをはかりに行ったりもします。人懐こい性格の個体が多いですので、初心者の方にも飼育しやすい猫種と言えるでしょう。

ノルウェージャン・フォレスト・キャットの毛色

ノルウェージャン・フォレスト・キャットの毛色は、「ブラック」「ブルー」「ホワイト」のほか、「ブラウンタビー」「シルバータビー」「ブルータビー」「レッドタビー」「クリームタビー」など、ほとんどの毛色が認められます。また、「バイカラー」などの毛色やパターンも認められます。

毛色やパターンによっては価格の差も若干ありますので、色々な毛色を見て、好みの毛色を見つけるようにしましょう。毛色による価格の相場も存在しますので、ノルウェージャン・フォレスト・キャットを迎え入れる際の参考にもなります。

毛質に関しては後述しますが、寒い地方で誕生した猫だけあって、しっかりとした厚みのある毛質をしています。そのため、しっかりと被毛のケアが行えなければ、美しい毛並みを保つことは難しいでしょう。

ノルウェージャン・フォレスト・キャットが気をつけたい病気は?

純血種の猫は何かしらの遺伝的疾患を抱えていがちですが、ノルウェージャン・フォレスト・キャットに関しては遺伝的な疾患も特になく、比較的、猫種の中でも丈夫な猫種と言われています。

ただし、長毛種に多い「毛球症」や「熱中症」には注意が必要です。後述しますが、長毛種は被毛が長いがためにこれらの病気を引き起こすリスクが高いのです。しっかりとしたケアを行っていれば恐い病気ではありませんので、被毛のケアを確実に行いましょう。

また、多くの猫が気をつけるべき「糖尿病」にも注意が必要です。大型種の猫は食事の量も多く、運動量も多いのですが、食事の量が多いのにも関わらず十分な運動量が取れていなければ、肥満を引き起こす可能性が高くなります。

その結果、糖尿病などの病気を引き起こす可能性がありますので、食事の管理と運動量の管理はしっかりと行いましょう。

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ノルウェージャン・フォレスト・キャットの値段は幾らくらい?


ノルウェージャン・フォレスト・キャットは人気の猫種ですので、ペットショップでも高い確率で販売されているでしょう。お気に入りの毛色を探すのも比較的容易です。

ノルウェージャン・フォレスト・キャットの相場価格としては、おおよそ20万円前後といったところ。高い個体でも30万円前後ほどです。前述の通り、毛色やパターンによって価格にも差が若干出てきますので、毛色の相場価格を把握しておくのがベストでしょう。

また、お気に入りの毛色が見つからない場合には、ブリーダーからの直販で探してみるのも良いでしょう。ノルウェージャン・フォレスト・キャットのブリーダーに関しては全国的にも存在しますので、ブリーダー探しも容易かと思います。

ノルウェージャン・フォレスト・キャットの飼い方やルーツ!【特徴やお手入れは?】のまとめ

これだけの綺麗な長毛を持つ品種ですので、お手入れもしっかりとしたケアが必要になります。

毎日のブラッシングが理想ですが、シャンプーもできれば毎月が理想的でしょう。毛が長く毛玉になりやすいので、こまめなブラッシングを必要としますが、特に春先の毛の生え変わり時期は、大量の抜け毛がでてきます。

この時期のブラッシングを疎かにしてしまうと、毛づくろいをした時に毛を大量に飲み込んでしまい、「毛球症」の原因となってしまいます。

こうした被毛のケアをすることで、皮膚のケアも兼ねています。長毛種は「皮膚疾患」になる子も多く、毛を不潔にしておくと皮脂汚れも進行していき、汚れた皮膚が皮膚炎を起こしてしまうのです。

夏場は特にムレやすくなりますので、清潔な状態を保つようにしましょう。

体調のケアと皮膚・被毛のケアを兼ねて、毎日のブラッシングは欠かせないノルウェージャン・フォレスト・キャット。被毛のケアが大変な分、綺麗にしてあげることで素晴らしい毛並みが持続しますので、被毛のケアのしがいがある猫種でもあります。

本来持つ毛並みは大変すばらしいものなので、急な来客時に「あら!綺麗な猫ですね!」と言われるように、存分に綺麗にしてあげてくださいね。

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