ベンガルは野性味あふれる風貌とうらはらに、ちょっと甘えん坊な一面ものぞかせ多くのファンを持ち、まるでヒョウのような美しい柄が自慢の猫ですが、飼い方や歴史は?これから飼う方も飼っている方も、なるほどと思える情報をお伝えします。

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ベンガルってどんな猫?

ペットショップなどでも、かわいいもふもふとした猫たちに混ざって、まるでヒョウのような容姿をしているので、ひときわ目をひくのではないでしょうか。

この野性味溢れる容姿をした猫が「ベンガル」という品種の猫なんです。

このベンガル、まだまだ歴史の浅い猫でもあり、1970年代に誕生したばかりの、わりと新しめな猫の種類なんです。

その特徴は、なんといってもヒョウ柄の被毛。まさに野生下にいるヒョウのような容姿が、格好良くもあり、またその被毛のさわり心地も大変気持ちよく、美しい品種です。

好きな猫ランキングでも上位に入るほどの人気を得ている品種だけあって、その風貌だけではなく、飼いやすさや人との交流にもすぐに慣れやすく社交的な一面も持っています。

まさに外見も内面も、人気の秘訣が満載の猫「ベンガル」はどのようにして誕生したのでしょうか。

ヒョウ柄を持つ猫の作出を目指したブリーダー


ベンガルの起源は1960年代にさかのぼります。

アメリカのに住む一人のブリーダー「ジーン・サグデン・ミルズ」が、1頭のヤマネコ(アジアンレオパードキャット)を手に入れました。このヤマネコは、美しいヒョウ柄をもっており、このブリーダーはヒョウ柄を持つ猫を作ろうと、「メスのヤマネコ」と「黒毛のオス猫」とを交配をさせました。

こうして誕生した子猫たちは、母親となるヤマネコと同様のスポット柄(ヒョウ柄の斑)を持っていましたが、成長するにつれて黒毛に変わってゆきました。その後もヤマネコとのブリーディングは続けられましたが、いずれの子猫もスポット柄を持つものの、同じように黒毛に変わっていきました。

こうして、ヒョウ柄を持つ猫の作出は、一時期失敗に終わるのでした。

ベンガル誕生の歴史は猫白血病?

1980年代、アメリカでは猫白血病についての研究が進められており、研究の結果、ヤマネコには猫白血病の抗体が生まれつき備わっているという仮説がたてられました。

こうして、猫白血病の抗ワクチン剤の開発のため、また新たにヤマネコ(アジアンレオパードキャット)とイエネコ(黒毛の猫)を交配することになり、その結果、ヤマネコとイエネコのブリーディングに成功し、ベンガルが誕生したのでした。

1983年にはアメリカの猫種登録団体「TICA(The International Cat Association)」への登録申請を進め、1985年にはキャットショーにベンガルが始めて出場し、観客たちを魅了しました。

こうしてベンガルは新品種として一躍脚光を浴びることになりましたが、様々な品種との交配が進むに連れて交雑が発生したことをうけ、最初の世代からの血を純血種として確率させてゆき、現在にいたるのでした。

ベンガルの特徴とは

ベンガルの特徴と言えば、何と言ってもヒョウ柄の「スポット」が印象的ですが、毛色に関しては、

  • ブラウン
  • スノー
  • シルバー

の3色が基本となります。

また、模様に関しては「スポッテッド(ヒョウ柄のぶち柄)」と「マーブル(縞模様)」の2種類になります。

その多くは、「ブラウンタビー」と呼ばれる濃いオレンジ色のような毛色が多く、目の色は比較的金色〜オレンジの目の子が多めです。他にも、「スノータビー」「シルバー&スモークタビー」といった毛色が認められます。

なお、実はロングヘアのベンガルも存在するのですが、こちらに関してはベンガルとして認定はされません。しかし、現在においては、この長毛のベンガルも個別主として認定させようという活動が展開されているようです。

ベンガルの大きさ


ベンガルの体格は、アジアンレオパードキャットの野生の血を引いてるだけあり、健康的ながっちりとした体型をしており、筋肉質です。ボディタイプは「ロング&サブスタンシャルタイプ」で、同じボディタイプの猫には「メインクーン」や「ノルウェージャン・フォレスト・キャット」「ラグドール」といった、比較的大型の猫が挙げられます。

日本でも人気のベンガルですが、祖先となる「F1」の世代に近づけば近づくほど、野性的な特徴が際立ちます。ペットとして飼育できる世代に関しては「F4」以降の世代と言われており、「F1」「F2」「F3」といった世代のベンガルは、野生の血が濃いために、家庭で飼育できる猫ではないようです。

そんなF4世代以降のベンガル、実のところ意外と優しい性格をしているのです。

ベンガルの性格について

ベンガルの見た目は、とても野性的であり、性格もとても活動的な子が多いです。しかし、成猫になるにつれて、性格も穏やかになる子が多く、外見とはうってかわって温厚な大人しい猫になっていきます。

こうした性格が、ベンガルの魅力の一つでもあるようです。また、遊び好きな点もベンガルファンの心を鷲掴みにする一因になっているのではないでしょうか。見た目と中身のギャップにハマってしまう方も多いようですね。

そんなベンガルの野生の血が垣間見れるのが遊びの最中です。野生の血が騒ぐのか、高いところや遊びに関しては大好物なベンガル。とはいえ、活発にはなりますが、けっして凶暴になるというわけではありません。

こうした遊び好きの性格が、人との社会性に優れている点や、子供が居ても飼いやすいと言われている部分なのでしょう。

ベンガルの運動量について


野生の血が流れるベンガル。その運動量についてはご想像通りに非常に活発です。部屋の中をトップスピードで走り抜けたり、あらゆる高い場所へと登ると言った行動は、もはや仕方のない範疇かもしれません。

そのため、ベンガルは十分な運動や遊びが行えないような環境ですと、どうしてもストレスが溜まってしまうでしょう。

ベンガルのストレスがたまらないよう、部屋の中はベンガルのための遊び場を作ってあげたり、高い所が好きですので、意図的に高くて移動できる場所を作ってあげるといった工夫が必要になります。また、時には少しコースを変えてあげたり、工夫をこらしてあげるとベンガルも喜ぶかもしれません。

ベンガルに関しては、成猫になってからは少々落ち着くものの、やはり野生の血が騒ぐと活動的な顔を覗かせることがおおいでしょう。

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ベンガルが持つ先天的な疾患

誕生からまだまだ歴史の浅いベンガルですが、染色体劣性遺伝による先天的な疾患が報告されています。

疾患についても、失明の恐れがある場合や溶血性貧血などの疾患が報告されており、今後もどのような疾患が増えてゆくか不明の状態です。

歴史が浅いこともあり、まだまだわからない部分もある品種ではありますので、ちょっとした異変を感じた場合は、すぐにかかりつけの病院に行くようにしましょう。

ベンガルの値段はいくらくらい?

日本でも人気の猫種であるベンガル。ベンガルは、ペットショップでも見かける機会の多い猫種で、ベンガルを迎え入れる際にも、探すのにあまり苦労はしないでしょう。また、ベンガルのブリーダーに関しても、全国的にも多いので、ブリーダーを探す事も容易でしょう。

そんなベンガルですが、相場の値段はおおよそ20万円ほど。高い個体ですと、50万円近いベンガルも存在します。あくまでも、おおよその相場になりますので、月齢などによっても、価格は前後してくるでしょう。

ベンガルの価格に関しては、血統も高くなる要因ですが、より美しいスポッドや、毛色といった要素が多いかもしれません。ヒョウ柄を持つ猫を目指して作られたベンガルですので、最大の特徴となるスポッドが、やはり選ぶ際のポイントとなっているのです。

ベンガルの飼い方や歴史は?【野性味溢れる姿が大人気!】のまとめ


何度も言いますが野生の血を引くベンガル、運動量もそれなりに必要になってきます。

そのため、十分な遊べる環境や運動ができるスペースが必要になってきます。また、前述した高いところというのも好きな場所なので、なるべく高いスペースが確保できる空間で飼うことが理想となります。

他の種類の猫にも言えることですが、猫は犬のように人と散歩をするという機会が少ないために、家の中での運動が主な活動場所となります。

また、昔のように窓を開けっ放しにして、自宅と外を自由に徘徊できる環境というのも、外界での事故のみならず、感染症などの心配もあるために、絶対におすすめしません。

猫を飼う場合は、十分な飼育スペースを確保してから飼うようにし、運動不足などの可哀想な目に合わせないようにしてあげましょう。

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