猫の体格は全体的にスマートで、どの品種も極端に体型が違わないといった印象があるかもしれませんが、実は猫を分類する際に6種類のボディタイプで分類していることをご存知でしょうか?今回はこの体格についてご紹介したいと思います。
猫の祖先と進化について
実に様々な種類が存在している「猫」ですが、この身近にもいる猫たちの祖先とされるのが「リビアヤマネコ」というヤマネコ科の一種です。
このリビアヤマネコが基礎となり、長い年月をかけ、現代の猫たちは様々な容姿を変えてきました。
その容姿は、住んでいる場所や環境に順応して「大きさ」や「被毛の長」さを変え、あるいは人間の手によっても容姿を変えてきました。
大型種の猫で知られる「メインクーン」との比較を例に挙げると、リビアヤマネコの体長が約50cm〜70cmなのに対し、メインクーンの体長は100cm前後までも大きくなり、また寒い地方に土着したことで被毛も長くたくましい体となりました。
このようにリビアヤマネコをベースとして、世界各地へと様々な理由で生活の拠点を変えていった猫たちは、その土地により適した体へと進化していったのです。
様々な体型に進化を遂げた猫達は、「短毛・長毛」など、猫種の被毛の長さで区別をする場合もありますが、一般的に猫の種類を大分類する場合は「ボディタイプ(体格)」で分類し、その種類は、
- オリエンタル
- コビー
- セミコビー
- フォーリン
- セミフォーリン
- ロングアンドサブスタンシャル
の6種類に区別されています。
一番スリムなボディタイプの「オリエンタル」
- 体がスリム
- 四肢が長い
- 尻尾が長い
以上に挙げた特徴が、「オリエンタル」の代表的な特徴とされています。最大の特徴となるのが、6種の中でも一番に細いボディタイプということ。
また個体差はあるものの、性格は神経質な子が多い印象を受けます。
オリエンタルに属される猫種には「オリエンタル・ショートヘア」「シャム」などが挙げられます。
全体的に丸みが特徴の「コビー」
- 四肢や胴が短い
顔が丸み
尻尾は短め
以上が「コビータイプ」の特徴。他の種類に比べやや、体や顔つきも丸みを帯びているのがコビーの特徴でもあります。
性格は比較的に温厚な子が多く、「どっしり」とした印象や「のんびり」とした印象を与えます。
コビーに代表される猫種には「ペルシャ」「ヒマラヤン」「バーミーズ」などが挙げられます。
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コビーよりも活動的な印象の「セミコビー」
- コビーよりも四肢や胴が長い
コビーよりも顔が大きい
コビーよりもスマートで、運動神経がある印象
「セミコビー」はコビータイプと近いタイプではありますが、コビータイプよりも全体的に長く、活動的な印象をうけるボディタイプです。
手足などはコビーと同じく丸みがあるものの、コビーよりも小さな手足です。性格的にもコビーよりも活動的な子が多いです。
セミコビーに代表される猫種は「アメリカン・ショートヘアー」「スコティッシュ・フォールド」「シンガプーラ」等が挙げられます。
中間的な体格をもつ「フォーリン」
- スレンダーで筋肉質な体つき
四肢が長い
コビーよりも丸くなく、オリエンタルほど細くもない、中間的な体格をしている「フォーリン」。
代表される猫種に「ロシアンブルー」「アビシニアン」「ソマリ」などが挙げられるように、太くもなく細くもない、かつ活動的な印象を受ける体格を持っています。
性格も、比較的活発な子が多い印象です。
中間的な体格をもつ「セミフォーリン」
- フォーリンよりも手足が短い
- フォーリンよりも体格が丸め
- コビーとオリエンタルの中間的な体格
フォーリンタイプと比較すると、少々丸みを帯びたずっしりとした印象で、セミコビーよりも細身な「セミフォーリン」。
6種の中でも中間的な体型ではありますが、フォーリンよりも少し太めの印象を受けます。
代表される猫種には「マンチカン」「アメリカンカール」「トンキニーズ」などが挙げられます。
多種にはないがっちりとした体格の「ロングアンドサブスタンシャル」
- 他種に比べ大型である
胴は長め
6種のなかでも特に大型で、長い体格を持つ「ロングアンドサブスタンシャル」。
代表される猫種に「メインクーン」「ラグドール」「ノルウェージャン・フォレスト・キャット」などがあげられるように、明らかに他のボディタイプとは違う大柄な体格を持っています。
性格も温厚で大人しい子が多いのが印象です。
猫の体格は?【6種に別れるボディタイプ!】のまとめ
上記に挙げられた6タイプが、猫の体格を分類する際に用いられるボディタイプの名称です。
ぱっとみても明らかに違う体格をしているものも居ますが、なかなか栄目のわかりにくい猫種も存在しますね。
しかし、このボディータイプはぱっと見のスタイルで分けているわけではなく、猫のルーツも分類に関係しており、単純に体格の違いだけで分類しているわけではないです。
猫を実際に飼育する上で、こうしたボディタイプが重要かどうかと言うと、そこまで重要な情報ではないかもしれませんが、こうしたボディタイプの違いによっても、食事量や運動量の違いがあるので、知識としては持っていたほうが良いかもしれません。
これから猫を飼おうと考えている方も、飼っている方も、自分の猫がどのタイプに属しているのかを確認して、ボディタイプにあった生活環境や食事環境を整えてあげるようにしましょう。
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