猫の病気には、ウイルスによる病気や食生活が悪い事で発症する病気、臓器の病気など、様々な病気が存在しており、その発生原因や発症箇所も多岐にわたるものです。今回はその中でも、今挙げた原因以外の病気に対しての予防策について考えてみたいと思います。
猫にとって有害な植物の存在
猫の体にとって、出来れば食べないほうがよい食べ物・食べてはいけない食べ物があります。また、それらの食べ物は意外と身近にあるものが多く、猫との同居をする場合には誤って食べてしまわないよう注意が必要。人間の体と違って猫は体も小さいため、少量であっても中には致死量となりうる食べ物もあります。
意外と盲点となるのが、家の中にある「観葉植物」です。観葉植物の中でも、一部、猫が食べてしまうと中毒症状を起こしてしまうものもありますので、ご自宅の観葉植物をチェックしてみましょう。
観葉植物の中でも、より危険度の高いのが「ユリ科」の植物。ユリやチューリップ、ヒヤシンス等が該当します。ユリ科の植物の花粉が被毛に付着し、舐めただけで死亡した例もあるほど、猫にとっては毒物性の強いものです。他にも、「あじさい」「クリスマスローズ」「シクラメン」「すずらん」「パンジー」「トマト」「ジャスミン」「ドラセナ」「幸福の木」等が挙げられます。
実はこうした植物、700種類以上も猫にとっては有害となるものがあるのです。最悪の場合には、中毒症状を引き起こしてしまう可能性もありますので、自宅内に植物を置いている場合には、念のため種類を確認し、調べてみたほうが良いかもしれません。
室内でも「骨折」の危険はあります
高いところや狭いところを器用に移動する猫ですが、時には失敗して落下、骨折を起こすことも考えられなくはありません。骨折をしてしまうと、食欲が著しく低下したり、行動しなくなるといった様子が見られ、患部も腫れ上がるので飼い主さんも気が付くことができるでしょう。骨折を放おっておくと、感染症や神経にダメージを与えてしまう場合もありますので、一刻も早い対処が必要となります。
猫の骨折の原因には、自宅内で誤って落下してしまったり、戸に挟まってしまったりといった事故だけではなく、外飼いをしている際に交通事故で命からがら、骨折をしてしまう事も。また、マンションのベランダで布団を干している際に、布団に飛び乗って落下してしまうという事もあるようです。
猫が骨折してしまった時には、もちろん動物病院へ行って、患部を固定してもらい、しばらくは患部を動かさないようにしなければいけません。活動的に動く猫にとっては、非常に苦痛な日々となります。その後はリハビリなどを経て回復していきますが、あくまでもこれは骨折だけの場合になります。骨折と同時に神経や臓器にダメージを受けてしまった場合には、より深刻な事態になるでしょう。
こうした事故を防ぐには、まずは第一に猫を外飼い・自由に出入り出来るような環境で飼育しないことが一番になります。また、ベランダなどでも事故に見舞われる事もありますので、外に出さないような工夫が必要になるでしょう。室内飼いでストレスがたまらないよう、自宅内にキャットタワーを置いたり、毎日しっかりと遊んであげて、ストレスを無くすようにしてあげましょう。
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猫も感染する「狂犬病」、他人事ではありません
言わずと知れた、人畜共通感染症の中でも一番有名な「狂犬病」。数あるズーノーシスの中でも、最も恐ろしい病気として知られる病気で知られますが、致死率も99.9%とその死亡率と症状も悲惨なものがあります。
また、現代の医学においても、狂犬病を発症した際に有効とされる治療法は見つかっておらず、猫を含むすべての哺乳類に感染リスクがあります。現に、2011年のアメリカで、少女が狂犬病に感染している猫にひっかかれ、狂犬病を発症した例が報告されているなど、決して日本でも他人事ではありません。
日本国内では1957年以降、狂犬病の発生は認められておりませんが、狂犬病の流行地で知られるロシアからの船に同乗していた犬が、北海道に寄港した際に、不正に上陸したことも確認されています。狂犬病感染の話はでておりませんが、北海道にはたくさんの野生のキツネもいますので、感染し始めると大変な事になりかねません。
現在、日本における「犬」の狂犬病予防接種率は40%台と言われており、WHOが発表している、流行を防ぐために必要と言われる接種率70%台を大きく下回っている状況です。「猫」の予防接種は義務ではありませんが、海外へ渡航する際には必要になる場合もある事を覚えておくようにしましょう。
まとめ
猫の病気には、様々な疾患によって発症してしまったり、ウイルスに感染してしまう病気以外にも、このように脅威となりうる病気もあるのです。
中には身近に危険が及ぶ事もありますが、日々の生活の中で、今回のようなポイントに気を付けるようにし、愛猫が健康な生活を送れるように、よりよい環境整備を心がけてあげましょう。
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