新たにモルモットを家族に迎え入れた時に知りたい、飼い方についてのポイント。今回はいくつかある飼い方についてのポイントの中から、基本的なものを選んで解説していきたいと思います。最低限、これらのポイントは抑えるようにしましょう。

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モルモットを家族に迎え入れたら

モルモットはとても神経質な動物で、慣れない内はすぐに隠れてしまったり、逃げたりしてしまって、全然懐かないと思うかもしれません。しかし、モルモットは一度懐いてしまうと、今度はキューキューと甘えるように鳴いたり、ご飯をちょうだいとねだったりもしてくる、とてもかわいらしい動物です。

個体差はありますが、はじめは懐いていなくても、必ずあなたに心を許して懐いてきてくれますので、辛抱強く、モルモットから寄ってくるのを待つようにしましょう。

ケージの掃除は毎日必ず行いましょう

モルモットは、トイレを覚える事が苦手です。基本的に、ご飯を食べる場所でそのまま排泄する習性がありますので、トイレを覚えれないというよりは、モルモット自身で落ち着く所で排泄するといった感じですので、モルモットが排泄する場所を、小まめに掃除するようにし、常に清潔な環境を心がけるようにしましょう。

小まめに掃除をしないと、夏場などはモルモットの糞尿の臭いが強くなり、部屋中が臭くなってしまいます。ですので、毎日のケージ内の床掃除は欠かせません。
一番下にはペットシーツなどを引くようにし、ケージ自体に尿がつかないようにするのがコツです。ケージに尿が付いてしまうと、付着して尿石となり、白くなっていきます。

一番下にペットシーツを敷き、その上に新聞紙、その上にモルモットの足に負担がかからないよう、チップ等を敷き詰めるようにし、こまめに掃除をするように心がけましょう。
その際、汚れた部分を少しだけよけておき、綺麗にした、ここでしてほしいという場所に置くようにします。落ち着く所や自分の臭いのするところは、モルモット自身も安心しますので、その場でトイレをするようになるでしょう。

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モルモットに必須な「ビタミンC」

モルモットの体は、ビタミンCを作ることができません。そのため、ビタミンCを摂取させないと「ビタミンC欠乏症」を引き起こしてしまいます。ビタミンC欠乏症を発症すると、毛艶や食欲が落ちるだけではなく、後ろ足を引きずって歩いたり、骨の形に異常をきたしたりもします。

ビタミンC欠乏症を防ぐために、食事からビタミンCを摂取する必要がありますが、一般に売られているモルモットのフードには、ビタミンCが予め配合されているものがほとんどです。主食としてモルモットフードを食べることで、最低限のビタミンCは確保できますが、+αでビタミンCを摂取させることも必要となります。

中でも「小松菜」はビタミンCを多く含む野菜で、ビスケット状のおやつも市販で売られていますが、様子を見て、少量ずつならば生野菜として与えても大丈夫でしょう。
生野菜は水分量が高いために、便が緩くなりがちです。実際に与える際には、一気にあげるのではなく、葉の半分程度を目安にし、与えた翌日までに便が安定しているようであれば、問題はないでしょう。

常に意識していたい病気「不正咬合」

げっ歯類に見られる病気に「不正咬合」という病気が存在します。この不正咬合は、歯が伸び続けてしまうモルモットに起きる、かみ合わせに異常をきたしてしまう病気です。歯が伸び続けてしまうことによって、口腔内に歯が刺さってしまったり、舌を傷つけてしまい、口腔内では常に痛みを伴っているため、ヨダレの量が多くなってしまったり食欲の減退や元気の喪失といった症状が見られます。

モルモットの歯の伸びすぎを防ぐためには、ペレットやおもちゃ等を与えるだけではいけません。不正咬合を引き起こす要因には、牧草をあまり食べないことが指摘されます。

草食動物は牧草などを食べる際、歯で牧草をすり潰すように摩擦させて食べます。この時、歯も摩擦によって多少なりとも削られていっているため、牧草をよく食べるモルモットであれば、歯が伸びすぎてしまうといった心配はあまりないかもしれません。

しかし、普段から固形フードばかりを食べ、牧草をあまり食べないモルモットは、こうして歯を研磨させる機会もすくないため、不正咬合を引き起こすと考えられています。不正咬合を引き起こしてしまった場合には、病院で歯を切ってもらう必要があります。普段の生活からも予防できる病気ですので、牧草は必ず食べるように工夫してみましょう。

牧草は年齢によって変えましょう

モルモットに与える牧草ですが、どの牧草を与えてもいいというわけではありません。牧草には様々な種類があることをご存知でしょうか。牧草には、産地や刈るタイミングなどの他に、それぞれ違う種類の牧草が存在します。それぞれに用途や特徴があり、成分量なども異なっています。

モルモットがまだベビーの時期には、成長したモルモットよりも高いカロリーや栄養素が必要となるため、牧草の中でも特にハイカロリーな「アルファルファ」を与えるようにします。しかし、アルファルファを与え続けるとカロリーも高いため、栄養過多になってしまいますので、アダルト期に入ったら別の牧草に切り替えましょう。

「チモシー」は、牧草の中でも一番カロリーバランスが整っている、日常使いに適した牧草です。アダルト期のモルモットに最適な牧草で、食用や床材にも使用されます。また、モルモットフードの主原料としても利用される牧草です。

この他、様々な牧草がありますが、牧草をなかなか食べてくれない等の理由が特に無ければ、ベビー期には「アルファルファ」を、半年過ぎのアダルト期には「チモシー」を与えることが基本となるでしょう。

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モルモットが食べてはいけないもの

普段の生活の中でも、人間にとっては嗜好品であったり、おいしい食べ物である食材が、モルモットにとっては有害な食べ物になる可能性があり、これらを摂取してしまうことで下痢や嘔吐といった中毒症状を引き起こす場合や、肝機能に障害を起こしたりする場合があるのです。

中でも危険なのが、チョコレートに含まれる「カカオ」「ココア」といった成分です。また、コーヒーに含まれる「カフェイン」も同様です。これらを摂取してしまうと、嘔吐や下痢といった中毒症状を引き起こし、命を落とす危険もあります。

また、普段、私達の生活環境でも身近な食材である「ニラ」や「たまねぎ」「にんにく」に代表されるネギ類も、モルモットにとっては猛毒となります。摂取することで「ネギ中毒」と呼ばれる中毒症状を引き起こし、血液中の赤血球が破壊され、貧血・肝臓病を引き起こし、命の危険にさらされる結果となります。

普段、お茶の間で登場しそうな食材にも、モルモットにとってはたくさんの危険が潜んでいます。居間で遊ばせる場合には、こうした食べ物に注意して、片付けてから遊ばせるようにしましょう。

まとめ

簡単ではありますが、モルモットを飼う際に抑えておきたいポイントについて解説していきました。まだまだ飼育する時に気をつけたいポイントはありますが、最低限、今回ご紹介したポイントを抑えるようにしておきましょう。

モルモットは非常にデリケートな動物ですが、飼い方のコツさえ掴んでしまえば、飼育レベルとしては犬猫よりも気軽に飼育できる動物です。また、モルモットが懐いてくると、恐らく予想以上に私達の言葉や様子を理解し、かけがえのない家族になることでしょう。じっくりと時間をかけて仲良くなって、たくさんの愛情を注いであげてくださいね。

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