ネットでも話題のドッグフード「モグワン」と、皮膚や被毛の改善を特徴としたドッグフード「ビューティープロ」はどちらの方がより高品質なドッグフードと言えるのでしょうか。
そこで今回はモグワンとビューティープロの原材料や特徴について解説、どちらがよりおすすめなドッグフードなのかを検証していきたいと思います。
モグワンとは
モグワン ドッグフードは犬の食いつきの良さを追求したドッグフードで、イギリス原産のフードメーカー「カナガン(CANAGAN)」のスタッフが開発したドッグフードです。
モグワンの特徴となるのは動物性タンパク源を50%以上使用しているという点で、高タンパクな食事を摂取させることができるので、活動的な性格の犬はもちろん、成長期の成犬にもおすすめのドッグフードです。
また、モグワンは穀物アレルギーを持つ犬にもおすすめのドッグフードで、穀物を一切使用しないグレインフリーのドッグフードでもあります。犬は穀物の消化に優れているとは言えないため、出来る限り原材料には動物性タンパク源を使用しているのが理想的です。
安価なドッグフードになると主原料に穀物を使用しているものも多くありますが、やはり犬は雑食性の肉食動物ではありますので、基本的には「肉」や「魚」といった動物性タンパク源を主体とした食事が理想的と言えます。
コラーゲンはタンパク質の一種
皮膚や被毛にトラブルを抱えている犬も、タンパク質を摂取することで良い効果を得られる可能性もあるでしょう。
皮膚や被毛は「ケラチン」と呼ばれるタンパク質から作られています。一方で、皮膚や被毛の「潤い」を改善するには「コラーゲン」という成分が一般的に知られていますが、実はこのコラーゲンもタンパク質から作られています。
つまり、皮膚トラブルや被毛のトラブルを改善させる根本的な方法として、タンパク質をしっかりと摂取することが大切と言えるのです。また、タンパク質を摂取する際には「動物性タンパク源」が理想的と触れてきましたが、これは犬が肉や魚を消化するのに適した消化器官を持っているということだけではありません。
消化吸収の良い動物性タンパク源
タンパク質には肉や魚に含まれる「動物性タンパク質」と穀物などに含まれる「植物性タンパク質」の2種類が存在しますが、タンパク質の含有量は圧倒的に動物性タンパク源の方が豊富なのです。
犬は動物性タンパク源を消化するのに適しており、穀物を消化するのには適していません。タンパク質が豊富な動物性タンパク源を摂取するのは、犬にとって自然なものであり、消化がしにくく微量なタンパク質を摂取できる植物性タンパク質を摂取するよりも、動物性タンパク源を摂取したほうが効率を考えても良いわけです。
しいてデメリットを上げるとすると、やはり穀物よりも肉のほうがコストは圧倒的に変わってくるという点でしょう。人間用の食品で言えば米と肉の差で考えると分かりやすいかもしれません。
動物性タンパク源が豊富なドッグフードと、穀物主体のドッグフードの差はコストにあるとも言えるのではないでしょうか。
モグワンの原材料をチェック
では具体的にモグワンの原材料を見てみましょう。
【モグワン ドッグフード 原材料】
チキン&サーモン53%(チキン生肉20%、生サーモン11%、乾燥チキン11%、乾燥サーモン7%、チキングレイビー2%、サーモンオイル2%)、サツマイモ、エンドウ豆、レンズ豆、ひよこ豆、ビール酵母、アルファルファ、ミネラル類(硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(Ⅱ)五水和物、無水ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)、ココナッツオイル、バナナ、りんご、海藻、クランベリー、カボチャ、カモミール、マリーゴールド、セイヨウタンポポ、トマト、ジンジャー、アスパラガス、パパイヤ、グルコサミン、メチルスルフォニルメタン(MSM)、コンドロイチン、乳酸菌
モグワンの主原料は「チキン&サーモン」となっており、「チキン生肉」や「生サーモン」「乾燥チキン」「乾燥サーモン」「チキングレイビー」「サーモンオイル」と言ったようにいくつかの動物性タンパク源が含まれます。
これらタンパク源が53%含まれており、フードの半分以上がタンパク質となる高タンパクなドッグフードです。残りは「バナナ」等の果物類、「サツマイモ」などの野菜類、「マリーゴールド」などのハーブ類などの植物成分を配合。肉だけでは摂取できないミネラル類や食物繊維を摂取できる配合になっています。
また、犬の体に害が及ぶような合成添加物も一切使用していないので、安心して愛犬に与えることもできます。
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ビューティープロについて
続いて今回モグワンとの比較として取り上げる「ビューティープロ」について見ていきましょう。
ビューティープロは日本ペットフードから発売しているペットフードブランドの一つで、獣医師監修の栄養バランスと体調・毛並みの改善を目的としたドッグフードです。
前述でも触れた「コラーゲン」を3000mg/kg配合しているのを特徴としており、魚由来のマリンコラーゲンを配合。そのほか、魚に含まれる「DHA」や「EPA」も高配合。皮膚や被毛へのトラブル解消にも良い効果を与えてくれることでしょう。
また、今回はモグワンとの比較として「食物アレルゲンに配慮 1歳から」を参考にしていきたいと思いますが、アレルゲンに配慮した原材料を使用しているのも特徴となっています。
ビューティープロの原材料をチェック
では具体的にビューティープロの原材料をチェックしてみましょう。
【ビューティープロ 食物アレルゲンに配慮 1歳から 原材料】
穀類(トウモロコシ、コーングルテンミール、米、ライスブラン、グルテンフィード)、魚介類(フィッシュミール、フィッシュエキスパウダー、マリンコラーゲン、小魚粉末(DHA、EPA/オメガ-3脂肪酸源))、油脂類(動物性油脂、植物性油脂、共役リノール酸、γ-リノレン酸(オメガ-6脂肪酸))、豆類(脱脂大豆、大豆粉末)、ビール酵母(β-グルカン源)、海藻粉末(DHA源)、糖類(オリゴ糖、エリスリトール)、カゼインホスホペプチド、果実類(クランベリーパウダー、ブルーベリーパウダー(アントシアニン源))、トマト(リコピン源)、L-カルニチン、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、クロライド、鉄、銅、マンガン、グルコン酸亜鉛、硫酸亜鉛、ヨウ素、コバルト)、ビタミン類(A、B2、B6、B12、D、E、パントテン酸、コリン)、バチルスサブチルス(活性菌)、酸化防止剤(ミックストコフェロール、ローズマリー抽出物)、アミノ酸類(アルギニン、タウリン、メチオニン)、グルコサミン、コンドロイチン、ヒアルロン酸
主原料は「穀類(トウモロコシ、コーングルテンミール、米、ライスブラン、グルテンフィード)」を配合。続いて動物性タンパク源となる「魚介類(フィッシュミール、フィッシュエキスパウダー、マリンコラーゲン)」が配合されています。
前述の通り、犬にとっては穀物よりも肉や魚の方がより理想的な原材料と言えるわけですが、残念ながら主原料は穀物類で占められています。また、アレルゲンに配慮されたラインナップとなっていますが、穀物アレルギーには配慮されているわけではなさそうです。
穀物アレルギーを引き起こす要因となっているのは穀物に含まれる「小麦グルテン」です。この小麦グルテンを多く含むのが穀物の中でも「小麦」や「トウモロコシ」「大麦」などです。
また、コラーゲンも高配合なので皮膚や被毛にも良い効果を与えてくれるはずですが、効率的には動物性タンパク源を多く含んでいる方がより高い効果を得られると思われます。
両フードの成分を比較
では両フードの成分を比較してみましょう。
【モグワン 成分】
粗タンパク質:28%、脂質:12%、粗灰分:8%、粗繊維:3%、水分:8%、オメガ6脂肪酸:1.63%、オメガ3脂肪酸:1.29%、エネルギー(100gあたり)/約344kcal
【ビューティープロ 食物アレルゲンに配慮 1歳から 成分】
粗タンパク質:25%、脂質:10%、粗灰分:8.5%、粗繊維:3%、水分:10%、リン:0.8%、カルシウム:1.0%、エネルギー(100gあたり)/約360kcal
モグワンのタンパク質は28%、ビューティープロは25%となっています。脂質はモグワンが12%、ビューティープロが10%となっておりますが、カロリーはモグワンが344Kcal、ビューティープロが360Kcalとビューティープロの方が高カロリーなドッグフードとなっています。
特にタンパク質の素材に違いがありますので、消化吸収という面でもモグワンの方が優れているかと思われます。また、穀物を多く含んでいますがビューティープロの方がカロリーが高めというのも微妙な点。肥満傾向の犬にもあまりおすすめできるドッグフードではありません。
原材料に続き、成分を比較してみてもモグワンの方がよりおすすめのドッグフードと言えそうです。
まとめ
今回はモグワンとビューティープロの比較を行ってきましたが、よりおすすめと言えるのはモグワンとなるでしょう。
ポイントとしては動物性タンパク源の配合量が大きなポイントとなっており、やはり犬にとっては動物性タンパク源が豊富なドッグフードのほうが、消化吸収にも優れ、皮膚や被毛のケアとしても最適かと思われます。
また、タンパク質の量も28%とあらゆる年齢の犬にも与えやすいと言える配合量となっていますので、成犬から高齢犬まで与えやすいです。カロリーも平均的ですので、肥満傾向の犬にも与えやすいかと思います。
ビューティープロの残念なところはせっかくコラーゲンを高配合であるのに穀物主体のドッグフードであるという点です。良い成分が含まれているのに、消化吸収にも優れない穀物を主原料としているのはマイナス点となります。
こうした理由から、より高品質で、皮膚や被毛のケアを行うのにもモグワンの方がおすすめのドッグフードと言えるでしょう。
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