動物性タンパク源を豊富に含む「カナガン」と、サプリメントとしても有名な「ユーグレナ」を含んだ「ユーグレナ ドッグフード」は、どちらの方が犬におすすめと言えるのでしょうか。
そこで今回は、カナガン ドッグフードとユーグレナ ドッグフードの特徴や原材料を比較して、どちらがよりおすすめなドッグフードなのかを解説していきたいと思います。
ユーグレナとは？
「ユーグレナ」とは通称「ミドリムシ」とも呼ばれる「藻」の一種。「ムシ？」と反応してしまう方もいるかと思いますが、実際には「虫」ではなく藻の一種で、ミドリムシの仲間には「昆布」や「わかめ」がいます。
ミドリムシと呼ばれることもありますが、一般的に知られている通称はユーグレナ。そんなユーグレナは、実は5億年以上も前に誕生している動物と植物の性質を兼ね揃えている、非常に珍しい生物なのです。
ユーグレナは動物と植物の中間とも言える生物なのですが、その大きな理由として、ユーグレナは「動物」と「植物」それぞれが持っている栄養を持ち、両方の特徴を持っているということ、が挙げられます。
なんともピンとこない話かもしれませんね。簡単に言うと、ユーグレナを摂取することで、動物が持つ栄養素、植物が持つ栄養素、それぞれを一気に摂取することが出来るというわけです。
ミドリムシは54種もの栄養素を含む
ユーグレナに含まれる栄養素を具体的に説明すると、「動物性タンパク源」に含まれるアミノ酸が18種、不飽和脂肪酸が13種、「植物」に含まれるビタミン類が13種、ミネラル類が10種、合計で54種の栄養素を含んでいます。
さらに、ユーグレナだけに含まれる特殊な食物繊維成分が5種類含まれており、すべてを合計すると59種類もの栄養素を含んでいるのです。
このようにユーグレナは非常に豊富な栄養を含んでいるため、ドッグフードに限らず人間用のサプリメント等にも多く使われていますね。また、理論的にはユーグレナとカロリーさえ摂取していれば、人間であっても生存することは可能ともいわれているのです。
そんなユーグレナを含んだドッグフードが、「ユーグレナのドッグフード」です。
ユーグレナのドッグフードについて
ユーグレナのドッグフードは、ユーグレナを単に含んだドッグフードではなく、酸化防止剤や着色料などの合成添加物を使用せず、国内産の原材料にこだわった高品質なプレミアムフードです。
その品質も、動物性タンパク源であれば飼育場や飼育方法が明確な原材料が厳選されていたり、原材料に含まれる「マグロ」に関しても船名や漁場などの情報がわかる高品質なマグロが使用されているといったように、安心や安全性の高い原材料が使われています。
また、ユーグレナのドッグフードは「ベーシックタイプ」と「機能性タイプ」の2種類に分けられており、機能性タイプにはベーシックタイプの原材料に加えて骨や関節をサポートする成分がプラスされています。
ユーグレナのドッグフードの原材料をチェック
では具体的にユーグレナのドッグフードの原材料を見てみましょう。
【ユーグレナ ドッグフード ベーシックタイプ チキン 成分】
鶏肉、小麦粉、大麦、ビール酵母、米ぬか、鰹節、玄米、乾燥卵黄、ユーグレナグラシリス、はと麦、にんじん、かぼちゃ、さつまいも、昆布、ミネラル類（牛骨カルシウム、卵殻カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グルコン酸亜鉛、ピロリン酸第二鉄、グルコン酸銅）、ビタミン類（ビタミンA、ビタミンB2、パントテン酸カルシウム、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンE）
【ユーグレナ ドッグフード 機能性タイプ チキン 成分】
鶏肉、大麦、玄米、ビール酵母、米ぬか、鰹節、乾燥卵黄、ユーグレナグラシリス、はと麦、にんじん、かぼちゃ、さつまいも、昆布、N-アセチルグルコサミン、卵黄ペプチド、ミネラル類（牛骨カルシウム、卵殻カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、グルコン酸亜鉛、ピロリン酸第二鉄、グルコン酸銅）、ビタミン類（ビタミンA、ビタミンB2、パントテン酸カルシウム、ビタミンB12、ビタミンD、ビタミンE）
以上がユーグレナのドッグフード ベーシックタイプの原材料。続いてユーグレナのドッグフード 機能性タイプの原材料です。
主原料は「鶏肉」と、しっかり動物性タンパク源が主原料となっています。安価なドッグフードでは穀物を主原料にしている物も少なくありませんが、ユーグレナのドッグフードは動物性タンパク源を主原料に置いた高品質なドッグフードであることがわかります。
ただし、小麦や大麦が含まれますので、穀物アレルギーを持つ犬に与えることはおすすめできません。炭水化物である穀物類から栄養を摂取することは可能ですが、小麦グルテンを含む穀物であるため、犬にとってはあまり消化のしやすい原材料ではありません。
犬は雑食性の肉食動物ですので、穀物の他、野菜や果物も食料としますが、基本は肉である動物性タンパク源が最も良い原材料であり、消化のしやすい食材でもあります。
対して、今回比較する「カナガン」は動物性タンパク源を豊富に含んだドッグフードとしても知られています。
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カナガンについて
カナガンはイギリス原産のドッグフードで、穀物は一切使用せず、動物性タンパク源を60％、植物成分を40％の割合で配合されたドッグフードとなっています。
また、カナガンに使用される原材料はすべてヒューマングレードの品質であるため、食の安全性や品質も高品質な物となっています。当然ながら合成添加物も一切使用していませんので、安心して愛犬にも与えることが出来るでしょう。
動物性タンパク源を豊富に含むので高タンパクであり、穀物を一切含まないので低炭水化物であるドッグフードですので、犬にとっても栄養のバランスが取れていつつ、原材料ベースで見ると消化にも良いドッグフードであると言えるでしょう。
栄養価が高くとも、消化・吸収が悪ければ栄養を摂取することも難しいので、ドッグフードを選ぶ際には動物性タンパク源を主原料としたものを選ぶのがベストと言えます。
カナガンの原材料について
では具体的にカナガンの原材料を見てみましょう。
【カナガン チキン 原材料】
骨抜きチキン生肉26%、乾燥チキン25%、サツマイモ、エンドウ豆、ジャガイモ、エンドウタンパク、アルファルファ、鶏脂3.1%、乾燥全卵3.1%、チキングレイビー1.6%、サーモンオイル1.2%、ミネラル（硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、無水ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム）、ビタミン（ビタミンA 16,250IU/kg、ビタミンD3 2,400IU/kg、ビタミンE 240IU/kg）、グルコサミン1000mg/kg、メチルスルフォニルメタン（MSM）1000mg/kg、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、オオバコ、海藻、フラクトオリゴ糖、コンドロイチン700mg/kg、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、クランベリー、アニスの実、コロハ
カナガンの主原料は「骨抜きチキン生肉」が26％、「乾燥チキン」が25％となっており、動物性タンパク源としては他にも豊富に含まれています。この他、「サツマイモ」などの野菜類、「リンゴ」」などの果物、「マリーゴールド」等のハーブ類を含めた植物成分が含まれます。
今回比較しているユーグレナのドッグフードとは、主原料は「鶏肉」という点で共通しているものの、基本的な原材料は穀物を使用している点なども含めて、異なる配合となっています。
グレインフリーであるかどうかというのが大きなポイントとなってきますが、両フードとも原材料の品質自体は非常に高品質であることが言えますので、配合量はともかく、原材料についてはどちらもおすすめの内容と言えるでしょう。
両フードの成分を比較
続いて両フードの成分を比較してみましょう。
【カナガン チキン 成分】
粗タンパク質：33%、脂質：17%、粗灰分：9%、粗繊維：3.5%、水分：8.5%、オメガ6脂肪酸：2.80%、オメガ3脂肪酸：0.90%、エネルギー（100gあたり）/約361.25kcal
【ユーグレナ ドッグフード 機能性チキン 成分】
粗タンパク質：20.5%、脂質：7.5%、粗灰分：7%、粗繊維：3%、水分：10エネルギー（100gあたり）/約350kcal
タンパク質はやはりカナガンのほうが高く、33％という内容。対してユーグレナ ドッグフードは20.5％と一般的なタンパク質量と言えるでしょう。
脂質に関してはカナガンが17％と圧倒的に高く、ユーグレナ ドッグフードは7.5％とヘルシーな内容。また、カロリーに関してはユーグレナ ドッグフードが350Kcal/100gに対し、カナガンは361.25Kcal/100gと高カロリー。
成分で比較すると、それぞれ向き・不向きのあるドッグフードと言えるでしょう。カナガンをおすすめするのはより多くのエネルギーを必要とする幼犬〜成犬・活発な成犬ですが、老犬にとってはあまりおすすめできる成分ではありません。
一方、ユーグレナ ドッグフードは老犬にも安心して与えられる成分であることに加え、ユーグレナ配合ということで健康維持にも良い効果を与えてくれることでしょう。また、ユーグレナ ドッグフードは高齢犬以外にも、幼犬〜成犬にも与えやすい成分であると言えます。
プロ目線から見たおすすめのドッグフード
カナガンとユーグレナ ドッグフードの比較ですが、前述の通り、カナガンは高齢犬にも高すぎるタンパク質ですので、おすすめとなるのは消費カロリーの高い活発な犬となります。
一方でユーグレナ ドッグフードは年齢を問わずにおすすめしやすいドッグフードと言えますが、消費カロリーの多い活発な犬には少々、物足りないとも言える内容です。特にドッグスポーツを行うような犬向けのドッグフードではありません。
全体的な内容で比較するとユーグレナ ドッグフードの方がより与えやすく、犬を選ばないとも言えるでしょう。また、なによりユーグレナを含んでいるというのが最大のポイントとも言えるかもしれません。
サプリメントなどを併用している犬にこそ、ユーグレナのドッグフードを試してみる価値があるかと思います。
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