多くのラインナップを揃えるドッグフードメーカー「ロイヤルカナン」。対して1ラインナップのみのドッグフードで、動物性タンパク源を50%以上使用している「モグワン」とは、どちらの方がおすすめのドッグフードと言えるのでしょうか。

そこで今回は「モグワンドッグフード」と「ロイヤルカナン」の成分値や品質内容を徹底比較してみたいと思います。

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ロイヤルカナンの特徴について


フランス原産のドッグフード「ロイヤルカナン」は、日本のペットショップでも見かけることの多いドッグフードの一つではないでしょうか。

ロイヤルカナンの特徴となるのがそのラインナップの多さ。とにかく多いラインナップですが、「ブリードヘルスニュートリション」と呼ばれる犬種別のドッグフードだけでも18犬種のラインナップが揃います。

チワワ専用やミニチュアダックス専用といった、犬種別のドッグフードも今では珍しいものではなくなりましたが、こうした犬種別のドッグフードに初めて着目していたのはロイヤルカナンでした。

また「小型犬・中型犬・大型犬」と、犬の体重によって3つのサイズに分けるのが一般的ではありますが、ロイヤルカナンは「超小型犬」「小型犬」「中型犬」「大型犬」「超大型犬」の5つのサイズに分けられます。

さらに、年齢別でも「子犬用」「成長期用」「成犬用」「中高齢犬用」「高齢犬用」と、年齢も5段階に分けたラインナップになっています。

ロイヤルカナンの原材料

今回はモグワンとの比較として、ロイヤルカナンの小型犬の成犬用である「ミニ アダルト」をご紹介していきたいと思います。

ミニ アダルトは、小型犬(1kg〜10kg)の成犬(10ヶ月〜8ヶ月)までを対象としたドッグフードで、主原料は穀物類である「とうもろこし」が使われています。

【ロイヤルカナン ミニアダルト 原材料】
とうもろこし、とうもろこし粉、家禽ミート*、動物性脂肪、コーングルテン、加水分解動物性タンパク、植物性分離タンパク**、ビートパルプ、酵母、大豆油、魚油、フラクトオリゴ糖、アミノ酸類(L-リジン、DL-メチオニン、タウリン、L-カルニチン)、ポリリン酸ナトリウム、ミネラル類(K、Cl、Ca、Mg、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、D3、コリン、E、C、パントテン酸カルシウム、B6、ナイアシン、葉酸、B1、B2、ビオチン、B12)、保存料(ソルビン酸カリウム)、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)
*鶏、七面鳥 **超高消化性タンパク 主原料はすべて天然由来原料を使用しており、着色料を使用していない為、粒の色調等にばらつきがある場合がございますが、品質に問題はありませんので、安心してご利用ください。

近年のドッグフードは「合成添加物」の使用を避けることが多くなってきています。合成添加物とは「着色料」や「酸化防止剤」「保存料」などの添加物を化学物質で作ったものになりますが、これらの合成添加物はアレルギーを引き起こす要因になったり、発がん性が疑われる物となっています。

ミニアダルトには残念ながらこうした合成添加物が含まれており、保存料として使われている「ソルビン酸カリウム」、酸化防止剤に使われている「BHA(ブチルヒドロアニソール)」「没食子酸プロピル」がそれにあたります。

フードに使われている量は微量ですので、犬の体には害のない量として使用されているわけですが、可能な限り無添加のドッグフードが理想的と言えます。特に食品の安全に敏感な飼い主さんにとっては、ロイヤルカナンはあまりおすすめとは言えないかもしれません。

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モグワン ドッグフードの特徴について


「モグワン」は食いつきの良さで定評のあるドッグフードで、モグワンの自社調べによると97.8%の犬が食べたという実績のあるドッグフードです。

モグワンの特徴となるのが「食いつき」と「健康」を意識した内容で、イギリス原産のドッグフード「カナガン」のスタッフやイギリスのドッグフード工場の専門家なども参加して開発されました。その結果、食いつきはもちろん、高品質で安全なドッグフードというポイントもモグワンの特徴としています。

原材料に使用されているのはいずれもヒューマングレード、人間も食べられる品質の原材料が使用されていますので、愛犬に与える際にも安心です。また、犬の健康に害があると考えられている合成添加物も一切使用していません。

合成添加物の多くは保存料や酸化防止剤に使用していますが、比較的安価なドッグフードに使用されることが多いです。モグワンに関しては自然素材の添加物が使用されていますので、健康被害の心配もないでしょう。

モグワンの原材料

モグワンの原材料を見てみましょう。モグワンの主原料となるのは「チキン生肉」で、実に20%も使用されています。犬は雑食よりの肉食動物。そのため、犬が必要とする栄養素は動物性タンパク源から摂取するのが理想的です。

モグワンは原材料の50%以上が動物性タンパク源として含まれ、残りは全て野菜や果物などの植物成分で構成されています。消化やアレルギーに難のある穀物類は一切使用していないグレインフリーのドッグフードですので、穀物アレルギーを持つ犬にもおすすめです。

【モグワン ドッグフード 原材料】
チキン&サーモン53%(チキン生肉20%、生サーモン11%、乾燥チキン11%、乾燥サーモン7%、チキングレイビー2%、サーモンオイル2%)、サツマイモ、エンドウ豆、レンズ豆、ひよこ豆、ビール酵母、アルファルファ、ミネラル類(硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(Ⅱ)五水和物、無水ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)、ココナッツオイル、バナナ、りんご、海藻、クランベリー、カボチャ、カモミール、マリーゴールド、セイヨウタンポポ、トマト、ジンジャー、アスパラガス、パパイヤ、グルコサミン、メチルスルフォニルメタン(MSM)、コンドロイチン、乳酸菌

食いつきの良さが頷ける内容ですね。自宅でも材料を揃えられそうな原材料ばかりが使われているのも、モグワンのポイントの一つ。手作り食のレシピを元にした原材料ですので、愛犬の食付きはもちろん、栄養バランスについても考えられた内容になっています。

モグワンとロイヤルカナンの成分を比較

モグワンとロイヤルカナンの成分について比較してみましょう。

まず、犬の健康維持に欠かせないタンパク質ですが、モグワンは28%、ロイヤルカナンは25%という内容。モグワンの方がややタンパク質は高めの設定となっています。

脂質に関してはロイヤルカナンの14%、カナガンの12%と、ロイヤルカナンの方が高めの脂質。カロリーに関してはモグワンが344Kcal/100g、ロイヤルカナンが397Kcal/100gとロイヤルカナンの方が高カロリーなドッグフードとなっています。

【モグワン 成分】
粗タンパク質:28%、脂質:12%、粗灰分:8%、粗繊維:3%、水分:8%、オメガ6脂肪酸:1.63%、オメガ3脂肪酸:1.29%、エネルギー(100gあたり)/約344kcal

【ロイヤルカナン ミニアダルト 成分】
粗タンパク質:25%、脂質:14%、粗繊維:6.5%、水分:10.5%、エネルギー(100gあたり)/約397kcal

いずれも成犬用ですのでタンパク質の量やカロリーの高さもカバーできますが、肥満犬に関してはロイヤルカナンのカロリーはやや高すぎるかもしれません。ロイヤルカナンの場合には同じ小型犬用のラインナップに、肥満犬用のラインナップも揃いますので、そちらを与えるのがおすすめです。

一方、モグワンに関してはオールステージ対応のドッグフードとなりますので、年齢や状態に関わらず、愛犬の体重によって給餌量を変える必要があります。そのため、愛犬の体重管理をこまめに行なっていなければ、適切な給餌量を与えることが難しいでしょう。

オールステージ対応のドッグフードは生涯を通じて与え続けることが出来る反面、よりしっかりと飼い主さんが状態や体重の管理をしていなければいけないという難しさもあるのです。

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プロ目線から見たフードの比較


気になる点としてはロイヤルカナンのドッグフードに「家禽ミート」が使われている点です。

特別な表記がないので定かではありませんが、安価なフードで「ミート」と記載されるものの多くは、「とさか」などの「副産物」と呼ばれる栄養価の低い、もしくは栄養価のない部分も一緒に混ぜられ粉状にされた肉であることが指摘されます。

プレミアムフードの中にはこの「ミート」類を使用しているフードも少なくありませんが、「副産物は含みません」と言った旨の箇条書きがされている場合が多いです。

近年では食の安全を疑問視する飼い主さんも増えているため、こうしたミート類の「中身」についても表記することが多いのですが、残念ながらロイヤルカナンに関してはこうした表記が見られませんでした。

原材料に使用されるものは高品質であることが大前提。また、安全な食材が使われている事も大前提ではありますので、原材料表記についてもしっかりと内容が表記されたフードを選びたいところですね。

まとめ

モグワンとロイヤルカナンのドッグフードについて比較してきました。比較材料となったのは原材料や成分値になりますが、モグワンの方が安心して与えることの出来るドッグフードという感じを得ました。

ロイヤルカナンについてはラインナップも多く、より繊細に愛犬の状態に合わせたドッグフードを選ぶことが出来るだけに、一部の原材料や合成添加物の使用が残念なところです。

栄養価も大事な部分ですが、食の安全はより安全なポイントとなりますので、害はないと言われてもそもそも害になりえる成分を与えることに抵抗がありますので、愛犬にはより安全な食事を与えたいところです。

品質面や成分を見ても、両フードに関してはモグワンの方が安心しえ与えられる無いようなのではないでしょうか。

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