犬のダイエットを成功させるためには、カロリーの調整や給餌量の調整、運動量を増やすなどの方法がありますが、餌入れを変えることでダイエットを行なうことは出来るのでしょうか。

そこで今回は、犬の食事のとり方と餌入れを変えることでダイエット効果があるのかどうかを解説していきたいと思います。

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カロリーの摂取量にも注意


愛犬のダイエット方法にも色々なものがあります。ダイエットを行う上でまず気をつけておきたいのが、1日に何度もおやつ(間食)を与えるような生活です。

間食と言っても、だらだらと朝ごはん、もしくは夜ご飯を食べることではなく、しっかりと食事を摂っているのにもかかわらず、さらにおやつを与え過ぎたりする事で、これは犬自身というよりも、飼い主さんがしっかりと自分を管理しなければならない事です。(甘やかしなど)

次いで気をつけておきたいのが1日の摂取カロリーです。今与えているドッグフードは、愛犬に合ったドッグフードでしょうか。摂取カロリーは適したカロリー量のドッグフードでしょうか。

まず愛犬のダイエットを行なうときには、こうした根本的な部分から見直して見るようにしましょう。

1日複数回に食事を分ける

こうしたポイントを抑えているのにもかかわらず、なかなかダイエットが成功しない、体重が減少していかないという場合には、食事の仕方・質を上げてみる事に注目してみましょう。

食事の仕方とはつまり、1度の食事をどのように行っているかということ。1日に何回ご飯を与えているでしょうか。また、食事をあっという間に平らげているでしょうか。

というのも、犬の体に付く脂肪は人間の原理と同じで、食事の回数が少ないほど脂肪を蓄えようとするようです。例えば、1日1回の食事にすると、体が夜までエネルギーを蓄えようと働くため、脂肪が付きやすくなるのです。

この状態を解消するには、1日数回の食事に切り替えてあげることが理想的だとわかります。また、1度の食事量が少なければ、消化するために働く体への負担もより少なくなるでしょう。

食事は1日2回〜3回程が理想的と言えるでしょう。通常であれば1日量を2回に分けてあげるようにし、ダイエット中は1日量を3回ほどに分けることで、より効率よく栄養を吸収し、脂肪のつきにくいサイクルを作り出すことが出来るでしょう。

ドッグフードの量をコントロール


1日の食事を数回に分けると、次に問題に上がるのは1回分の食事量が少ないという点です。

今まで山盛りのドッグフードを食べていたのに、急に3分の1ほどの量になってしまえば、犬も物足りなさを感じてしまうことでしょう。満腹感は確実に満たされなくなりますので、なにかしらの工夫をしてあげることが、愛犬にとってストレスの軽減に繋がります。

冒頭でも触れたとおり、満腹感を満たしてあげるために、間食を与えていたのではダイエットには繋がりません。フードの量を減らしているから、少しくらいおやつを与えても問題ないと思っても、結局はカロリーオーバーになっていることでしょう。

ここは飼い主さんと愛犬の2人3脚でダイエットに取り組む必要があります。おやつを与えたい気持ちをぐっと堪え、愛犬のおねだりにも耐えることが、愛犬にとっての本当のやさしさとなります。

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消化のしにくい穀物類

ドッグフードの1回量が少なくなってしまうと、食事の時間もあっという間に終わってしまうため、満腹感も薄れてしまいます。しかし、これも犬にとっては仕方のないところ。

犬の食事の仕方は一気に食べてしまうような食べ方ですが、犬は元々、食べ物をよく噛むという食べ方ではなく、基本的には丸呑みに近いような状態で食べ物を食べてしまいます。

草食動物であれば歯で食べ物をすり潰し、しっかりと咀嚼して消化しやすい状態にしてから飲み込みますが、肉食動物は肉を噛みちぎり、すぐに飲み込んでしまいます。

肉は消化しやすく、植物は消化しにくいものであるため、動物の食べ方も異なるものになっていますが、肉食動物に近い犬もまた、丸呑みするスタイルの食べ方なのです。

また、肉食動物は植物や穀物類を消化するために必要となる酵素「アミラーゼ」を多く持ちません。犬が植物や穀物を消化するのが苦手なのは、このアミラーゼが少ないためであり、あまり多くの穀物類を摂取すると消化不良を起こしてしまうのも、このアミラーゼが少ないことは丸呑みしてしまう食べ方に関係しています。

犬は質より量?

犬の食事の摂り方について解説してきましたが、人間のダイエット法でも「食べ過ぎ」や「一気食い」は肥満の元と考えられていますね。この考え方は、犬にも一部当てはまるもので、犬のように一気に食べてしまう食事のスタイルは肥満を引き起こす可能性も少なくありません。

というのも、犬は前述の通り一気に食事を済ませてしまいますが、お腹にドッグフードが貯まる前にすぐに食べ終わってしまうため、満腹感を感じる前にすぐに食べ物を欲しがってしまいます。量が多かろうと少なかろうと、犬にとっては質より量。量が多くとも、いくらでも欲しがってしまうのです。

そのため、ドッグフードの量を減らしたところで、犬にとっては普通の量も減らした量もさほど変わりはないのかもしれません。

ダイエットをスムーズに行うための食器


犬は説明してきたとおりの体の構造となっていますので、ダイエットとして最も適した方法は1日数回に食事を分け、緩やかに消化させることです。そして、少しでも食事の時間を長引かせてあげることも、犬の満腹感に繋がることです。

近年は「食べにくい」餌入れも登場していますが、ダイエットにも上手に利用することが出来るでしょう。

食べにくい食器は本来、一気食いする犬が一気食い出来ないようにゆっくり食べさせることが出来る役割を持ちます。犬は一気食いする動物と説明してきましたが、実際には一気食いすることにはいくつかのデメリットが挙げられます。

その一つは食後、すぐに動き回ることで起きる「胃捻転」の可能性です。胃捻転とは体内で胃がよじれてしまう症状で、早急な処置が行われなければ数分〜数時間で命を落としてしまう可能性もあります。

また、ドッグフード等を一気に食べてしまうことで喉をつまらせてしまうという可能性もあります。たまに愛犬がむせ返っていはいないでしょうか。このように一気食いすることで、一気に胃腸にも負担がかかるばかりか、消化にも悪く消化不良を招くのです。

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プロ目線から見た餌入れの活用

このように、犬の一気食いはダイエット目的だけでなく、様々なデメリットもあるのです。

効果的にダイエットを行うには、ゆっくりと栄養を摂取させ、体の負担をかけずに消化させること、ドッグフードのカロリーや給餌量をコントロールすることです。また、運動量が少ない場合には、運動量を増やしてあげることもダイエットには必要になるでしょう。

前述でも紹介した食べにくい食器を利用すれば一気食いも解消されますし、時間を掛けてご飯を食べることになりますので、犬の満腹感も和らげられるでしょう。

食べにくい食器にはKONOKOの「ゆっくり食べれる食器」や、NORTHMATEの「グリーンフィーダー」など、様々な食器が登場していますので、愛犬にあった食器を選んであげるようにしましょう。

まとめ

犬のダイエットと餌入れとの関係について解説してきましたが、犬の食事の仕方を変えることが、ダイエットにも必要な要素であることがわかりましたね。

一見すると食べにくい食器なのでかわいそうな気もしますが、少しでも時間を欠けて食事を行なうことが、犬にとって安全であり、消化吸収にも優れていることだということがおわかりいただけたかと思います。

まずはドッグフードの見直しや1日の給餌量のコントロール、また、飼い主さんが無駄に間食を与えていないかなどを見直し、合わせて食器を変えることでダイエットもスムーズに行えるようになるでしょう。

ダイエットに限らず、食べにくい食器は犬にとっても良い物ですので、特に老犬にもおすすめのアイテムです。ぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

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