動物性タンパク源を豊富に含むドッグフード「カナガン」と、プレミアムフードの「アーテミス」はどちらが優れたドッグフードと言えるのでしょうか。今回は「カナガン チキン」と「アーテミス」の成分値や品質内容を徹底比較してみたいと思います。

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カナガンとは?


イギリス原産のドッグフード「カナガン」の最大の特徴となるのが動物性タンパク源を60%配合しているという点です。また、穀物類は一切使用していないグレインフリーのドッグフードという点も、カナガンの特徴と言えるでしょう。

また、カナガンに使用されている原材料はすべてヒューマングレード、私達、人間が食べるクオリティの食材が使用されていますので、安心して愛犬にも与えることができるでしょう。もちろん、犬の体に害が及ぶ可能性のある人工添加物も不使用で作られていますので、健康面でも安全と言えます。

そんなカナガンですが、日本で販売されているラインナップは「チキン」のみ。また、対象となるのは全犬種・全年齢に対応したドッグフードですので、幼犬から高齢犬までを対象としたドッグフードとなっています。

豊富な動物性タンパク源

カナガンは動物性タンパク源を60%配合していることから、一般的なドッグフードよりも高タンパクなドッグフードとなっています。まずはカナガンの成分について見てみましょう。

【成分】
粗タンパク質:33.00%、脂質:17.00%、粗灰分:9.00%、粗繊維:3.50%、水分:8.50%、オメガ6脂肪酸:2.80%、オメガ3脂肪酸:0.90%、リン:1.42%、マグネシウム:0.10%、ナトリウム:0.60%、カルシウム:1.86%、エネルギー(100gあたり)/約361.25kcal

特に幼犬や成犬は多くのタンパク質を必要とします。タンパク質は筋肉を作るだけではなく、丈夫な体を維持するのにも欠かせないもの。特に活発な犬や若い犬は、より多くのタンパク質を必要としますので、カナガンのように高タンパクなドッグフードがおすすめです。

このとおり、カナガンは幼犬から高齢犬までを対象としたドッグフードですが、高齢犬にとってはやや高すぎるタンパク質です。高齢犬になると消化機能も弱くなってしまいますので、高タンパク過ぎるドッグフードは腎臓にも大きな負担となります。

活発な高齢犬であればまだ大丈夫ではありますが、健康状態によってはすこしずつタンパク質の量を減らしていくのがおすすめです。カナガンは幼犬、成犬にはおすすめの内容と言えますが、高齢犬にはあまりおすすめとは言えないかもしれません。

対して、今回カナガンの比較として挙げるアーテミスのドッグフードについて見てみましょう。

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アーテミスとは?

アーテミスはアメリカ原産のドッグフードで、ヒューマングレードの原材料、人工添加物の不使用を特徴とした安全なドッグフードです。

アーテミスのラインナップには3つのラインナップがあり、アーテミスの主力ラインナップでもある「フレッシュミックス」、グレインフリーを特徴とした「オソピュア」、アガリクス茸配合で免疫力の向上に期待ができる「アガリクス I/S」が揃います。

それぞれ愛犬の状態から合わせて選ぶことの出来るラインナップとなっていますが、今回はカナガンとの比較となりますので、同じくグレインフリーのラインナップで全犬種・全年齢対応のドッグフード「オソピュア ダック&ガルバンゾー」を比較材料としていきます。

カナガンとアーテミスの原材料を比較


カナガンとアーテミスの原材料を比較していきましょう。

カナガンの主原料は「骨抜きチキン生肉」、続いて「乾燥チキン」となっており、他の動物性タンパク源を含めると合計で60%を占める内容になっています。

【カナガン チキン 原材料】
骨抜きチキン生肉26%、乾燥チキン25%、サツマイモ、エンドウ豆、ジャガイモ、エンドウタンパク、アルファルファ、鶏脂3.1%、乾燥全卵3.1%、チキングレイビー1.6%、サーモンオイル1.2%、ミネラル(硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、無水ヨウ素酸カルシウム、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン(ビタミンA 16,250IU/kg、ビタミンD3 2,400IU/kg、ビタミンE 240IU/kg)、グルコサミン1000mg/kg、メチルスルフォニルメタン(MSM)1000mg/kg、リンゴ、ニンジン、ホウレンソウ、オオバコ、海藻、フラクトオリゴ糖、コンドロイチン700mg/kg、カモミール、セイヨウハッカ、マリーゴールド、クランベリー、アニスの実、コロハ

対してアーテミスのオソピュアグレインフリー ダック&ガルバンゾーの主原料は「フレッシュダック(生鴨肉)」、続いて「ドライダック(乾燥鴨肉)」となっています。

【アーテミス オソピュアグレインフリー ダック&ガルバンゾー 原材料】
フレッシュダック・ドライダック・ガルバンゾー豆(ひよこ豆)・えんどう豆・ヒラマメ・えんどう豆粉・ヒマワリオイル・トマト絞り粕(リコピン)・フラックスシード・チキンスープ(天然風味料)・塩・塩化コリン・乾燥チコリ根・ユッカシジゲラエキス・パンプキン・ココナッツオイル・ラクトバチルスアシドフィルス・ビフィドバクテリウムアニマリス・ラクトバチルスロイテリ・ビタミンE・キレート鉄・キレート亜鉛・キレート銅・硫酸第一鉄・硫酸亜鉛・硫酸銅・ヨウ化カリウム・チアミン硝酸塩(ビタミンB1)・キレートマンガン・酸化マンガン・アスコルビン酸・ビタミンA・ビオチン・ナイアシン・パントテン酸カルシウム・硫酸マンガン・亜セレン酸ナトリウム・ピリドキシン塩酸塩(ビタミンB6)・ビタミンB12・リボフラビン(ビタミンB2)・ビタミンD・葉酸

多くのドッグフードに使われる「チキン」はヘルシーながら、栄養価の高い素材ですので、非常に優れた原材料としてドッグフードにも多く使用されます。カナガンに関してもチキンが使用されていますが、中にはチキンに対してアレルギーを持つ犬も少なくありません。

そこで、チキンを避けるためにフィッシュやラムといった原材料を使用したドッグフードがありますが、今回比較するアーテミス オソピュアはダックを使用。ダックに関してもアレルギー対策として注目される動物性タンパク源で、いくつかのドッグフードにも使用される、優れた原材料の一つです。

カナガンとアーテミスの成分を比較

では、アーテミス オソピュアの成分を見てみましょう。

【アーテミス オソピュアグレインフリー ダック&ガルバンゾー 成分】
粗タンパク質:24%、脂質:14%、粗灰分:7.5%、粗繊維:5.5%、水分:10%、オメガ6脂肪酸:2.4%、オメガ3脂肪酸:0.4%、リン:0.90%、マグネシウム:0.13%、ナトリウム:0.40%、カルシウム:1.40%、エネルギー(100gあたり)/約354kcal

カロリーに関してはアーテミスが約354Kcal、カナガンは約361Kcalとなっています。タンパク質に関してはアーテミスが24%と平均的な数値に、カナガンは33%とやや高めのタンパク質量となります。

前述の通り、カナガンは高齢犬向きのドッグフードとは言えないタンパク質量ですが、アーテミスに関しては極端に心配するほどでもないタンパク質量となっていますので、高齢犬にも安心して与えることが出来るでしょう。

同じ全年齢対応のドッグフードではありますが、タンパク質の量や与える犬の年齢によってはおすすめが変わってくると言えます。アーテミスに関しては高齢犬にもおすすめできる内容のドッグフードですので、年齢にとらわれず長期的に与えることを考えていけます。

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グレインフリーのドッグフード


両フードとも穀物を一切使用しないグレインフリーのドッグフードとなっています。グレインフリーのポイントとなるのが、穀物アレルギーを持つ犬にも安心して与えることが出来るという点です。

穀物アレルギーを持つ犬は多く、またそれに反して穀物を使用したドッグフードはかなり多い割合になっています。比較的安価なドッグフードは主原料に穀物が使用されており、動物性タンパク源を一切含まないドッグフードも存在するほどです。

また、犬は肉を消化することに適した消化器官を持ちますが、穀物を消化するのが苦手な動物です。ドッグフードに含まれる穀物は、予め消化のしやすい状態に加工されているものがほとんどではありますが、それでも肉と比較すると穀物は消化のしにくい原材料です。

そのため、穀物を多く摂取することは腹持ちが良いとも言えますが、消化するまでには時間がかかりますので、必然的に身体への負担も増加してしまいます。

カナガンやアーテミスに関しては第一主原料に動物性タンパク源が使用されている事は前述の通りですが、穀物類に関しても一切使用していないので、穀物アレルギーの心配もなく、消化にも良いドッグフードとなっています。

プロ目線から見たドッグフードの比較

両フードとも品質には全く問題もなく、クオリティの高いドッグフードではありますが、与える犬の年齢によっておすすめが変わると言って良いでしょう。

前述の通り、カナガンは高齢犬には不向きと言えるドッグフードです。高齢犬になる頃にドッグフードを切り替えてあげてもよいのですが、出来ればドッグフードの切り替えは避けたいところです。

というのも、ドッグフードを切り替えることで食いつきが悪くなってしまったり、より好みをしてしまう犬もいることから、できれば高齢犬になる前に、与え続けていけるドッグフードに切り替えておきたいところなのです。

カナガンに関しては幼犬や成犬にとって、しっかりと栄養も摂取でき、高いタンパク質が活発に活動する毎日をカバーできる優れたドッグフードと言えるのですが、小型犬であれば7歳頃を目処に、ある程度落ち着いたタンパク質量のドッグフードに切り替えてあげてもよいという内容になっています。

対してアーテミスのオソピュアは幼犬から高齢犬まで与えやすい内容のドッグフードですので、長い目で同じドッグフードを与え続けていく事を考えれば、アーテミスをおすすめします。

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