イギリス原産のフードメーカー「カナガン」の猫用ウェットフードと、イタリア原産のフードブランド「シシア」のウェットフード。どちらも高品質なキャットフードですが、どちらがよりおすすめのウェットフードなのでしょうか。
そこで今回はカナガン キャットフードのウェットフードとシシアのウェットフードを比較、どちらがよりおすすめのウェットフードなのかを検証していきたいと思います。
カナガン キャットフードとは?
「カナガン」はイギリス原産のキャットフードで、動物性タンパク源を豊富に使用した高品質で高タンパクなフードブランドです。カナガン キャットフードは動物性タンパク源の割合が70%、植物成分の割合が30%という内容のキャットフードで、穀物は一切使用していないグレインフリーのキャットフードとなっています。
そんなカナガン キャットフードのウェットフードもまた、グレインフリーのウェットフードで、95%が動物性タンパク源のウェットフードとなっています。
特に猫は動物性タンパク源から摂取するタンパク質が重要なポイントとなっており、より消化吸収に優れた、栄養豊富な動物性タンパク源を摂取するのが理想的と言えます。
また、穀物類などの消化の良くない食材はあまり猫にはおすすめできない原材料です。猫は肉を消化するのは得意ですが、穀物を消化するのが苦手としていますので、スムーズな消化吸収を行えないばかりか、消化不良のもととなりかねません。
カナガンのウェットフードの原材料と成分
では具体的に、カナガンのウェットフードの原材料をチェックしてみましょう。
【カナガン キャットフード チキン&サーモン 原材料】
チキン(58%)、チキン煮汁 (32%)、サーモン(5%)、タピオカ、サンフラワーオイル、ビタミン類、ミネラル類
主原料は「チキン」ですが、動物性タンパク源として全体の95%を占めています。続いて成分を見てみましょう。
【カナガン キャットフード チキン&サーモン 成分】
タンパク質:19%、脂質:1.2%、粗繊維:0.03%、灰分:1.2%、水分:77%、カロリー(100gあたり):約93Kcal
タンパク質は19%となっており、脂質はぐっと低く1.2%となります。カロリーは100gあたり93Kcalとなっていますが、実際にはウェットフードだけで栄養バランスを取るのは難しいでしょう。
そのため、カナガン キャットフードと合わせてウェットフードを利用するのがベストと言えます。ドライフードは水分量が少ないので、ウェットフードで水分補給を行うのがベストです。
猫は元々水分をあまり摂取しない動物です。そのため、尿路結石などの病気やトラブルを引き起こしやすいです。また、ウェットフードは夏場の水分補給にも最適ですし、食欲が低下しているときにウェットフードをトッピングすることで食欲増進を行うことができます。
ウェットフードだけを与え続けるのはおすすめできませんが、こうしてトッピングとして利用するには最適なものです。
シシアとは?
続いて、今回比較する「シシア(Schesir)」のウェットフードについて見てみましょう。
シシアはイタリア原産のペットフードメーカー「AGRAS Delic社」が製造する安全性の高いナチュラルフードブランドで、自然素材にこだわり抜いたフードブランドとして知られます。
その一つとして、シシアに使用される魚類は養殖ではなく天然の魚が使用されていたり、自然放牧で育てられたチキンを使用していたりと、使用される原材料はすべて高品質なものとなっています。
また、環境保全にもこだわりがあり、動物実験を一切行っていないことや、マグロ漁ではイルカ保護の観点から漁を行う水域や特定の漁法を守りながら行うと言ったように、ペットフードの安全性のみならず、原材料の周りの環境までも安全性が高められているフードブランドでもあります。
ヒューマングレードで高品質なシシア
シシアのウェットフードは当然ながら合成添加物の使用も一切しておらず、使用される原材料の部位に関しても最高級部位のみを使用するなど、ヒューマングレードの品質にも徹底的にこだわられています。
シシアは「HACCP(ハサップ)」と呼ばれる、人間の食の品質基準を認定する機関からも認証を受けており、つまりは人間用の食品と変わらない、もしくは人間用の食品のなかでも最高品質である原材料が使用されていますので、安全性だけでなく旨味も十分に保証されているものとなります。
シシアのウェットフードは嗜好性が高いという評判がありますが、嗜好性の高さは高品質な原材料を使用している事がポイントとなっているようです。原材料の品質は旨味や消化吸収にも関係してくる部分ですので、品質が良ければ良いに越したことはありません。
スポンサードリンク
シシアのラインナップ
シシアのラインナップはかなり豊富に取り揃えられており、大きく分けて4タイプのラインナップから選ぶことができます。
・ビタミンなどの栄養素を豊富に含み、免疫力の維持・向上や腎機能・肝機能のサポートを目的とした「フルーツ」シリーズ
・穀物を一切使用しないグレインフリーのウェットフードで、最高品質の原材料を使った「グレインフリー」シリーズ、
・シシアのラインナップの中でも通常ラインナップとなる「ゼリー&クッキングウォーター」シリーズ
・スープタイプとゼリータイプを揃えた「パウチ」シリーズ
以上の4つの基本ラインナップがシシアの基本的なシリーズになっており、このラインナップからさらにフレーバー違いが数種類、合計するとかなりのラインナップが揃います。
シシアの原材料と成分
では具体的にラインナップと内容を見てみましょう。
シリーズのなかでも最も高品質なシリーズである「グレインフリー」シリーズは、穀物を一切使用せずに作られているウェットフードで、原材料も最高品質のものが使用されています。例としてラインナップの一つ「チキンフィレ&エビ」の原材料と成分を見てみましょう。
【シシア グレインフリー チキンフィレ&エビ 原材料】
チキンフィレ 57%、エビ 5.7%、タピオカデンプン 1.4%、ビタミンA 1325IU、ビタミンE 15mg、タウリン 160mg
【シシア グレインフリー チキンフィレ&エビ 成分】
タンパク質:11%、脂質:1%、粗繊維:0.10%、灰分:1%、水分:86%、カロリー(100gあたり):約50Kcal
上記のチキンフィレ&エビのほか、「ツナ&サーモン」「ツナ&シーブリーム(鯛)」「ツナ&ピルチャード(マイワシ)」の4種類が販売されています。
続いてパウチシリーズでは「ゼリータイプ」「チキンブロス」「フィッシュブロス」と3つのタイプから、それぞれフレーバー違いが販売されています。ラインナップも下記の通り多数あります。
【ゼリータイプ】
・チキンフィレ&シーバス
・チキンフィレ&ハム
・ツナ
・ツナ&サーモン
・ツナ&チキンフィレ&エビ
【チキンブロス】
・チキン&ビーフ
・チキン&ムレット
【フィッシュブロス】
・ツナ&エビ
・ツナ&サーディン
・ツナ&シーブリーム
・ツナ&ハム
この中からゼリータイプの「チキンフィレ&シーバス」の原材料と成分を見てみましょう。
【シシア パウチ ゼリータイプ チキンフィレ&シーバス 原材料】
チキンフィレ 75%、スズキ 5%、米 1.5%、ビタミンA 1325IU、ビタミンE 15mg、タウリン 160mg
【シシア パウチ ゼリータイプ チキンフィレ&シーバス 成分】
タンパク質:16%、脂質:1.5%、粗繊維:0.10%、灰分:1%、水分:82%、カロリー(100gあたり):約88.1Kcal
シーバスは日本では「スズキ」と呼ばれる魚。スズキはビタミンAが豊富で、ビタミンB群も豊富に含みます。上記の通り、カナガン ウェットフードと比べると水分量が多いことがわかります。
他にはないフルーツフレーバー
ゼリータイプ&クッキングウォータータイプもラインナップが豊富で、様々なフレーバーを試すことができます。
【ゼリー】
・ツナ&キヌア
・ツナ&アロエ
・チキンフィレ&ハム
・チキンフィレ
・ツナ&アロエ
・ツナ&エビ
・ツナ&ハム
・ツナ&ビーフフィレ
・ツナ
・シニア チキンフィレ&アロエ
・シニア ツナ&アロエ
・チキン&ハム
・チキン
【クッキングウォーター】
・サーモン
・ツナ&チキンフィレ&ライス
・ツナ&ビーフフィレ&ライス
以下が、ゼリータイプのツナ&アロエの原材料と成分です。
【シシア ツナ&アロエ ゼリータイプ 原材料】
ツナ50%(スマ,カツオ),アロエ5.3%,米1.5%,ビタミンA1325IU,ビタミンD3110IU,ビタミンE15mg,タウリン160mg
【シシア ツナ&アロエ ゼリータイプ 成分】
タンパク質:12%、脂質:0.8%、粗繊維:0.5%、灰分:1%、水分:85%、カロリー(100gあたり):約73.1Kcal
以上のラインナップの中でも面白いのがフルーツタイプです。
・ツナ&パパイヤ
・チキンフィレ&アップル
・チキンフィレ&パイナップル
・ツナ&キウイ
・ツナ&パイナップル
・ツナ&マンゴー
【シシア チキンフィレ&アップル 原材料】
チキンフィレ 39%、アップル 5%、米 4%
【シシア チキンフィレ&アップル 成分】
タンパク質:10%、脂質:0.2%、粗繊維:0.1%、灰分:1.5%、水分:84%、カロリー(100gあたり):約74.7Kcal
以上の通り、マンゴーやキウイ、パイナップルなどあまり他では扱わないような原材料を使用しているのが特徴となっているのがフルーツタイプです。
プロ目線から見た比較
カナガン ウェットフードとシシアのウェットフードの比較ですが、品質自体はどちらも高品質なので特にマイナスな印象を受ける部分はありません。比較するポイントとしてはラインナップの豊富さに大きな差がありますので、ウェットフードを選ぶのであればシシアがおすすめと言えそうです。
グレインフリーであるポイントも押さえていますし、タンパク質の配合量やカロリーも利用のしやすい成分値です。後は愛猫の好みのフレーバーも、このラインナップであれば十分に見つかることでしょう。
また、シシアほどのラインナップがあれば、愛猫の健康状態に合わせてもウェットフードを選びやすいでしょう。それぞれフルーツや野菜、その他の原材料が持つ栄養素もそれぞれ異なったものです。
愛猫の状態に合わせ、何の栄養が足りないのかと言った場合にも、シシアであればバランスよくウェットフードを選ぶことができ、非常に利用しやすいフードと言えます。
スポンサーリンク