日本でも特に有名なフードメーカーである「ロイヤルカナン」と、ネットでも話題の「モグニャン キャットフード」。いずれも高品質なキャットフードですが、どちらのほうがより優れたキャットフードと言えるのでしょうか。
そこで今回は、モグニャン キャットフードとロイヤルカナンのインドアを比較、どちらがおすすめのキャットフードなのかを検証していきたいと思います。
ロイヤルカナンについて
フランスのフードメーカー「ロイヤルカナン」は、日本のペットショップでも見かけないことがない程に取り扱いが多く、日本国内のプレミアムフードとしては1番2番を争うフードメーカーです。
そんなロイヤルカナンの最大の特徴と言えるのがラインナップの豊富さです。ドライタイプのキャットフードのベースラインナップとしては、猫種専用の「フィーラインブリード ニュートリション」が7種、特別なケアが必要な猫用の「フィーライン ケア ニュートリション」が5種となっています。
そして、基本ラインとなる「フィーライン ヘルス ニュートリション」は離乳期の猫用、成長期用、成猫用、中高齢猫用、高齢期用と年齢別に5つのラインナップ、そこからさらに様々な目的別にラインナップが揃っており、成猫用のラインナップでも9種類あります。
フードジプシー
これだけ種類があると、どれを選んだら良いか迷ってしまいますが、逆に、しっかりとラインナップを把握できれば、愛猫の状態に合わせてより的確なキャットフードを選ぶことが出来ます。
そこで大事になるのが、愛猫が今現在求めている栄養や、愛猫の健康状態です。
猫の年齢や状態によっては適切なキャットフードも変わってきます。近年はキャットフードの種類も豊富に登場してきていますので、ロイヤルカナンにかかわらず選択肢も多いですが、フードジプシーという言葉も生まれるほど、どのフードを選ぶべきかわからないという方も多いようです。
ロイヤルカナンのようにラインナップが多いキャットフードは、適切なキャットフードを選ぶにも難しく感じますが、内容さえ理解してしまえば、後は年齢別にキャットフードを選ぶだけです。
そこでまずは、ロイヤルカナンの室内猫用の基本ラインナップである「インドア」の原材料を見てみましょう。
ロイヤルカナン インドアの原材料
【ロイヤルカナン インドア 原材料】
肉類(鶏、七面鳥)、米、小麦、とうもろこし、植物性分離タンパク*、動物性脂肪、加水分解タンパク(鶏、七面鳥)、小麦粉、植物性繊維、ビートパルプ、酵母および酵母エキス、大豆油、フラクトオリゴ糖、魚油、サイリウム、アミノ酸類(DL-メチオニン、タウリン、L-カルニチン)、ゼオライト、ミネラル類(Ca、Cl、Na、K、Zn、Mn、Fe、Cu、I、Se)、ビタミン類(A、コリン、D3、E、C、ナイアシン、B2、パントテン酸カルシウム、B1、B6、葉酸、ビオチン、B12)、酸化防止剤(BHA、没食子酸プロピル)
ロイヤルカナン インドアの主原料は「チキン」「七面鳥(ターキー)」と、動物性タンパク源が使用されています。
フードを選ぶ際のポイントですが、猫は本来肉食の動物ですので、主原料に「肉」である動物性タンパク源を主原料にしているかどうかという点です。中には「穀物」を主原料にしているフードもありますが、穀物は猫が消化のしにくい食材であるため、できる限り含まないのが理想的ではあります。
ただし、キャットフードに含まれる穀物はすでに消化のしやすい状態に加工されている場合が多く、また、穀物からも栄養を摂取すること、腹持ちの良さを考慮しているという点で、穀物が使用されていると思われます。
必ずしも穀物を使用するのが悪いわけではありませんが、より自然な猫の食性を考えるのであれば、動物性タンパク源を主とし、穀物はできる限り使用しないキャットフードが理想的ではあります。
モグニャン キャットフードについて
続いて今回、ロイヤルカナンと比較する「モグニャン キャットフード」について見てみましょう。
モグニャン キャットフードは猫の食いつきのよさに注目したキャットフードで、動物性タンパク源の含有量、人工添加物の不使用、グレインフリー(穀物不使用)という点を特徴としたキャットフードです。
自社で行われた試食会でも、93.9%の飼い主さんがリピートしたいと答えたといった実績もあり、食いつきの良さには定評があるキャットフードとなっています。日頃から偏食気味の猫にもおすすめのキャットフードと言えるでしょう。
そのポイントとなっているのが、動物性タンパク源である白身魚を63%使用しているという点でしょう。動物性タンパク源の配合量も多いので、猫の食いつきが良いというのもうなずけます。
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モグニャン キャットフードの原材料をチェック
では具体的に、モグニャン キャットフードの原材料を見てみましょう。
【モグニャン キャットフード 原材料】
白身魚63%、サツマイモ、エンドウ豆、サーモンオイル、ひよこ豆、レンズ豆、ヒマワリオイル、フィッシュスープ、ミネラル類(硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)、ビール酵母、オリーブオイル、アマニ、アルファルファ、バナナ、リンゴ、クランベリー、カボチャ、セイヨウタンポポ
モグニャン キャットフードの主原料は前述の通り、白身魚が63%使用されています。このほか、野菜や果物、ハーブ類が原材料に使用されており、穀物は一切使用されていません。
ロイヤルカナンと大きな違いとなるのがこの穀物を使用しているか、使用していないかという点です。近年はグレインフリーのキャットフードも多く登場してきていますが、一つの理由としては、穀物アレルギーを持つ猫が増加傾向にあるという事です。
穀物類にも色々ありますが、中でも小麦やトウモロコシ、大豆などは穀物アレルギーを引き起こす「小麦グルテン」を含みます。これらの穀物を含まない穀物を使用した「グルテンフリー」のキャットフードもありますが、グレインフリーに関しては穀物自体を一切使用しないので、穀物アレルギーを持つ猫も安心して食べられることが出来ます。
モグニャンとロイヤルカナンの成分を比較
では、モグニャン キャットフードとロイヤルカナンのインドアの成分を比較してみましょう。
【モグニャン キャットフード 成分】
タンパク質:30%、脂質:16%、粗繊維:3.5%、灰分:8%、水分:7%、オメガ6脂肪酸:1%、オメガ3脂肪酸:2.1%、カロリー(100gあたり):約365Kcal
【ロイヤルカナン インドア 成分】
タンパク質:25%、脂質:11%、粗繊維:5%、灰分:8%、水分:6.5%、カロリー(100gあたり):約375Kcal
モグニャン キャットフードのタンパク質は30%、ロイヤルカナンは25%と、モグニャンのほうが高タンパクなキャットフードとなっています。また、脂質に関してはロイヤルカナンのほうが低く、11%と言う内容。
カロリーに関してはモグニャンが365kcal/100g、ロイヤルカナンが375kcal/100g と、モグニャンのほうが低カロリーな内容です。
ロイヤルカナンのインドアは、運動量の少ない室内猫用のキャットフードとなっており、タンパク質は控えめ、脂質も抑えめなキャットフードという内容ですので、室内猫にも最適と言える成分です。対して、モグニャン キャットフードはやや活発な猫や成猫に最適な成分と言えるでしょう。
プロ目線から見たフードの原材料
ポイントとなるのは、ロイヤルカナンの原材料に含まれる「BHA(ブチルヒドロキシアニソール)」と「没食子酸プロピル」です。
いずれも酸化防止剤として使用される人工添加物ですが、ある研究では発がん性が認められる結果が出ていたり、腎臓に対して悪影響が見られるという結果も出ています。
研究に関してはラットを使った実験であるため、実際にはかなりの量を摂取しなければ問題は無いとされていますが、こうした人工添加物を使用せず、自然由来の酸化防止剤を使用しているフードメーカーも増えてきています。
モグニャン キャットフードに関しても人工添加物は一切使用していませんので、安心して愛猫に与えることが出来ます。飼い主としては害はないと言っても、やはり自然由来のものを使用していたほうが、より安心して与えられるので、できれば人工添加物は避けたいところというのが本音ではないでしょうか。
まとめ
今回はモグニャン キャットフードとロイヤルカナンのインドアを比較してきました。
ロイヤルカナンはより細かく、愛猫に適したキャットフードを与えられるというメリットがある反面、カロリーがモグニャンよりも高い点や人工添加物の使用、穀物の使用という点が気になるところ。
一方のモグニャンは成分・原材料ともに高品質であると言えますが、残念ながらラインナップは1種のみ。ロイヤルカナンはかなり多すぎるとも言えますが、できれば年齢別に分けられていたほうが、飼い主さんとしても与えやすいかもしれません。
どちらも優れたキャットフードではありますが、モグニャン キャットフードの方がラインナップは1種類であっても、内容的には高品質であると言えるでしょう。
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