日本でも大人気のキャットフード「カルカン」と、ネットでも話題の「モグニャン キャットフード」。それぞれ話題を集めているキャットフードですが、そもそも価格にも差があるので、モグニャン キャットフードの方が高品質なキャットフードのように感じます。

そこで今回は、カルカンとモグニャン キャットフードとの違いや差について解説していきたいと思います。

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「カルカン」について


「カルカン」はテレビCMでもよく見るキャットフードブランドで、スーパーやドラッグストア、量販店などでも購入することのできる、最も身近なキャットフードの一つです。

カルカンが日本で人気なのは、カルカンブランドのイメージの良さや、価格の安さが一番の理由かと思いますが、愛猫の健康維持を考えたときに、猫にとって本当に良いキャットフードなのでしょうか。

今回はネットでも話題に上がっている「モグニャン キャットフード」との比較をしていきたいと思いますが、そもそもカルカンとモグニャン キャットフードの価格差は5倍以上の違いがあります。

そこでまずは、どうしてそこまでの価格差があるのかを見ていきましょう。

「モグニャン キャットフード」について

「モグニャン キャットフード」は店頭で購入することは出来ず、ネットのみで販売されているキャットフードです。モグニャン キャットフードの特徴となるのは、食いつきの良さ。

この食付きの良さを向上させているのが、モグニャン キャットフードに使用されている原材料ですが、原材料のうち63%が「白身魚」を使用したキャットフードとなっていますので、フードの半分以上が白身魚で出来たキャットフードと言えます。

猫は元々、肉食の動物ですので、猫が本当に必要としているのはしっかりとタンパク質を摂取できる動物性タンパク源です。植物性のタンパク源もありますが、動物性タンパク源と比べると消化の面や、タンパク質の含有量という面でも大きな差があります。

動物性タンパク源の含有量の違い

当然ながら、動物性タンパク源を多く使用すると、それだけフードのコストも上がっていってしまいます。

前述の通り、トウモロコシや大豆などからもタンパク質(植物性タンパク源)を摂取することは出来ますが、動物性タンパク源と比べてタンパク質の含有量の違いは圧倒的に違います。

これを人間に例えれば、肉を食べてタンパク質を摂取するか、たくさんのトウモロコシを食べてタンパク質を摂取するかの違いになりますが、コストに差がでるのも想像しやすいのではないでしょうか。

ただし、同じ量のタンパク質を摂取すると想定した場合、今度は消化の問題や給餌量の問題も出てきます。後述しますが、猫は肉食動物ですので、肉を消化するのは得意ですが、穀物を消化するのは苦手な動物というのも、一つのポイントとなってきます。

では具体的に、モグニャン キャットフードとカルカン 成猫用ドライタイプ チキンと野菜味」の原材料を比較してみましょう。

カルカンとモグニャン キャットフードの原材料


【モグニャン キャットフード 原材料】
白身魚63%、サツマイモ、エンドウ豆、サーモンオイル、ひよこ豆、レンズ豆、ヒマワリオイル、フィッシュスープ、ミネラル類(硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)、ビール酵母、オリーブオイル、アマニ、アルファルファ、バナナ、リンゴ、クランベリー、カボチャ、セイヨウタンポポ

【カルカン 成猫用ドライタイプ チキンと野菜味 原材料】
穀類(とうもろこし、小麦等)、肉類(チキンミール、チキンエキス等)、大豆、家禽類、植物性タンパク、油脂類(パーム油、大豆油等)、魚介類(フィッシュエキス等)、野菜類(ほうれん草、にんじん等)、ビタミン類(A、B1、B2、B6、B12、E、コリン、ナイアシン、パントテン酸、葉酸)、ミネラル類(亜鉛、カリウム、カルシウム、クロライド、セレン、鉄、銅、ナトリウム、マンガン、ヨウ素、リン)、アミノ酸類(タウリン、メチオニン)、酸化防止剤(クエン酸、BHA、BHT)、着色料(赤102、青2、黄4、黄5)、pH調整剤、保存料(ソルビン酸K)

両フードの原材料は上記の通り。モグニャン キャットフードの主原料は「白身魚」、カルカンの主原料は「穀類」となります。

前述の通り、猫は穀類を消化するのが苦手ですので、しっかりと消化するまでには長い時間を要します。消化する時間が長くなれば、それだけ体には消化するために負担がかかってしまうことにもなり、場合によっては消化不良を引き起こしてしまうこともあります。

また、消化が悪くなると毛艶や皮膚にも悪影響が見られるようになるほか、アレルギーを引き起こしてしまう可能性も。特に穀物類は猫の食物アレルギーを引き起こす小麦グルテンを含む物が多いため、皮膚が赤くなっていたり目やにが多かったり、酷くなると吐き出してしまう・下痢をしてしまうといった症状を引き起こすこともあります。

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カルカンとモグニャン キャットフードの成分

続いて、両フードの成分を見てみましょう。

【モグニャン キャットフード 成分】
タンパク質:30%、脂質:16%、粗繊維:3.5%、灰分:8%、水分:7%、オメガ6脂肪酸:1%、オメガ3脂肪酸:2.1%、カロリー(100gあたり):約365Kcal

【カルカン 成猫用ドライタイプ チキンと野菜味 成分】
タンパク質:28%、脂質:10%、粗繊維:3%、灰分:9%、水分:12%、リン:0.9%、マグネシウム:0.09%、カルシウム:1%、カロリー(100gあたり):約355Kcal

成分だけを見てみると、タンパク質の差も少しであり、脂質に関してはカルカンの方が低く、カロリーもさほど変わらないと言うふうにも見られるでしょう。しかし、実際には上記でも触れたとおり、そもそも原材料の消化・吸収に大きな違いがあったりと、成分を見ただけではわからない、たくさんの違いがあります。

モグニャン キャットフードの特徴は穀物を一切使用していな「グレインフリー」であることですが、猫の健康維持や消化・吸収を考えると、穀物を使用せずに「肉」で構成されているキャットフードの方が、より高品質であると言えるのです。

近年はグレインフリーのキャットフードも多く登場してきていますが、グレインフリーは食物アレルギーに配慮されたフードというだけでなく、猫の消化・吸収を考えたものであるとも言えるのです。

人工添加物の使用


最もポイントとしたいのは、カルカンに使用されている「人工添加物」の多さです。対して、モグニャン キャットフードには人工添加物は一切使用されていません。

カルカンに配合される人工添加物は「「酸化防止剤(クエン酸、BHA、BHT)」「着色料(赤102、青2、黄4、黄5)」「pH調整剤」「保存料(ソルビン酸K)」が該当してきますが、多くの高品質なキャットフードでは、こうした人工添加物は一切使用しない動きになってきています。

この中でも着色料に関しては、猫にとって何の関係もない「色」を付けるだけの人工添加物ですので、最も不必要なものと言えます。人工添加物は病気を引き起こしたり、アレルギーを引き起こす要因になると懸念されるものですので、人間用の食品にも使用を控える傾向にあります。

ペットフードは人間用の製品よりもルールが曖昧であるため、こうして人工添加物がたくさん使用されている製品が多いのですが、猫の健康を考えるのであれば、できる限り人工添加物を使用していない製品を選ぶほうが良いと言えるでしょう。

プロ目線から見たキャットフードの品質

高品質なキャットフードでは「酸化防止剤」などには、自然由来のビタミンE(トコフェロール)」が使用されるのが一般的になりつつあります。しかし、安価なキャットフードでは人工添加物はたくさん使用されています。

賞味期限の長さである程度判断することが出来ますが、キャットフードの質が高くなればなるほど肉の含有量は上がり、肉は日持ちがしない原材料ですので保存料などでできるだけ日持ちするように添加物が使用されます。

高品質なキャットフードになると、添加物も使用しない製品が多くなりますので、結果として賞味期限も短くなってしまうわけです。薬剤で賞味期限を伸ばすことより、より自然で新鮮な状態のフードを与えたほうが猫の健康にも良いので、日持ちはしなくとも高品質な肉(動物性タンパク源)を使用したキャットフードが、価格が高くなってしまうわけです。

まとめ

「カルカン」と「モグニャン キャットフード」の品質や違いについて解説してきました。

フードの品質にも大きな差がありますので、比較するには適さない両フードとなりますが、ポイントとしては「動物性タンパク源の含有量」「グレインフリー」「人工添加物の使用」が挙げられます。

これらのポイントが違うだけで、価格も5倍は変わってきてしまいますが、その分の愛猫の健康への配慮としては5倍以上の差が生まれてくるでしょう。与え始めは変わらないにしても、長期的に見ると大きく変わってくる可能性が高いです。

また、安価なキャットフードは食いつきを良くするために油脂を吹き付けますが、高品質なキャットフードは油ではなく素材で勝負するものがほとんどです。ジャンクフードを与え続けるか、より手作り食に近い食べ物を与えるかという違いになりますが、どちらがより高品質であるかは明確でしょう。

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