人間用の食品会社でもお馴染みの日清製粉のグループ企業である、日清ペットフードから販売している「JPスタイル 和の究み」シリーズと、食いつきの良さに定評のある「モグニャン キャットフード」はどちらのほうがおすすめのキャットフードと言えるのでしょうか。
そこで今回は、JPスタイル 和の究みとモグニャンキャットフードの特徴や原材料を比較、どちらがよりおすすめのキャットフードと言えるのか検証してみたいと思います。
モグニャン キャットフードとは?
「モグニャン」は、猫の嗜好性に注目したキャットフードで、販売会社の自社調べでは93.9%という高い割合で飼い主さんがリピートしたいと答えた、猫の食付きに自信のあるキャットフードです。
モグニャンが食いつきが良い理由として挙げられるのが、動物性タンパク源を豊富に含んだキャットフードであるという点です。主原料である「白身魚」を63%という高い割合で使用していますので、旨味はもちろん栄養価も高いキャットフードと言えるでしょう。
また、猫が消化しにくい穀物も一切使用していないのがモグニャンの特徴の一つでもあります。穀物にも多くの栄養が含まれていますが、炭水化物ではありますので肥満を引き起こす要因としても考えられます。
グレインフリーのキャットフード
また、猫は肉を消化するのには慣れていますが、穀物を消化するのには慣れていません。消化しにくい要因となっているのが穀物に含まれる「グレイン」ですが、グレインは消化がしにくいだけでなく、穀物アレルギーを引き起こす要因にもなる成分です。
モグニャンのようにグレインフリーのキャットフードは多く登場してきていますが、グレインフリーである理由には、アレルギーに配慮している点やダイエットに配慮、より消化しやすいフードにしているといった理由が挙げられるのです。
JPスタイル 和の究みとは?
人間用の食品会社としても有名な「日清製粉」。この日清製粉グループの一企業である「日清ペットフード」から販売されているフードブランド「JPスタイル」は安全・安心と健康、おいしさにこだわった日本生まれのフードブランドです。
日清製粉というと私達の生活でも馴染みある会社ですので安心感もありますが、ペットフードとしての内容はどうなのでしょうか。
まず、安価なキャットフードにありがちな合成添加物の使用ですが、JPスタイルでは着色料や保存料などにも合成添加物を使用していません。また、日清製粉グループ企業としての品質基準の高さ、原材料の安全性が確認されたもののみの使用、国内工場での製造、厳密な検査といったように、食に対しての安全性は人間用の食品と変わらずなクオリティが維持されていると言って良いでしょう。
キャットフードの酸化に注意
海外産のキャットフードにはあまりみられないのが、フードの個包装です。フードは空気に触れることでどんどんと酸化が進んでしまい、旨味が低下していってしまうのはもちろん、酸化したフードを与え続けてしまうと健康にもよくはありません。
猫は肉食の動物ですから、キャットフードの原材料には動物性タンパク源を使用しているものがほとんどです。つまり、キャットフードは「肉」を乾燥・加熱・加圧を加えて製造されているものですので、そのままの状態にしておくと当然ながら腐敗が進むわけです。
ドライフードに含まれる成分は動物性タンパク源だけではありませんので、その他の成分もどんどんと劣化、酸化していってしまうわけです。そこで多くのペットフードに含まれるようになったのが、少しでもフードの酸化を遅らせるため添加される「酸化防止剤」ですが、安価なフードですと合成添加物の酸化防止剤を添加しているわけです。
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国内産の特徴である「個包装」
しかし、合成添加物は猫の体にも害を及ぼす可能性もありますので、近年ではJPスタイル同様に合成添加物を使用せず、「自然由来」の添加物を使うようになってきています。JPスタイルの場合ですと「ローズマリー抽出物」が酸化防止剤にあたるわけです。
ただし、酸化防止剤を添加させているだけでは完全に酸化を防ぐことが出来るわけではありません。そこで主に日本で取り入れられているのが「個包装」というわけです。
キャットフードは袋を開けた瞬間に酸化が進んでしまい、封を開けてからおおよそ1ヶ月程度で食べ切らなければ、フードとしての質はあまり良いものではなくなってしまいます。その点、個包装であれば数日単位分の個包装に分けられていますので、一度にすべてのフードを空気に晒すことなく、新鮮な状態で与え続けることが出来るわけです。
特に日本は高温多湿の気候ですので、こうした技術が生まれても不思議ではありません。味だけならともかく、体にも悪影響を及ぼしてしまいますので、酸化には十分に注意したいところです。
両フードの原材料を比較
では具体的に両フードの原材料を見てみましょう。
【モグニャン キャットフード 原材料】
白身魚63%、サツマイモ、エンドウ豆、サーモンオイル、ひよこ豆、レンズ豆、ヒマワリオイル、フィッシュスープ、ミネラル類(硫酸第一鉄水和物、硫酸亜鉛一水和物、硫酸マンガン一水和物、硫酸銅(II)五水和物、亜セレン酸ナトリウム)、ビタミン類(ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE)、ビール酵母、オリーブオイル、アマニ、アルファルファ、バナナ、リンゴ、クランベリー、カボチャ、セイヨウタンポポ
【JPスタイル 和の究み 1歳から 遊び盛りの成猫用 原材料】
穀類(小麦全粒粉、コーングルテンミール、中白糠、とうもろこし、ホミニーフィード、(小麦粉)、肉類(チキンミール、ミートミール)、でんぷん、油脂類(動物性油脂、フィッシュオイル)、魚介類(削り節ミール、フィッシュパウダー、まぐろ節、かつおパウダー)、ビートパルプ、粉末セルロース、オリゴ糖、β-グルカン、ユッカ抽出物、乳酸菌末(エンテロコッカス・フェカリス)、ミネラル類(カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、塩素、鉄、銅、マンガン、亜鉛、ヨウ素)、フマル酸、アミノ酸類(メチオニン、タウリン)、ビタミン類(A、D、E、K、B1、B2、B6、パントテン酸、ナイアシン、葉酸、コリン)、酸化防止剤(ローズマリー抽出物)
モグニャンの主原料は「白身魚」が63%と動物性タンパク源が豊富に使用されています。対してJPスタイルの主原料は「穀類」。前述の通り、穀物は猫の食性にはあまりおすすめできない原材料ではあります。
ただし、おそらく他の安価なキャットフードと大きく異なるのは、JPスタイルが「日清製粉」グループのキャットフードであるという点です。日清製粉はご存知の通り、「小麦」をメインに取り扱っている企業で、高い技術力を要している企業と言えます。
JPスタイルにもこの技術が応用されており、一般的な原材料の粉砕技術よりも3分の1ほど細かく粉砕する特許技術が使われており、消化吸収にも期待が持てる内容と言えるでしょう。
両フードの成分を比較
続いて両フードの成分を比較してみましょう。
【モグニャン キャットフード 成分】
タンパク質:30%、脂質:16%、粗繊維:3.5%、灰分:8%、水分:7%、オメガ6脂肪酸:1%、オメガ3脂肪酸:2.1%、カロリー(100gあたり):約365Kcal
【JPスタイル 和の究み 1歳から 遊び盛りの成猫用 成分】
タンパク質:30%、脂質:12%、粗繊維:59%、灰分:%、水分:10%、カロリー(100gあたり):約350Kcal
タンパク質に関しては両フードとも同じ30%、脂質・カロリーはJPスタイルのほうが低く、モグニャンのほうが高タンパク・高カロリーな内容です。
とはいえ、極端に高いカロリーとは言えませんので、比較的どの年代の猫にでも与えやすいのではないでしょうか。また、タンパク質は同じ30%ですが、動物性タンパク質と植物性タンパク質の違いもあるかもしれません。
JPスタイルも動物性タンパク源は含んでいますが、やはり穀物類の含有量は主原料として使用されているので高めであるといえます。猫にとっては動物性タンパク源から摂取する栄養素が最適であると言えます。
やはり猫は本来であれば肉食の動物ですので、出来る限り猫の食性に合った原材料を使用しているキャットフードを選びたいところ。消化吸収はよくとも、原材料の違いは大きな差となるでしょう。
プロ目線から見たフードの比較
JPスタイルはフードの製造技術と原材料の粉砕技術、このほか包材の技術と言った点で非常に魅力的なキャットフードとも言えますが、やはり主原料は動物性タンパク源を使用しているのが、猫にとって最も理想的な食事と言えるでしょう。
対してモグニャンキャットフードは動物性タンパク源を半分以上使用しており、その内容に関しても申し分のない中身と言えます。モグニャンの特徴にJPスタイルの技術が加われば一番優れた内容と言えますが、両フードを比較した場合、技術力もさることながら、やはり猫の食性という点でモグニャンの方がよりおすすめのキャットフードと言えるのではないでしょうか。
モグニャンのデメリットとしてはラインナップが1種しか無いという点ですが、全年齢対応のキャットフードではありますので、給餌量でコントロールしつつ、猫にとって最適な栄養を摂取出来るキャットフードではありますので、両フードを比較してよりおすすめと言えるのは、モグニャン キャットフードとなるわけです。
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