猫の健康維持に欠かせない「免疫力」。人間にも同じことが言えますが、猫の免疫力を向上、もしくは維持させるためには健康的な食事と、ストレスのない日々の生活がひじょうに重要となってきます。今回はキャットフードと免疫力に関して解説していきます。

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猫の免疫力


人間も猫も「免疫力」が落ちてくると、風邪をひきやすくなったり、病気にかかりやすくなってしまいます。体の免疫力が落ちると、こうした問題に立ち向かう抵抗力も低下してしまうために、体の免疫力を高めるのは非常に重要な事となるのです。

この免疫力、幼猫や老猫だと低いようなイメージもありますが、実は年齢は関係なく、成猫でも体調の変化や環境によっては免疫力が低下する恐れもあります。

例えば、強いストレスがかかってしまった時にも免疫力は低下しますし、病後や、免疫力そのものを低下させる病気も存在します。

免疫力を高めるには

老齢期に入ると確かに免疫機能も低下はしてきますが、成猫の頃にしっかりと免疫力の維持を心がけていれば、丈夫な体を持った老後を迎えることも出来るのです。

近年では免疫力を高めるサプリメント等も多く販売されていますが、こうしたサプリメントを利用して、キャットフードの栄養+サプリメントで免疫力アップをさせる事もひとつの方法ではあります。

しかしながら、猫の免疫力を上げる方法はサプリメントだけではありません。それには、しっかりと栄養を取る必要がありますが、まずは免疫力を落とさないような環境づくりが非常に大事になってくるのです。

免疫力を落とさないような環境とは、適切な食生活とストレスのかからない生活を送らせることにあります。

ストレスは免疫力を低下させる

前述のように、猫が強いストレスを受けた場合にも免疫力は低下してしまうと説明しました。ということは、ストレスのかからないような生活を送らせる事が非常に大事という事になります。

逆に、猫が幸せな気持ちになれる環境、家族が幸せそうにしている環境であれば、愛猫も落ち着いてのんびりとした生活を送ることが出来るため、ストレスとは無縁の生活が送れる事でしょう。

栄養も大事な要素ですが、こうした目に見えないような環境づくりも、免疫力の向上には欠かせない要素となっているのです。

毎日のように落ち着かない環境で生活していれば、猫に限らず人間でも体調が崩れることが想像できますね。猫にとっても同じことが言えますので、愛猫が落ち着いて生活できる環境づくりは、健康への第一歩と鳴るわけです。

免疫力を低下させる病気


猫の免疫力を低下させる病気には、「猫白血病」や「猫免疫不全ウイルス感染症」などが挙げられます。これらの病気は猫の免疫力を低下させ、結果、他の病気にかかりやすくなってしまうために、場合によっては命を落としてしまう事にもなる怖い病気です。

これらの病気を回避するには最低限、ワクチンの摂取は必須となりますが、その多くは外で喧嘩等をしてきた際に感染するものがほとんどなため、病気にならないためには家庭内でのみ飼育するという方法が一番望ましいでしょう。

これらの病気に対しては、いくら栄養を蓄えていても、いくらサプリメントで免疫力をあげていても、これらの感染を予防する効力はありません。感染してしまっては免疫力を上げるどころか、病気の治療にも専念しなければなりませんので、出来る限り、自由に行き来できるような飼育環境は改善していきましょう。

ビタミンと食事の質

ストレスのかからない生活を送り、家庭内でのみ飼育する環境が整ったら、次は具体的に免疫力を高められるような食事について考えてみましょう。

食事から摂取するビタミンはバランス良く摂取するのが非常に大事です。そのため、ビタミンはサプリメント等で集中的に摂取するのではなく、栄養バランスの優れたキャットフードから摂取するのが一番望ましいでしょう。

ビタミンは1種類だけを集中して摂取していても、思うような効果は得られにくいです。ビタミンは他のビタミンとバランスよく摂取することで、初めて優れた効果を発揮しますので、どれか1種類ではなく、総合的にバランスが取れているということが重要になります。

食べ物に食べ合わせがあるのもこうした理由からで、何かを1種類だけ集中して与えることは、逆にバランスを崩す事に繋がってしまいます。

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猫にビタミンCは不要?

そんなビタミンですが、中でも特にストレスに対して有効的とされるのが「ビタミンC(アスコルビン酸)」です。

人間は体内でビタミンCを合成することができないため、食事などからビタミンCを摂取する必要がありますが、猫は体内でビタミンCを合成できるため、一般的には摂取する必要は無いとされています。

とはいえ、これは猫があくまでも健康な状態である場合ですので、病後や明らかにストレスが多いような生活を送っている場合、老後などにはビタミンCを摂取させても良いでしょう。

また、ビタミンCは水溶性ビタミンであるため、体内に蓄積されることはなく、尿として排泄されていきますので、過剰症の心配もないビタミンでもあります。食事からも摂取できるビタミンCですが、ビタミンCは熱などに弱いビタミンですので、摂取の仕方も大事になります。

ビタミンはバランスが大切

ビタミンCは「ビタミンE(トコフェノール)」の再生にも大きく関わっているビタミンです。

このビタミンEは抗酸化作用のあるビタミンのひとつで、老化防止の効果があったり、抗がん作用にも期待のできるビタミンです。また、血行を良くするためにも必要となるビタミンです。

ビタミンEの活動を支え、さらには免疫力の向上・抗ストレスの効果を発揮するのがビタミンCなのです。

前述の通り、ビタミンはバランスが取れていなければ、本来の役割を果たすことが出来なかったり、思うような効果を得られません。老化防止のためといってビタミンEばかりを摂取していても、ビタミンEを支えるビタミンCが無ければ、ビタミンEの優れた効果を得ることは出来ないのです。

飼い主さんも栄養バランスを理解しておきましょう


このように、何か一つのビタミンだけを摂取しても意味が無いわけではありませんが、ビタミン同士、それぞれが協力しあって成り立っているために、集中的に同じビタミンばかりを摂取するのは効果も薄いのです。

ビタミン同士の相互関係を理解するのには、飼い主さんがある程度学習する必要がありますので、すぐに多くの関わりを理解するのは難しいですが、慣れてくれば特に難しいものではありません。

それぞれのビタミンが持つ役割を理解さえしてしまえば、どのように摂取し、どのようにビタミンが働き、どのように免疫力が維持されていくかも理解しやすいでしょう。

こうした栄養について学習していくと、どの食品にビタミンが含まれ、どの食品が猫にとってより最適な食材かも理解できるようになってきます。

キャットフードにも色々な特徴があります

猫の免疫力を向上・維持するためには、免疫力の維持にこだわったキャットフードを選ぶのが最適です。

ただし、最近では色々な文言も飛び交っていますので、あくまで文言だけで信用するのではなく、前述の通り飼い主さんがしっかりと栄養と原材料の知識を持っておくことが大切になります。

特に分かりやすいのは安価なキャットフードと高品質なキャットフードの原材料を比較することですが、高品質なキャットフードには優れた食材が多く含まれているため、価格もそれなりに高くなってしまいます。

一方で安価なキャットフードはタンパク質の量だけにこだわったような内容であったり(多くは穀物が主原料となっています)、人工的な添加物で栄養を補助している場合も多いです。

原材料が明確なキャットフードを選択する理由

猫の栄養や食材がもつ栄養について学習する際には、キャットフードの原材料表記が適した教材になります。

添加物だらけでなく、原材料も明確なキャットフードであれば、その原材料がもつビタミンや栄養素も把握しやすいため、免疫力の向上を特に意識してキャットフードを選択するのであれば、ある程度ハイクラスなキャットフードを選ぶことをおすすめします。

たまたま手元にあるのが「オリジン」のパンフレットですが、オリジンの「キャット&キトン」では第1原材料の「新鮮骨なし鶏肉(20%)から最期の原材料になる「フリーズドライ七面鳥肉」に至るまで、その内容が全て明確な原材料となっています。

免疫力を高めたい!と考えるのであれば、ストレスの無い楽しい日々と、発がん性が疑われるような原材料を使用していない、こうしたキャットフードを選択するのが一番良いのではないでしょうか。

※内容は2017年1月時点での情報になります。商品の名称や原材料等の内容は変更している場合があります。

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