サイレントキラーとも呼ばれる「肝臓がん」。初期症状が非常にわかりにくいために、このように呼ばれている、犬の命を奪う恐ろしい病気の一つです。今回は、この肝臓がんの症状と、肝臓がんを早期に見つけるための方法について解説していきます。

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犬の「肝臓がん」について

「サイレントキラー」とも呼ばれる犬の「肝臓がん」。その呼称からわかるように、犬の肝臓がんは初期症状が非常にわかりにくく、犬に症状が現れ始めた頃には、肝臓がんのステージも進行している場合が多いのです。場合によっては末期の肝臓がんになっている事も少なくないようです。

そのため、肝臓がんを早期発見・早期治療することが何よりも望まれますが、まずはしっかりと肝臓がんについての知識を深め、ちょっとした症状や様子に気が付くことができるようにしていきましょう。

2つに分けられる肝臓がんの種類

肝臓がんを知る上で重要になるのは、まずは肝臓がんにも「原発性肝臓がん」と「転移性肝臓がん」の2タイプが存在するということです。

その内の1つ、原発性肝臓がんは、腫瘍自体が肝臓にできてしまう肝臓がんで、10歳以上の老犬に多く見られる肝臓がんです。また、オス犬の方がより多くの確立で発症しやすいと言われています。

もう一つが転移性肝臓がんと呼ばれ、他の臓器で発症した癌細胞が、肝臓に転移したものです。症状には、複数の結節と呼ばれる発疹が見られます。また、症状は、転移する前の腫瘍によって変化するため、症状も様々になります。

肝臓がんの症状

初期症状がわかりにくい肝臓がん。その初期症状も、元気の減退や食欲の低下が見られるだけで、これといったわかりやすい症状は現れません。これが、サイレントキラーとも呼ばれる所以になるわけですが、こうした症状が進行していくことで、場合によっては黄疸が見られるようになります。

しかし、こうした黄疸もすぐに消えてしまったり、黄疸の症状もかすかに見られる程度である場合もあるため、見落としてしまいがちです。この時点で検査を受けることが出来たならば、肝臓がんを発見できる可能性も高いでしょう。

このように、初期症状にこれといった特徴が無いため、非常に発見がしにくいのです。定期的に検査を受けることができれば、発見の可能性も高いのですが、現実にはそう何度も検査を受けることもないので、発見が遅れてしまうのです。

肝臓がんの症状が更に進行していくと、先の症状に加えて体重が徐々に減っていくようになります。また、下痢や嘔吐といった症状もあわられはじめ、血便、貧血症状、腹水などの症状も見られるようになるでしょう。こうした症状がさらに進行することで、次第に末期症状へと移行していき、やがて命を落とす結果となってしまうのです。

肝臓がんの治療について

肝臓がんを治療する場合、外科手術による腫瘍の切除が可能ですが、あくまでもこれは転移していない原発性肝臓がんの場合に限られます。症状が末期である場合には切除も難しく、術後の状態も良くないため、結果としては絶望的な状態であるといえます。

転移性肝臓がんである場合には、転移先も複数に渡っているために、切除することは非常に難しく、また、術後の状態も厳しい結果と鳴るでしょう。結果としては、こちらも絶望的な状態です。

肝臓がんはこのように、末期になると手のつけようが無い状態になってしまうため、発見が遅れてしまう事が、手遅れになるという事とイコールになってしまうのです。そのため、いかに早期発見・早期治療を施すことができるかと言うことに、命がかかってくるのです。

肝臓がんの原因とは

腎臓とは「尿」を作るための臓器で、左右に1つずつある臓器のひとつです。腎臓で尿を作り、体の老廃物と共に尿を排泄することで、体の中をきれいに整える大事な臓器で、一度ダメージを受けてしまうと、多くの場合は再生ができない臓器でもあります。
また、尿を作るだけではなく、血液のph値を一定に保つ働きや、血圧の調整、ホルモンを作る働きもしている、非常に大事な臓器です。

肝臓がんの原因には、発がん性物質が関係していると考えられております。また、人工着色料や食品添加物などに含まれる、犬の体に害のある化学物質も、ひとつの要因として考えられています。

腎臓は偏った食事を与えすぎることでバランスが崩れ、腎臓に負荷がかかってしまうことによって、老廃物も蓄積されていってしまいます。先に上げた化学物質や発がん性物質も、こうして肝臓に蓄積されていくことで肝臓がんを発症するに至るわけです。
また、人間が食べるもの等を犬に与えてしまうと、犬にとっては負荷のかかるような成分も多いため、腎臓などの臓器にダメージを与える結果となるため、注意が必要です。

肝臓がんを早期に見つけるために

肝臓がんをいち早く発見するためには、超音波検査をはじめとした検査を受ける事が重要です。検査には「血液検査」「X線検査」「超音場検査」「尿検査」「肝生検」「CT検査」等が挙げられますが、この中でも肝臓がんをより有効に発見することが出来るのが、超音波検査になります。

しかし、超音波検査を行っても、肝臓がんの腫瘍を発見することはできますが、どのタイプなのか、どのくらい進行しているのかという事までは、超音波検査では調べることが出来ません。犬に現れている症状を確認し、病院の先生とどのようにするかを話し合う必要があるでしょう。

まとめ

人間の癌も発見が遅れることで、手遅れになるケースも多いですが、犬の肝臓がんも同じように、初期症状では発見することができずに、末期症状を迎えてしまう事も多い肝臓がん。
病気を予防するには、定期的な検診と、健康診断が最も良い方法になります。

原発性肝臓がんであれば、10歳過ぎからが要注意な年齢となります。ぜひ、10歳を迎える前から、健康な体かどうかを定期健診でチェックするようにし、安心した老後を過ごせるようにしましょう。

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