犬が鼻水を垂らしたりしていないでしょうか。鼻炎や副鼻腔炎の初症状となるこうした症状は、ウイルスやアレルギーといった原因から引き起こされているのです。では、鼻炎や副鼻腔炎を予防するために、どのような対策を講じればよいのかを見てみましょう。

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犬の「鼻炎」と「副鼻腔炎」

愛犬が最近、鼻水を垂らしていたり、くしゃみが多かったり、呼吸が荒かったりという様子が見られないでしょうか。こういった症状が見られる場合には、もしかすると「鼻炎」などの疑いがあります。鼻炎は、人間にも存在しますが、もちろん犬にも存在する症状です。

鼻炎の初期症状には、このような鼻水やくしゃみと言った症状が見られますが、症状が悪化してくると、次第に鼻水も膿が混ざったような鼻水に変わってきます。また、更に症状が悪化し、慢性化してくることで「副鼻腔炎」といった病気を引き起こしてしまいます。

副鼻腔炎とは?

副鼻腔炎とは、犬の鼻(鼻腔)の奥側にある「副鼻腔」と呼ばれる空洞部分に炎症が生じたものです。鼻腔と副鼻腔は繋がっていますので、鼻腔に炎症が生じると、副鼻腔にも炎症が起きてしまうことがあるのです。副鼻腔炎は、こうして鼻腔の炎症と併発して起きてしまいますが、副鼻腔が炎症して副鼻腔炎を発症した際に、副鼻腔に膿が溜まってしまう症状を「蓄膿症」と呼ばれています。

副鼻腔炎を発症すると、鼻炎の症状に加えて、呼吸にも影響が出はじめ、苦しそうに呼吸をする様子が見られるようになります。また、目やにが増える等の症状も出てきます。こうした状態が悪化し、膿がたまることで前述の蓄膿症を発症するのです。

鼻炎の原因とは

副鼻腔炎は鼻炎によって引き起こされる場合が多いですが、鼻炎自体の原因にはどのような要因があるのでしょうか。

その原因には、ウイルスや細菌が関係しています。一つには、こうしたウイルスが鼻腔内や副鼻腔内に感染してしまう事で鼻炎を引き起こす事があります。また、鼻腔内が何かしらの原因で傷ついてしまうことでも、細菌などに感染してしまい、鼻炎を引き起こすことがあるのです。

この他、歯周病などの影響で鼻炎を発症したり、何かしらのアレルギーが要因して鼻炎を引き起こす場合もあります。こうした原因が、長く続いてしまうことで、副鼻腔炎も引き起こす結果となってしまうのです。

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鼻炎・副鼻腔炎の治療に関して

こういった原因が関係しているため、鼻炎や副鼻腔炎を治療する際には、原因となるウイルスや細菌を退治する必要があります。抗生物質の投与や、消炎剤の投与が行われますが、これらの原因の他にも、鼻炎等を引き起こしている病気を発症している場合には、それらの病気も治療しなければ鼻炎が収まることはないでしょう。

鼻炎や副鼻腔炎を治療する際には、こうした原因となっている根源を治療し、鼻炎などの症状を緩和させるための対症療法を行うのが、通常の治療法となるでしょう。

原因が特定しにくいアレルギーの症状

人間でも同じですが、犬にもアレルギーというものが存在します。このアレルギーが原因で、鼻炎や副鼻腔炎を引き起こしてしまうこともあるのです。しかし、アレルギーが原因でこうした症状を発症している場合には、アレルギーの原因となっているものの特定をしなければ、アレルギー症状も収まらないため、鼻炎などの症状も沈静化していかないのです。

しかし、アレルギーには様々なタイプ・原因があります。人間と同じように、何かの化学物質が部屋にある場合といった生活環境の一部が原因とする場合や、食物アレルギーによって引き起こされている場合など、なかなか特定するのが難しいところ。

普段の生活から、こうした症状にすぐに気がつけるようにしたいところですが、例えば、新しくフードを変えたタイミング、引っ越して環境が変わったタイミングなど、犬の環境や食べ物が変わったタイミングを意識するようにして、1〜2週間は様子を見るようにしましょう。

鼻炎や副鼻腔炎を予防するために

鼻炎や副鼻腔炎を予防するには、ウイルスによる感染を予防することが最善の策となります。そのため、ジステンパーなどのウイルス感染を防ぐための予防接種が有効的となります。こうしたウイルス感染を防ぐことが、鼻炎や副鼻腔炎を発症するリスクを大きく軽減します。

鼻炎を引き起こすジステンパーなどのウイルス感染等が原因となりますので、しっかりと予防接種を受け、病気にならないような体作りが重要です。免疫力や抵抗力が低下していると、こうした病気を引き起こしますので、日頃から健康に気遣った飼育を心がけましょう。

また、アレルギーが原因となる場合には、前述のように、日頃からの観察が有効的になります。ちょっとした愛犬の変化にも気がつけるような飼い主さんになれるように、たくさん愛情を注ぎ、たくさんの知識を身につけるようにしましょう。

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