猫の病気で切っても切れないものの一つである「毛球症」。グルーミングによって飲み込んだ毛が、胃の中で毛玉になってしまう病気ですが、各社、毛玉ケアを目的としたキャットフードが展開されています。その一部をご紹介していきたいと思います。

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換毛期に注意したい毛球症

猫に多く見られる病気の一つに「毛球症」と呼ばれる病気があります。猫がグルーミングする際に飲み込んでしまった毛が、うまく排泄されずに胃に溜まってしまい、胃の中で毛玉となってしまう病気として知られていますが、毛球症の症状が重くなると、嘔吐や消化不良の症状が見られ始め、食欲の低下や便秘を引き起こしてしまいます。更に症状が重くなると、外科手術が必要になるなど、毛とはいえ侮れない病気の一つです。

毛球症は特に「換毛期」と呼ばれる、毛の生え変わりの時期に注意する必要があります。換毛期は通常、春と秋に始まる毛の生え変わる時期の事を言いますが、換毛期には新しい毛が生え変わる代わりに、多量の被毛が抜け落ちるため、グルーミングで飲み込んでしまう毛の量も増加してしまう時期でもあります。そのため、毛球症は春と秋の換毛期に特に注意が必要となります。

毛球症を予防するために

毛球症をどのようにして気をつけたら良いのでしょうか。その手段の一つとなるのがブラッシングです。ブラッシングを行うことで、無駄な毛を取り除くことができ、愛猫がグルーミングを行う前に、不要な抜け毛を飼い主さんが取り除く事が手っ取り早い予防策となります。

ブラッシングを行うことでも毛球症を予防することに繋がりますが、それでもまだまだ安心とは言えません。ブラッシング以外に毛球症を予防する策としては、猫草や毛玉ケア用のおやつを定期的に与えることです。猫草を食べることで、食物繊維の摂取で消化を良くし、さらに、猫草のギザギザになった葉の部分が井の中の毛を絡め取るといった効果を発揮します。

この他に挙げられる毛球症の予防策が、毛玉ケア用のキャットフードを与えることです。商品によっては「毛玉ケア」と書かれていたり、「ヘアボール対策」といった書き方がされていますが、これらのキャットフードは毛球症を予防するために考えられた機能性フードです。今では各メーカーが当たり前のようにラインナップしている種類でもあり、日頃からの毛球症ケアが行えるようになっています。

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2週間で改善を目指す!ロイヤルカナン「ヘアボールケア」

たくさんのラインナップが揃うロイヤルカナンのキャットフード。ロイヤルカナンからも、毛球症ケアにクローズアップした製品があります。「ヘアボールケア」と呼ばれる製品がロイヤルカナンの毛球症ケアのキャットフードとなりますが、特徴としては14日間続けて使用することで、通常のキャットフードと比較すると約2倍の毛玉排泄量になるという点です。

これは、フードに含まれる可溶性・不溶性の両方の食物繊維を豊富に含むことで、消化管を始めとした体内の消化機能を向上・維持させる効果が期待できるためです。毛玉予防にもなりますが、実際に毛球症の初期症状が見られる場合などにも効果の期待できるキャットフードと言えそうです。

普段使いの毛玉ケアに最適な、ヒルズプロ「健康ガード 便通・毛玉」

ヒルズプロの「健康ガード 便通・毛玉」シリーズは、主に不溶性食物繊維に重点を置き、毛玉の「嘔吐」による排泄を軽減し、出来る限り便として排泄させるのに特化させた製品です。毛球症に限らず、猫は毛球症にならないために嘔吐によって毛を吐き出すという行為を行ないます。中には、この嘔吐による排泄を苦手としている猫もおり、うまく毛を吐き出せない場合もあります。

しかし、嘔吐による排泄は通常の猫の行動とは言え、このようにうまく排泄できない猫や、全ての毛玉を排泄出来るわけでもなく、また、幾分の苦痛を伴う行動でもあるため、できるだけ苦痛を伴わない「便中」での排泄が理想的とも言えるのです。

便通・毛玉シリーズでは、約4週間をかけて毛玉を吐く回数を減らしていくという事を目指していくため、即効性というよりも、日頃の毛玉ケアに向いたキャットフードと言えそうです。

まとめ

今回は2種の毛玉ケア用のキャットフードを紹介して行きました。これ以外にも、色々なメーカーから毛玉ケア用の製品が登場していますが、同じ毛玉ケア用と言えど、今回のロイヤルカナンやヒルズプロのように毛玉ケアの考え方や方法も異なり、長期的に利用を想定した予防用フードや、即効性を求めるようなキャットフードが存在します。

愛猫の状態をみて、どのようなタイプが最適かを判断し、愛猫に与える必要がありますので、「毛玉ケア」という表記だけにとらわれず、早い効果を求めたいのか、日頃の毛玉ケアを行ないたいのかなど、フードの特徴に関してもしっかりと確認するようにしましょう。

※内容は2017年3月時点での情報になります。原材料、商品名等の内容は変更している場合があります。

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