猫の目の病気で白内障と緑内障というのがあり、一見すると違う病気とわかり名前も似ていますが、それぞれの症状はどのようなものなのでしょうか?今回はこの両病気の特徴と症状・治療に関して見てみましょう。

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「白内障」と「緑内障」。名前は似ているが

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目の病気で、「白内障」と「緑内障」という病名を聞いたことがあると思いますが、なんとなくイメージは出来るものの、この2つの病気がどういった症状や、どういった原因で発症するものなのかは、意外と知られていないかもしれません。

白内障」とは、先天的・もしくは外傷などによって眼球が傷ついてしまい、眼球内にある水晶体が白く濁ってしまう目の病気です。白内障を発症することで、視力の低下や、場合によっては失明してしまう場合があります。

一方「緑内障」とは、眼球内部にある「眼房水」という液体が増加してしまうことにより、「眼圧(眼球の形を維持する圧力)」が上昇してしまう事で発症する目の病気で、悪化してしまうと最悪の場合、視力を失ってしまう病気です。

このように、病名はなんとなく似ていますが、この両方の病気はそれぞれに違った症状を抱えた病気であり、原因や治療方法も異なっています。それぞれの病気について、さらに詳しく掘り下げてみましょう。

「白内障」を発症する主な原因とは

白内障は、その多くは先天的な疾患である「先天性白内障」が原因で発症します。

中でも発症する例が多い品種にあげられるのが、

  • ペルシャ
  • ヒマラヤン
  • バーマン

に多く見られ、こうした先天的な疾患を減らすためにも、先天性白内障を発症した猫で繁殖をさせない等の対策が取られています。

後天的な理由で白内障を発症する、主な要因には、猫同士の喧嘩で眼球が傷ついてしまうことや、併発している眼科疾患によるもの、糖尿病などによる疾患、幼少期の低血糖などによる栄養不足などが考えられます。

「白内障」の症状と治療法

白内障を発症すると、目のレンズの役割を果たす水晶体が白く濁るため、目の奥が白く濁って見えます。

また、視力の低下がみられ、行動範囲が狭くなったり、壁伝いに歩いたりするようになります。また、物にぶつかって歩くといった行動も見られるようになるでしょう。

こうして行動範囲も狭まり、その場から動かない事や「食欲の低下」なども症状としてあらわれます。

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そして、最終的には視力を失うことになってしまいます。

幸い、猫には比較的少ない病気ではありますが、先天的な疾患で白内障を発症してしまった場合は、残念ながらそれを予防する方法というのは無く、治療に関しても、点眼薬などで白内障の進行を遅らせる治療を施すしか方法はありません。

後天的な白内障の治療に関しては、要因となる病気の治療が急がれますが、白内障自体の治療に関しては、同じく点眼薬などによって症状を遅らせる治療となります。

ただし、これらの治療に関しては、白内障の初期段階での治療になり、白内障が進行してしまっている場合は、水晶体の摘出手術が一般的となります。

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「緑内障」の特徴と症状とは

緑内障は、経過の状態から「急性緑内障」もしくは「慢性緑内障」と判断されます。

まず、急性緑内障の場合、その痛みから猫の元気が減少したり、食欲の低下、嘔吐といった行動が見られるようになります。

また、目の辺りに強い痛みが生じているために、触られるのを嫌がると言った行動も見られるでしょう。

これは、急激に眼圧が上がってしまったことで、目への強烈な充血や、瞳孔が開いてしまったままになってしまうために、ちょっとした光が強く感じ、刺激を感じてしまう「散瞳」という状態になるためです。

ちなみに、猫は人間の約6倍もの感度で光を取り込むことができるため、暗闇でも少量の光で物を見ることができます。

その瞳孔が、昼間も開きっぱなしになってしまう状態なので、光が強い刺激になってしまうわけです。

慢性緑内障は、こうした症状が徐々に起こりますが、次第に眼球が大きくなってしまい、角膜にヒビが入ったような状態に見えるようになります。

いずれの場合も、眼圧が上昇してしまうために、視神経への圧迫や網膜が圧迫されてしまい、視力障害や失明といった、重い症状になってしまいます。

「緑内障」の原因と治療法

緑内障の治療は、内服薬や点眼剤による投与で眼圧を下げて、緑内障の進行を遅らせる治療となります。

また、外科手術になる場合には、眼圧を上げる要因となる眼球内の「眼房水」を調整する手術などが行われます。

しかし、治療段階で視力を失ってしまっている場合は、眼圧の上昇による痛みを取り除くために、眼球を摘出して「義眼」を挿入する場合もあります。

急性・慢性のいずれの場合も、他の病気が要因となって緑内障を併発してしまう場合がありますが、この場合は緑内障の治療を施し、さらには、要因となる病気を優先的に治療することが急がれます。

緑内障の初期症状は、特別に目立って現れないので、出来る限り猫の生活の様子を観察し、異変に気付いたら、手遅れになる前にすぐに診察を受けるようにしましょう。

猫の白内障・緑内障の特徴とは?【症状と対処法はコレ!】のまとめ

白内障と緑内障がそれぞれに、全く別の病気だということがお分かりいただけたかと思いますが、いずれの場合も日頃から注意深く見ていないと分かりにくい病気でもあります。

また、急性の物に関してはすぐに気がつけるとは言え、急な対応が急がれますので、こうした眼科系の病気に関しては、定期的な検診が一番効果的かもしれません。

愛猫の視力が失われてしまうという、最悪の事態を避けるために、日頃から愛猫と「目」を合わせる習慣をつけるなど、最悪の事態をできるだけ未然に防げるような生活を送れるようにしたいですね。

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