フェレットを飼育していくにあたり、気をつけなければいけない事や、知っておいたほうがよいこと、躾の方法など、色々な問題が出てきます。今回は、フェレットの飼い方について知りたいこと、知っておいたほうが良いことをまとめてみました。

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フェレットについて

今や犬や猫とともに、ペットの代表格として人気が高い「フェレット」。臭腺なども除去され、ペットとして飼われるのに適した形で販売されています。
フェレットは自分の名前を認識することもでき、また、しつけることで良いこと・悪いことの区別もでき、飼い主とコミュニケーションをはかることもできる、かわいい動物です。

このように飼いやすい事や、その愛らしい姿が、フェレットの人気を押し上げている理由になるわけですが、実際にフェレットを飼育するにあたり、いくつか注意しなければいけない点や、しつけをしなければいけない点があります。

まずは覚えたい「保定」

フェレットを飼育する際にまずは覚えていきたいのが、フェレットの持ち方のひとつ「保定(ほてい)」です。この保定を覚えることで、爪を切ることや、歯を磨くこと、耳掃除といったように、子供のフェレットにケアを行う際に、非常にやりやすくなるでしょう。

フェレットは保定されると全身脱力状態になり、体がダラーッと伸び切ります。この状態で耳掃除や色々なケアを施すのです。また、しつけを行う際にも保定は重要です。何か悪いことをしたら、保定をして、要所要所で躾を行うことも必要になります。

ケージ内は清潔に保ちましょう

「トイレトレーニング」も、フェレットのケージ内を清潔に保つために必要になります。フェレットにとっては「トイレ」という認識はないので、はじめて連れてきたフェレットが、いたるところに排泄してしまうのは仕方の無いことなのです。

実際にトイレを覚えさせるには、トイレにフェレット自身の排泄した「糞」の臭いを染み付けさせる事が必要になります。また、トイレトレーニングを初めたら、フェレットが失敗した部分は、出来る限り早く掃除・撤去するようにしましょう。

トイレに臭いを置いても、あちこちに失敗した後があると、どこがトイレか認識出来ない上に、フェレットが他の臭いのする場所の方が落ち着くという事もありますので、早めに掃除をするようにしましょう。

清潔な環境を維持できなければ、フェレットの健康にも悪影響となり、様々な病気を引き起こしてしまいます。フェレットのケージ内は常に清潔に保つようにしましょう。

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噛み癖は頑張って直しましょう

噛み癖を放おっておくと、あとあと飼育する際に、怖くて手を入れられなくなったり、お手入れを行うことができなくなってしまいます。だいたいのフェレットは半年過ぎ位には噛み癖も収まっていき、色々な事も理解出来るようになりますので、噛まれるのは非常に痛いですが、根気強く躾けていくようにしましょう。また、こうした噛み癖を直すためにも保定は必要になるでしょう。

しつけ方の基本は「噛むと良くないことが起きる」という体験を積み重ねていく事で、噛み癖を減らしていくというやり方になるでしょう。具体的には「大きな音をたてる」といった方法や、フェレットの嫌がる臭いがやってくるといったように、フェレットにとって「嫌な」事を起こします。
こうすることで、フェレットが驚いたり逃げたりするので、また噛むと「アレ」がやってくるといった感じを植え付けていきます。

病気のチェックも

フェレットが耳を痒がってたり、耳掃除をして、2〜3日経つとすぐにまた黒っぽい耳垢が溜まっていないでしょうか。こうした状態が見られる時は「耳ダニ」の疑いがあります。
耳ダニとは、犬や猫にも同じく発症する「耳ダニ感染症」の原因となるヒゼンダニというダニによる感染症で、耳ダニ感染症を発症することで、耳には激しいかゆみが起こり、やがて黒い耳垢が頻繁に溜まったり、耳の中が臭くなるといった症状が出てきます。

この黒い耳垢というのは、耳垢の他にも寄生しているダニの排泄物が含まれています。耳ダニは、耳の中に寄生し、犬の耳垢や血液、耳の中で傷ついた際のかさぶた等を栄養源として食べ、その場で排泄しているのです。

そのため、耳の穴は黒い耳垢で埋め尽くされるようになり、また、強い痒みを生じる為に、頻繁に耳をかいたり、壁にこすりつけたりするのです。症状が悪化してくると、外耳炎や耳血腫といった症状も併発してきますので、油断はできません。

耳ダニ感染症が疑われる時は、病院へ連れていき、駆虫薬を処方してもらいます。また、こまめに耳掃除を行う必要があります。あまりに不潔にしていると、こうした感染症を引き起こしてしまいますので、日頃からのケアが非常に大切になるのです。

家の中は「おもちゃ」の宝庫です

食べてはいけないものを食べてみたり、噛じってはいけない電源コードを噛んだりなど、フェレットの標的となる「おもちゃ」は家の中にたくさんあるのです。しかし、こうしたいたずらがフェレット自身には遊びの延長でも、時に非常に危険な場合だったりもするわけです。

また、何気なく置いている観葉植物にも、注意が必要な場合があります。問題ない植物も多いですが、中には毒素となる植物もありますので、これらの植物が部屋にある場合には、場所を変えるなどして、フェレットの手の届かない場所に移動するようにしてください。

正直な所、手の届く所に置いたりしている飼い主が一番悪いのですが、フェレット自身にも何が悪くて、何が危険かを覚えさせる必要もあるのです。そのために躾をする必要があり、フェレットとの信頼関係を築いていくのに必要なやりとりでもあります。非常に大変ですが、根気強く、頑張って躾に挑戦していきましょう。

部屋の観葉植物にも注意が必要です

何気なく置いている観葉植物にも、注意が必要な場合があります。問題ない植物も多いですが、中には毒素となる植物もありますので、これらの植物が部屋にある場合には、場所を変えるなどして、フェレットの手の届かない場所に移動するようにしてください。

中でも注意が必要なのが「ユリ科」の植物。昔はネギ類もユリ科に属していましたが、現在では「ネギ科・ユリ科」で区別されているようです。このユリ科の植物も、前述のとおり、ネギ中毒を引き起こす要因となります。

また、フェレットは好奇心旺盛な子が多いので、観葉植物も探検の一部として探るでしょう。間違って食べてしまうという場合もありますが、鉢を倒した事で予期せぬ出来事に見舞われる場合もあります。観葉植物は、フェレットの手の届かない場所に移動するか、観葉植物がある部屋には、遊ばせないなどの工夫が必要になるでしょう。

インフルエンザに注意しましょう

人間の風邪でおなじみの「インフルエンザ」。じつはこのインフルエンザ、フェレットにも移ってしまう事があるのです。ズーノーシス(人畜共通感染症)となるインフルエンザですが、フェレットがインフルエンザに感染してしまうと、人間と同じような症状が現れます。また、免疫力のひくい子供のフェレットが感染してしまうと、最悪の場合、命を落とすこともあります。

インフルエンザにかかっている場合には、部屋を移動し、また1人で飼育している場合には、誰か他の人に世話をしてもらう必要があります。万が一、フェレットにインフルエンザの兆候が見られた場合には、すぐに病院に連れていきましょう。

まとめ

フェレットを含め、ペットはただ可愛いだけでは飼うことができません。しっかりと飼い方を学びんで理解し、実践することが大事になります。こうした躾やお世話を行うことによって、フェレットとの距離を縮めることに繋がり、また、フェレットとの絆を深める機会となるのです。

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