ペットショップ等で見かけるかわいい「フェレット」たち。実はこのフェレット、犬や猫に比べて、まだまだ一般的には知られていないことのほうが多いかもしれません。今回はフェレットってどんな動物?という疑問を解消していきたいと思います。
「フェレット」はイタチ?
今やペットとして当たり前の動物「フェレット」。年配の方やフェレットをご存知無い方が見ると、「イタチ」にしか見えないかもしれませんが、その通り、フェレットはイタチ科の哺乳類です。本来はヨーロッパにいた野生のイタチを家畜化し、飼いならしていったと言われており、その歴史も古く、約3,000年前からとも言われています。
こうして野生のイタチを家畜化していった理由には、猟に「家畜化されたイタチ=フェレット」を連れていき、その細い体を利用して、ウサギ等の穴に住み着く獲物を捕えるために飼いならしていたと言われています。フェレットを使った猟は、今もなおイギリスやオーストラリアでも続いているんだとか。
フェレットってどんな動物?
元は野生のイタチでもあるフェレット。猟にも利用されていましたが、フェレット自体も野生下では、こうした動物を捕食する「肉食性」の哺乳類です。また、「イタチ」や「スカンク」のイメージでもある、強力な悪臭を撒き散らす「臭腺」も、もちろんフェレットにも備わっています。
ただし、日本国内で販売されるフェレットは、ペットとして飼育するために「臭腺」を除去した個体のみが輸入されていますので、この臭腺から飛ばす悪臭攻撃に見舞われる心配はありません。どんな臭いか、怖いもの見たさで嗅いでみたい気もしますが、危険行為なんでしょうね。
フェレットと自然環境について
臭腺除去の他にも、フェレットには「避妊・去勢」が施されています。
フェレットの避妊・去勢手術は、ペットとして飼われるはずのフェレットが野生に放たれてしまった場合、「外来種」であるフェレットが食物連鎖などの自然環境を乱してしまう恐れがあり、それ以上の繁殖を未然に防ぐためのものとなっています。
このように、ペットとして非常に人気の高いフェレットですが、野生下では肉食動物にもなりえる動物ですので、日本へと輸入される際は、フェレットの繁殖場である「ファーム」でこれらの除去手術が施されている事が条件となり、法律によって定められています。
日本では「避妊・去勢済」「臭腺除去済」のフェレットのみ飼育が許可されていますが、実際にフェレット自体の飼育を禁じている国や地域や、繁殖・輸入も許可されていない国や地域も存在するほどです。また、ファームの中にはフェレットの個体認識をするための「マイクロチップ」をフェレットに予め装着させているファームもあります。
フェレットを飼育する上では、こうした「フェレット」と「自然環境」との関わり方についても理解しておく必要があります。
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「ファーム」と証明書について
フェレットは、ファームによって繁殖や避妊などの施術が行われるだけでなく、フェレットの大きさや性格・性質といった部分もファームによってそれぞれ違っているので、フェレットを選ぶ際の大きな選択肢にもなるのが、このファームの違いです。
メジャーどころでは、「パスバレー」「マーシャル」「カナディアン」など色々なファームのフェレットがいますが、サイズの大きさや性格、しつけの状態など、ファームによっても違いがありますので、フェレットを迎え入れる際には、十分にファームについての知識を持つと良いでしょう。
また、フェレットには「アンゴラ系」と分けられる種類があります。このアンゴラフェレットは、通常のフェレットよりも被毛が長く、個体自体も若干大きくなるのが特徴です。これは、突然変異したフェレットを繁殖していって固定していった、フェレットの「亜種」にあたる種類で、根強いファンが多い種類でもあります。
北米においては、アンゴラフェレットは一般のフェレットとは異なる種として考えられており、フェレットショー等には出場できないようですが、日本国内の流通量も少ないため、高額である場合が多い品種でもあります。個体差はありますが、少々気の強い個体が多いというのも、アンゴラフェレットの特徴でもありますので、フェレットを飼育したことがある方が向いている品種かもしれません。
フェレットと共に過ごすために
いかがでしたでしょうか。ペットとしてのフェレットも、まだまだしられていない事も多く、日本で販売・飼育が始まったのも1993年頃とまだまだ歴史も浅いのです。そんな中、ペットとしてフェレットが人気が上がっていると言うのも、フェレットが可愛い事や、ペットとして比較的飼いやすいという事があげられるでしょう。
犬や猫と同じく、フェレットにも色んな性格の子がいますので、1頭のみならず数頭飼育しているフェレットユーザーもたくさんいます。フェレットを飼ってみようか悩んでいる方は、ペットショップなどで直接ふれあって、見た目ではなく、気の合いそうなフェレットと出会えるように、色々なフェレットに会いに行ってみましょう。必ず気の合うベストパートナーと出会えますよ!
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