犬のダイエットに欠かせない運動。しかし、飼い主さんがいくら歩かせようと思っても、なかなか歩かない犬をダイエットさせるにはどうしたら良いのでしょうか。

そこで今回は、なかなか歩いてくれない犬をダイエットさせるために、今一度見直しておきたいポイントについて解説していきたいと思います。

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犬のダイエットは食事と運動


犬も人間と同様に運動をしなければダイエットを成功させることは難しいです。犬のダイエットと言えば食事制限が中心と考えられますが、いくらダイエット用のドッグフードを与えていても、十分な運動を行っていなければカロリーも消費されること無く、どんどんと脂肪が蓄えられてしまうことに。

当然ながら食事の管理も重要な要素ではありますが、ダイエットだけでなく、健康管理のためにも適切な運動量を摂取させることは重要なのです。

といっても、犬によって適切な運動量は異なります。また、すでに肥満状態の犬に無理やり運動させてしまうと、足腰に悪影響を与えてしまう可能性もありますので、まずは愛犬の適切な運動量を把握しておくことが大事になります。

犬種やサイズによる運動量の違い

犬の適切な運動量ですが、まずおおまかに分けられるのが犬種サイズによるものです。小型犬のチワワと、大型犬のセント・バーナードが同じ運動量であるかというと違いますね。

また、犬種によっても違います。例えば、小型犬のチワワと、小型犬のトイ・プードルが同じ運動量かというと、これも同じ運動量とは言えません。これが例え中型犬や大型犬であっても同じことです。

まずは犬種による特徴を把握することは大事なことです。「愛玩犬」とされるチワワやポメラニアンと、狩猟犬として活躍してきたテリア系の犬種では、1日に必要とする運動量も異なります。

また、こうした犬種の違いは消費すべきカロリー量も異なります。本来であればもっとたくさんの運動量を必要とする犬種であれば、十分に運動できていなければ太りやすいという可能性も高いのです。

小型犬であれば1日15〜30分程度を、中型犬であれば1日30分〜1時間程度、大型犬であれば1日1時間〜の運動量を目安にすると良いでしょう。

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高齢犬は運動量も少なくなります

犬のサイズや犬種による違いもポイントとなりますが、年齢によっても必要な運動量が違います。同じ犬種であっても2歳と12歳では当然ながら、必要とされる運動量が違います。中高生とおじいちゃんが同じ運動量かどうかというと、明らかに違いますよね。

年齢に見合った運動量はありますが、これは個体によっても異なってきます。若い頃にドッグスポーツなどで鍛えてきた犬であれば、ある程度の高齢になっても必要とする運動量は多いでしょう。反対に、若い頃からあまり散歩にも行かず、家の中でゴロゴロと育った犬は、高齢になるに連れて運動をしたがらなくなるでしょう。

ただし、これは個体差というよりも飼い主さんの飼育の仕方になります。毎日散歩を欠かさず行っている犬と、たまに散歩に行く程度の犬では、徐々に運動量も変わってきます。

健康管理のために散歩は必須


飼い主さんが色々な理由をつけて散歩に行っていないのであれば、犬のダイエットの前に、飼い主さんが今一度、飼育の仕方について正していかなければなりません。

犬は本来であればある程度の運動量は必要とする動物です。そのため、運動を行っていない犬と、運動をたくさんしてきた犬では新陳代謝はもちろん、足腰の丈夫さだけでなく内臓の働きも異なります。

若いうちは問題ないかもしれませんが、7歳〜8歳を迎える高齢期になると徐々に体も衰えてきます。そして、この頃に若い頃のしわ寄せが来てしまうでしょう。

ダイエットで適正体重にすることは当たり前のことであり、犬にとって運動は丈夫な体を作るものであり、健康を維持するために必要不可欠なものなのです。

歩かない理由を考えてみましょう

犬にとって運動は重要であること、犬よって必要となる運動量は異なるということが分かりました。しかし、運動が大事であることはわかっていても、なかなか犬自身が歩いてくれないと悩んでいる飼い主さんも多いようです。

愛犬が歩いてくれない理由で思い当たるものは何でしょうか。今まで散歩に行く習慣が無いからでしょうか、外が怖いからでしょうか、運動自体が面倒臭がっているからでしょうか。理由はいくつもあるでしょう。

まず、散歩に行く時間帯を考えてみましょう。あまり散歩に慣れていない犬は「肉球」も柔らかいです。そのため、日中の散歩や、夕方の散歩ではアスファルトがまだ熱い場合があります。また、犬はお腹が急所とも言えます。アスファルトからの照り返しは、もろにお腹にダメージを受けてしまいますので、温度の高い日中やアスファルトが暑い間は避けましょう。

引きずるのはリードが合っていないのかも

散歩に慣れていない犬は「リード」も嫌がる場合が多いです。「首輪」のタイプなのか、「胴輪」のタイプなのかもポイントとなります。引っ張るとすぐに止まってしまうのであれば胴輪タイプに切り替えると解決する場合が多いですが、胴輪タイプにしても歩いてくれない場合は、他に原因がありそうです。

そんな時は一度、広い公園や芝生に連れて行ってみましょう。芝生の上や公園では楽しそうに歩くのであれば、必ず歩いてくれるようになるでしょう。近所でも歩いてくれるよう、ゆっくりと時間をかけて慣れさせていくのが大事になります。

また、ドッグランに連れて行って(リードはしたままで!)、他の犬と交流してみるのも良い経験になるでしょう。他の犬が楽しそうに走り回っている姿を見て、自分も真似してみる場合もあります。なにより、外が「怖いところ」という意識を払拭してくれます。

プールでダイエットも検討しましょう


すでに肥満状態の犬は、自身の体を支えることに精一杯で、歩くことを嫌がる傾向にあります。とはいえ、ある程度は運動をさせたいところ。しかし、無理に運動させると前述の通り、足腰にダメージを与えてしまう可能性も否めません。

肥満の状態があまりにひどいのであれば、定期的にプールに通うようにしましょう。足腰にダメージを受けずに運動を行うことが出来ますので、ある程度、体重を減らせられるまではプールで運動させるのも一つの方法です。

前述では散歩の時間について触れていましたが、肥満状態の場合は無理に運動させず、5分〜10分の運動から始めてみましょう。また、家庭内の運動や「遊び」も運動になりますので取り入れていきたいところです。ただし、遊ばせる時は十分に足腰のダメージについて意識しておきましょう。

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プロ目線から見たダイエットと運動

ダイエットも散歩も小さな一歩から。愛犬を太らせてしまったのは飼い主さんの責任なのです。ドッグフードの減量用だけに頼らず、しっかりと運動させることを理解しなければなりません。

おやつの量を減らすことや、減量用のドッグフードを与えるのは当たり前のこと。基本的に大事なのはしっかりとカロリーを消費できているかということです。肥満は病気を引き起こすものでもあり、逆に病気になってからでは思うように運動させることも出来ません。

犬のダイエットは飼い主さんとの2人三脚です。愛犬が歩かない理由、愛犬の適切な運動量を理解し、適切な運動量を摂取できてから初めて食事の管理も効果を発揮してきます。

しっかりと適切な運動量を摂取できていれば、今後はある程度の食事管理だけで体重のコントロールも出来るようになり、愛犬の健康も維持出るようになります。運動することで病気がちになるということはありません。体をしっかりと鍛えるという意味でも、愛犬と一緒に運動することは大事なのです。

歩かない理由はたくさんありますが、飼い主さんがしっかりと愛犬の気持ちを理解し、色々な方法を試すことで必ず打開策は生まれます。また、愛犬の不安な気持ちが無くなってしまえば、後は楽しく歩いてくれるようになるでしょう。

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