愛犬が太ってきたからと言って、焦ってダイエットを行ってしまうと体調を崩してしまったり、怪我をしてしまう場合もあります。単にダイエットと言ってもしっかりとした管理を行わなければ、ダイエットどころか体の弱い犬になってしまいます。

そこで今回は、ダイエットを行う際の注意点についてまとめてみたいと思います。

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愛犬の肥満度をチェック


愛犬のダイエットを行うにあたり、まずチェックしたいのが愛犬の肥満度、そして愛犬の日頃の生活環境です。

愛犬の肥満度を測るのに参考になるのが「ボディコンディションスコア(BSC)」と呼ばれる指標です。ボディコンディションスコアは「痩せすぎ」を表すBSC1から、「太り過ぎ」を表すBSC5までからなり、通常はBSC3となります。

太り過ぎであるBSC5である場合、まず愛犬を上から見た時に「腰のくびれ」が確認できない状態です。さらに、直接触れた時に肋骨にふれることができず、肉や皮も垂れ下がっている状態です。

以上の状態に当てはまる場合はBSC5と判断することができ、過度な運動や急激な食事制限は少し危険と言える状態になります。

肥満は病気を引き起こすリスクが高まる

太りすぎている状態で走らせたり、急激な運動を行ってしまうと、重い体を支えているので関節や背骨に多くの負担がかかってしまっているため、怪我をしてしまう可能性が高くなります。

とはいえ、そのまま肥満状態で生活を送らせることでも、十分に関節や背骨には負担がかかっている状態ですので、放って置いてよいというわけではありません。

BSC3である場合は、上から愛犬を見た時に腰のくびれが確認することができ、さらに肋骨に触れられることはもちろん、横から見た時にお腹が吊り上がって行く様子が見られる状態です。

太り過ぎのままでいたり、急激な運動を行ってしまうと単なる怪我ならまだしも、「椎間板ヘルニア」や「関節痛」といった症状を引き起こしてしまう場合もあります。

いずれの症状も重篤化してしまうと、一生涯歩くことができなくなってしまう場合もあります。また、内臓にも悪影響が及んでしまったり、糖尿病などの病気を引き起こすリスクも高くなってきます。

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高齢は特に注意が必要


また、特に肥満傾向の高齢犬は注意が必要です。高齢犬は肥満体型でなくとも病気を引き起こすリスクが高まっており、さらに関節なども若い頃とは違って衰え始めています。

ただでさえ衰え始めている体に、さらに重い体重が加わると、より病気を引き起こしたり怪我をするリスクが高くなっているのです。高齢になってから焦ってダイエットを行おうにも、思うような結果を得られなかったり、犬の体調が崩れてしまう場合もあります。

太り過ぎの状態で飼い主さんの焦ってしまう気持ちもわかりますが、まずはしっかりと計画的にダイエットを行い、ある程度体重を減らしてから運動を行うようにしましょう。

そこで次に、日頃の愛犬の生活環境を確認してみましょう。

カロリーオーバーに注意

ダイエットを成功させるためには、日頃の愛犬の生活環境を見直してみることも大事です。生活環境とは実際に生活している空間ではなく、食事の回数や食事の質、間食などです。

特に注意なのはおやつの与えすぎです。おやつを与えないようにするのではなく、おやつの与えすぎに気をつけなければなりません。

まず、現在与えているドッグフードのカロリーを確認してみましょう。ドッグフードは1日に必要な栄養やカロリーを1日量で摂取できるように設計されていますが、おやつを与えてしまうことで、このバランスも崩れてしまいカロリーオーバーの状態になっているわけです。

ある程度のカロリーオーバーであれば、散歩などでも消費することは出来るでしょう。ただし、1日に何度もおやつを与えているようであれば、それはおやつの与え過ぎと言えます。

ダイエット中はおやつの量も注意


おやつは1日1回程度、1回に与える量も1個程度で十分です。おやつを与えることよりも、今はダイエットを成功させることのほうが重要なのです。ここは犬に問題があるというよりかは、飼い主さんに問題がある場合が多いため、愛犬と二人三脚でダイエットに取り組まなければなりません。

「愛犬がおやつをねだるので・・」等の理由で、ついついおやつを与えすぎてしまう飼い主さんも多いですが、その甘さも、逆に愛犬を苦しめることに繋がってしまうのです。

おやつの管理をしっかり行わなくては、ダイエットは成功しないと言っても過言ではないでしょう。まずはしっかりとダイエットを成功させて適正体重をキープ出来るようになってから甘やかすようにしてみましょう。

給餌量の減らし方にも注意

ダイエットのために、無理に給餌量を減らすのも注意が必要です。

先述の通り、ドッグフードは1日に犬が必要とする栄養素を摂取出来るよう、1日量でコントロールされています。そのため、安易に給餌量を減らすことは、1日に必要となる栄養素が不足することに繋がってくるわけです。

単純にカロリーを減らそうと給餌量を減らすことは、栄養不足を招くことにもなりますので、計算無しで給餌量を減らし続けることは危険なのです。

また悪いことに、犬が栄養不足になっても、すぐに犬の体に悪影響が出ることは無く、栄養不足は徐々に犬の体にダメージを与えていくことでしょう。

すぐに影響が見られれば気が付くこともできますが、見た目に気が付かない間に、実は毛艶が落ちていたり、便の状態が悪くなっていったりしてしまうため、このように徐々に悪化していても、飼い主さんも気が付くことができないのです。

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ドッグフードと手作り食

ドッグフードにも減量用のドッグフードがありますが、減量用のドッグフードからさらに給餌量を減らすことは避けましょう。もし、給餌量を減らすのであればカロリー計算を行い、さらに栄養管理にも気をつけなければなりませんので、飼い主さんが栄養管理を学ばなければなりません。

食事管理によるダイエットでは、置き換えダイエットをはじめ、野菜や果物をトッピングしたりドッグフードと置き換えることで栄養を調節したりする方法がありますが、ある程度、食材の栄養価とドッグフードの栄養価を理解してしまえば、極端に難しいことはありません。

ただし、手作り食とドッグフードの半々になりますので、手作り食を作る手間はかかってしまいます。手作り食も作り続けることで徐々にコツを掴めるようになりますので、まずは慣れることが大切です。

手作り食に慣れてしまえば、ドッグフードの原材料や成分値も理解できるようになり、なにより体重コントロールのポイントを掴むことが出来るようになりますので、ダイエットを行うことで愛犬のことをより良く知ることが出来るようになり、その後のリバウンド等も防ぐことが出来るようになるでしょう。

まとめ

愛犬のダイエットで注意すべき点は、まずは愛犬の肥満度をしっかりと把握し、どれくらい肥満状態であるか、どの程度のダイエットが必要であるかを飼い主さんが理解することから始まります。

ただ闇雲にダイエットをおこなっても成功させることは難しいでしょう。また、怪我をしてしまったり、病気になってしまうリスクも高まりますので、計画性なしでダイエットを行うのは避けましょう。

前述の通り、犬のダイエットは犬自身ではなく、飼い主さんの飼育の仕方によっても大きく変わってきます。愛犬と二人三脚でダイエットに望まなくては思うような成果を挙げることは難しいです。

ダイエットを行う際には、急激な体重減や怪我に十分注意し、計画的なダイエットを行うようにしましょう。

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