愛犬のダイエットを行うためには、ドッグフードなど食事の管理も大事なポイントとなります。また、ダイエットを成功させるためには、飼い主さんが犬にとってよい食材の知識をある程度持っておくことも、ダイエットを成功させる近道になるでしょう。
そんな犬にとって良い食材の一つに「魚」が挙げられます。今回はこの魚とダイエットについて解説していきたいと思います。
ダイエットと栄養管理
愛犬の肥満に気がついてきたときに、まず取り掛かる対策が減量用のドッグフードに切り替える、もしくは現状のドッグフードの給餌量を減らすといったダイエット方法を取るのが一般的と言えるでしょう。
減量用のドッグフードはとにかく、単に現状のドッグフードの給餌量を減らすという方法は、実際のところあまり良いダイエット方法とは言えません。
というのも、ドッグフードは犬に必要な栄養やカロリーを、1日量のドッグフードを与えることでしっかりと摂取できるように計算されていますので、単純に給餌量を減らしてしまうと、栄養や必要な摂取カロリーが不足してしまうという事になってしまうのです。
これではダイエットに成功するものの、愛犬の健康管理が行えなくなってしまうため、病気を引き起こすリスクや体調を崩してしまう可能性もあるわけです。
ダイエットはカロリー計算が大事
犬の1日に必要な摂取カロリーは犬種や個体差もあるため、必ず規定量を摂取するべきと言った目安はありませんが、おおよその必要カロリーであれば、計算することで導き出すことが出来ます。
また、ドッグフードメーカーによっても栄養管理や摂取カロリーの量に対する考え方は異なります。ただし、目安とする数値は共通のものとも言えますので、各社とも極端な差はありません。
こうした数値が前後するのは、ドッグフードに含まれる原材料によるものが大きいですが、高タンパクなドッグフードの主原料は「動物性タンパク源」である場合がほとんどです。
犬にとって最も最適な食材は「肉類」。犬は雑食性の肉食動物ですので、主に動物性タンパク源を多く摂取し、少量の食物繊維を摂取するのが理想的と言えます。
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グレインフリーの食事
少し前までは「穀物」を主原料としているドッグフードが非常に多く、現在でもまだまだ少なくはありませんが、近年では動物性タンパク源を主原料とし、穀物類を使用しないドッグフードがやや主流になりつつあります。
穀物類は犬にとって消化のしにくい食材であり、消化に優れた食材とは言えません。また、炭水化物は肥満を引き起こす要因にもなりえます。反対に、肉類は消化のしやすい食材であり、よりスムーズに栄養を摂取・吸収するのにも適しています。
「グレインフリー(穀物不使用)」という名称で呼ばれる場合が多い、穀物を使用していないドッグフードですが、その多くは「穀物アレルギー」に対してクローズアップされています。
確かに穀物に対してアレルギーを持つ犬は多いのですが、グレインフリーのドッグフードはアレルギー対策としてだけではなく、より消化によく、より栄養をスムーズに摂取できるドッグフードとしても注目されます。
魚は優れた動物性タンパク源
上記で食物アレルギーについて少し触れましたが、実は犬の食物アレルギーには、犬が本来摂取すべき「肉」に対してもアレルギーを持つ犬も少なくありません。
ドッグフードの多くは「チキン」を主原料にしているドッグフードが多いですが、このチキンに対してアレルギーを持つ犬も多いため、アレルギー対策として「ラム」や「ベニソン」「フィッシュ」など、様々な動物性タンパク源を主原料としたドッグフードも登場してきています。
その中でも魚を主原料としている「フィッシュ」は、食物アレルギー対策としても優秀な動物性タンパク源であるだけでなく、非常に優れた栄養を摂取出来る食材としても知られます。
特にダイエットを必要とする犬で、穀物やチキンにアレルギーを持つ犬は、まず選ぶべき動物性タンパク源が「魚」と言えるでしょう。とはいえ、魚に対して「必ず」アレルギーが出ないというわけではありません。また反対に、穀物やチキンでアレルギーが出ていなくても、魚に対してアレルギーを持つ犬もいます。
あくまでも魚に対してアレルギーを持つ犬が「少ない」というだけですので、魚を主原料としたドッグフードを与えて、皮膚が赤くなったり嘔吐したりといった様子が見られたら、すぐに与えるのを中止して動物病院でアレルギーが無いかを確認するようにしましょう。
魚はダイエットに適した食材?
魚に含まれる栄養素として有名なのは「DHA」や「EPA」ではないでしょうか。DHAはドコサヘキサエン酸の略称で、青魚に多く含まれることでも知られます。DHAの効能として有名なのは脳を活性化するという効能で、認知症や頭を良くする成分として有名ですね。
そしてEPAはエイコサペンタエン酸の略称で、EPAはダイエットにも良い効果を与える成分として知られます。具体的には動脈硬化などを予防する効果が高いと考えられていますが、ほかにもコレステロール値を下げる効果や、脂肪分を減らしてくれるといった効果にも期待が持てます。
このように、魚は犬にとってより健康的に、よりダイエットに向いている食材とも言えるのです。続いて、魚の栄養価やカロリーについても見てみましょう。
低脂肪・高タンパクな魚
肉も魚も同じ動物性タンパク源ですが、肉に比べて魚は脂肪分も少なく、かつしっかりとタンパク質を摂取出来るので、ダイエット中の犬にとっても非常に優れた食材の一つと言えるでしょう。
また魚は、肉には含まれない栄養素も豊富に含んでいるので、ダイエットを行いながらもしっかりと栄養管理も行え、プラスαの効果も得られる食材でもあるのです。
そんな魚ですが、ご存知の通り魚と言っても色々な種類が存在しています。ドッグフードに含まれる魚にも赤身の魚が使われていたり、白身の魚が使われていたりとさまざま。魚の品種によっても得られる栄養素は異なります。
青魚や白身魚、赤身魚といったように、魚はおおきく3つに分けられますが、それぞれに特徴や含まれる栄養素が違ったものになっているので、適所にこれらの種類を利用することで、バランスの良い食事を与えることができます。
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ダイエットにも最適な白身魚
上記に挙げたような魚の種類の中でも、ダイエット中に特におすすめなのが「白身魚」です。白身魚は同じ魚でも特に高タンパク・低脂肪ですので、とてもヘルシーな動物性タンパク源です。
白身魚には「鯛」や「鮭」、「カレイ」「ヒラメ」といった魚種が挙げられます。ご存知のかたも多いかと思いますが、鮭は赤い身をしていますが、実は白身魚の一種。鮭の身に含まれるアスタキサンチンと呼ばれる成分が、身を赤く見せているためで、実際には白身魚に分類されます。
「サンマ」もDHAやEPAを豊富に含む魚なのでダイエット中にもおすすめの魚なのですが、同時にビタミンEの不足を促してしまいますので、適度に摂取させるのがベストと言えます。
魚の骨には気をつけましょう
ダイエット中の犬におすすめな魚は「白身魚」であることがわかりましたね。犬は多くのタンパク質を必要とする動物ですが、このタンパク質も豊富に含み、脂肪分も少ないヘルシーな食材が魚なのです。
魚を実際に犬に与える際には骨の処理に気をつけましょう。特にサンマなどは細かな骨が多いので、しっかりと骨を除去してから与えるようにしましょう。また、骨を取るのが面倒なのであれば、骨ごとミキサーにかけてしまうのも一つの方法です。
ダイエット中は特に食事の管理が重要なポイントとなります。このように主原料を魚にし、手作りごはんなどのトッピングに利用すると、ダイエットもスムーズに行えるでしょう。
上手に魚を取り入れ、ドッグフードのトッピングやおやつとしても利用しやすいので、積極的に魚を取り入れ、よりヘルシーな食生活を送らせるようにしましょう。
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