日本国内でも人気の高い老舗ドッグフードメーカーの「ニュートロ(Nutro)」。このニュートロの主力ブランドであるのが「ナチュラルチョイス」ですが、ナチュラルチョイスの中でも、ダイエット目的の犬に与えたいドッグフードをご紹介していきたいと思います。

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ニュートロのラインナップ

「ニュートロ(Nutro)」はアメリカ原産のドッグフードメーカーで、1924年に創業というフードメーカーの中でも老舗ドッグフードメーカーの一つです。

ニュートロのラインナップには、今回ご紹介する「ナチュラルチョイス」意外にも自然素材の原材料でホリスティック・ブレンドを特徴とした「シュプレモ」、動物性タンパク源にこだわった「ワイルドレシピ」がありますが、中でもナチュラルチョイスはラインナップも豊富で、年齢や犬の状態に合わせてドッグフードを選ぶことが出来るようになっています。

このナチュラルチョイスの中では、大きく3つのカテゴリーに分けられており、愛犬のライフスタイルに合わせた選択ができるようになっています。一つは厳選したチキンを主原料とした「プレミアム チキン」シリーズ、異なるタンパク源から選べる「プロテイン」シリーズ、そして愛犬の状態から選べる「スペシャルケア」シリーズです。

ナチュラルチョイスのラインナップ


ダイエット中の犬に適しているのは「スペシャルケア」シリーズのラインナップとなりますが、大きく分けると「避妊・去勢犬用」「減量用」「体重管理用」の3ラインナップに分けられますが、近々、「体重管理用」は終売予定となっていますので、2ラインナップから選ぶ形となりそうです。

ここで分けられるのが、愛犬の肥満の状態です。単純に体重が増加している場合には「減量用」を選ぶ形となりますが、過去に「避妊」もしくは「去勢」を行った犬であれば「避妊・去勢犬用」を選ぶと良いでしょう。

避妊や去勢を行うと、どうしてもホルモンバランスが崩れてしまいますので、肥満を引き起こしやすい体質になってしまいます。避妊・去勢犬用はこうした犬に配慮した内容の減量用フードとなっています。

ドッグフードによって引き起こされる食物アレルギー

近年は食物アレルギーを持つ犬も増加しており、多くは「穀物アレルギー」や動物性タンパク源である「チキン」に対してアレルギーを持つ犬も増えています。

特にチキンアレルギーに関しては、多くのドッグフードが主原料にチキンを採用しているため、ドッグフードの選択肢もかなり狭まったものになっています。一昔前に比べると主原料をチキン以外の動物性タンパク源にしているドッグフードも増えましたが、それでも良質な栄養源であるチキンを使用したドッグフードは圧倒的に多いです。

ナチュラルチョイスの中でもチキンを使用したラインナップは多いですが、「ラム」を主原料とした減量用フードもありますので、チキンアレルギーを持つ肥満傾向の犬にも減量用フードを与えることが出来ます。

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「減量用」はチキンとラムの2種類

ナチュラルチョイスの「減量用」は、前述の通り「ラム&玄米」と「チキン&玄米」の2種類があります。

「チキン&玄米」は主に超小型犬から小型犬の成犬を対象としたドッグフードになっており、「ラム&玄米」は全犬種を対象とした成犬用ドッグフードになります。以下、それぞれの成分値を見てみましょう。

【ニュートロ ナチュラルチョイス 減量用 チキン&玄米 成分】
タンパク質:25%
脂質:7%〜10%
繊維質:11.5%
灰分:10%
水分:10%
カロリー:295Kcal/100g

【ニュートロ ナチュラルチョイス 減量用 ラム&玄米 成分】
タンパク質:23%
脂質:7%〜10%
繊維質:11.5%
灰分:10%
水分:10%
カロリー:300Kcal/100g

違いとしてはラムのほうがタンパク質が低く、カロリーが高いという内容です。脂質に関してはどちらも7%〜という内容ですので、かなりヘルシーなドッグフードと言えるでしょう。

また、カロリーに関しても100gあたり300Kcal前後となりますので、一般的なドッグフードよりも低カロリーでヘルシーなドッグフードとなっていることが分かります。

同じ「減量用」でも特徴は異なる


同じ減量用のドッグフードでも、主原料となるラムとチキンの違いによって、その特徴は別れます。

「ラム&玄米」は「コンドロイチン」や「グルコサミン」を豊富に含みますので、チキンに比べて関節のケアに配慮された内容になっています。特に肥満傾向の犬は自分の体重を支えるためにも、関節のケアは欠かせません。

また、前述の通りチキンアレルギーを持つ犬が増えてきていることから、ラムは食物アレルギーに配慮した原材料と言えるでしょう。この他、ラム肉はビタミンB群も豊富に含んでいます。疲労回復や皮膚・被毛のケアとしても良い効果を与えてくれるビタミンB群ですので、積極的に摂取したいところです。

対して「チキン&玄米」は腸内環境の健康維持、尿路結石の形成に配慮されており、なにより嗜好性の高いチキンですので、より好みする愛犬にも安心して与えることが出来そうです。

「避妊・去勢犬用」は体重維持に最適

では続いて「避妊・去勢犬用」について見てみましょう。避妊・去勢犬用の主原料はチキン&玄米のみのラインナップとなっており、「成犬用」とシニア犬用の「エイジングケア」の2種類に分けられます。

大きな違いは年齢による違いとなりますが、まずは成分から見てみましょう。

【ニュートロ ナチュラルチョイス 避妊・去勢犬用 成犬用 成分】
タンパク質:25%
脂質:12%
繊維質:6%
灰分:10%
水分:10%
カロリー:350Kcal/100g

【ニュートロ ナチュラルチョイス 避妊・去勢犬用 エイジングケア 成分】
タンパク質:27%
脂質:10%
繊維質:6%
灰分:10%
水分:10%
カロリー:345Kcal/100g

カロリーに関してはエイジングケアがやや少なめですが、タンパク質は多めで脂質は低く設定された内容です。

高齢犬になるとそこまで多くのタンパク質は必要とされませんが、エイジングケアの方がタンパク質が高めです。ただし、カロリーや脂質は低く設定されていますので、運動量が減りがちな高齢犬に配慮された内容なのかもしれません。

このほか、エイジングケアはドッグフードがふやけやすい粒になっていますので、食が落ちている高齢犬や、歯の弱い高齢犬にも与えやすい粒になっています。また、高齢犬の足腰に配慮したコンドロイチン・グルコサミンも配合しています。

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ダイエットフードもタイプによって異なる


2つのラインナップは「減量」を目的としたドッグフードと、「体重維持」を目的としたドッグフードになりますので、似たラインナップではありますが全く目的は異なったドッグフードとなります。

避妊・去勢犬用に関しては、主に術後のホルモンバランスの崩れによって、体重が増加しがちな犬に向けた商品となりますが、体質的に太りやすい犬にも与えやすいドッグフードと言えます。

避妊・去勢を行っていなくとも、何かしらの病気で体重維持が難しい場合もあれば、単に体質的な問題で体重維持が難しい犬もいます。脂質はぐっと抑えられた製品なので、避妊・去勢を行っている・いないに関わらず、選択肢の一つに入れておいても良いドッグフードと言えるでしょう。

プロ目線からみた両フードの扱い方

減量用に関しては、一度増加した体重を落とすために与えるラインナップですので、根本的には長期的に与え続けるドッグフードではありません。

ただし、ナチュラルチョイスの減量用はタンパク質の量は問題なく含まれていますので、実際には与え続けても問題はありませんが、減量が成功したのであれば、通常のラインナップに移行したほうが良いでしょう。

あくまでも減量用は一時的に体重を落とすためのラインナップ。対して体重管理用は、増加しがちな体重を長期的にキープさせるためのラインナップですので、それぞれ用途は違ったものとなります。

減量用や体重管理用でもしっかりと栄養は摂取出来ますが、本来であればしっかりと栄養を摂取し、脂質やカロリーをしっかりと消費するような生活を送らせるのが理想的です。

通常ラインナップのドッグフードが太りやすいのではなく、それは生活スタイルに問題があるから体重が増加していると言うことを意識しましょう。避妊後や去勢後は除きますが、適切な運動量やカロリーオーバーになるような状態でなければ、体重のキープは可能なのです。

ドッグフードだけに頼るのではなく、しっかりと日頃の飼育環境を整えるようにし、おやつの与え過ぎなどにも気をつけるようにして、健康な状態を維持できるようにしましょう。

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