犬のダイエットはただ単純にドッグフードの量を減らして行なうのでは、あまり愛犬のためになっているとは言えません。ドッグフードの給餌量やおやつの量、運動量などを把握した上で、飼い主さんが愛犬のカロリーを理解しておくことが、今後の体重維持や、栄養管理に関わってきます。

そこで今回は、犬のダイエットとカロリー計算について解説していきたいと思います。

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正しい給餌量を与えているかどうか


犬は運動量が少なかったり、高齢を迎える頃には肥満体質になってしまうケースが多いです。犬の肥満に関しては、犬自身の行動というよりかは、飼い主さんの知識不足であったり、適した運動量、給餌量が守られていないというケースも多そうです。

犬のダイエットを行う際にまず見つめ直したほうが良いのが、主食となるドッグフードのカロリーや給餌量です。適した種類を与えているでしょうか、また給餌量は体重に対して正確に与えられているでしょうか。

例えば、ニュートロの成犬用フードとなる「超小型犬用 成犬用 チキン&玄米」と、7歳以降用の「超小型犬用 エイジングケア チキン&玄米」を比較すると、

【超小型犬用 成犬用 チキン&玄米】
タンパク質:25%
脂質:16%
繊維質:4%
水分:10%
灰分:10%
代謝エネルギー:370Kcal/100g

【超小型犬用 エイジングケア チキン&玄米】
タンパク質:26%
脂質:14%
繊維質:5%
水分:10%
灰分:10%
代謝エネルギー:360Kcal/100g

以上のように、微妙に成分値が変わっているのがわかるかと思います。

犬のダイエットは犬目線から見ましょう

給餌量に関しても、毎日細かく計測している飼い主さんの方が稀ではないでしょうか。カップに半分といったように、ざっくりと計測する飼い主さんが多いかと思いますが、定期的に犬の体重と給餌量を計測することをおすすめします。

犬の体重は人間の10分の1程度(小型犬であれば)です。たとえ10g違ったとしても、犬にとっては100gの違いとなりえます。これを、犬の体重が1kg増えていた場合で人間に当てはめて考えると、10kgの増量という事に。

そのまま10倍とは言わずとも、犬と人間の感覚にはこのくらいの差があるということを改めて認識しておきましょう。そのため、犬の体重に関しては100g増となった場合でも注意が必要なのです。

おやつの摂取カロリーとは

次に注意したいのが、1日に与えているおやつの量です。ドッグフードは1日に必要な栄養をドッグフードだけで賄う前提で計算されています。そのため、おやつを与えることは想定されていませんので、給餌量を守りつつもおやつを与えている場合は、必ずカロリーオーバーになっている計算なのです。

例としていくつかのおやつを紹介していきたいと思います。

【現代製薬 ビスカル】
タンパク質:7.6%
脂質:15.3%
繊維質:0.1%
水分:10%
灰分:2.1%
代謝エネルギー:1個あたり 29.6Kcal
小型犬(5kg)の1日の目安量:2個〜3個

【ドギーマン 無添加良品アキレススティック】
タンパク質:78%
脂質:3%
繊維質:0.2%
水分:20%
灰分:2.0%
代謝エネルギー:360Kcal/100g
小型犬(5kg)の1日の目安量:4本

【ライオン ペットキッス 食後の歯磨きガム やわらかタイプ】
タンパク質:25%
脂質:1.5%
繊維質:1%
水分:25%
灰分:3.0%
代謝エネルギー:一本あたり約8.8Kcal
小型犬(5kg)の1日の目安量:2本

例としてクッキータイプの「ビスカル」、ジャーキータイプの「アキレススティック」、歯磨きガムの「ペットキッス」を取り上げてみましたが、以上のような成分値となっています。

おやつといっても、ドッグフード並みにカロリーが高いもの、タンパク質が高いものなど様々ですね。ダイエットについては脂質やカロリーを気にする必要がありますが、高齢犬になってくるとタンパク質の摂取量にも気を使わなければなりません。

ドッグフードは1日の栄養バランスで考えられています


以上のように、おやつでも1日の目安となる量が表示されていますが、こちらの摂取カロリーや成分量に関してもドッグフードを与えている想定で計算されているものではなく、あくまでもおやつに含まれる成分量に対しての想定となりますので、ドッグフードの給餌量とおやつの給餌量を守ったとしてもカロリーオーバーにはなっています。

このカロリーオーバーを防ぐ方法としては、ドッグフードだけに絞っておやつを与えないという方法が最も手っ取り早い方法ではありますが、犬も楽しみが無くなってしまっては、ストレスになってしまったり、1日の中のお楽しみが無くなってしまう事にもなりますので、十分な運動量を増やす、もしくはそれぞれの摂取量を減らしていくというのが建設的な方法かもしれません。

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愛犬の摂取カロリーを知る

愛犬が1日に必要とするカロリーがどのくらいなのかを知っておくことも一つの方法です。ドッグフードによっても摂取カロリーは異なりますので、一概にどれくらいのカロリーが正解というのはありません。

しかし、目安となる摂取カロリーはあり、飼い主さんが計算することで愛犬の必要摂取カロリーを導き出すことは可能です。計算方法は、「安静時エネルギー必要量 × ライフステージ(現在の愛犬の状態)」で導き出すことが出来ますが、まずは安静時エネルギー必要量を導き出すための計算方法をご紹介します。

【安静時エネルギー必要量の計算方法】
1.愛犬の体重の3乗を計算
2.その数値の平方根(√)の平方根を求めます。
3.その数値に70を掛ける。

例として5kgの犬であれば、「5 × 5 × 5 √ √ × 70 = 234.1…」という数値になります。「√」の付いている計算機であれば計算しやすいですが、ウェブ上にも計算が行えるサイトがありますので、利用して計算してみましょう。

上記で計算して導き出された数値が「安静時エネルギー必要量」となります。

犬のダイエットはカロリーを知ることが大事

続いて愛犬の状態を表す「ライフステージ」ですが、下記の中で当てはまる愛犬の状態を選択、右の数値を、先程導き出した数値に掛けることで、愛犬の1日の必要摂取カロリーを計算することが出来ます。

【ライフステージ別の係数】
・幼犬(〜4ヶ月):3.0
・幼犬(4ヶ月〜):2.0
・成犬(避妊・去勢済み):1.6
・成犬(避妊・去勢未実施)1.8
・肥満傾向の犬:1.2〜1.4
・作業犬、ドッグスポーツ等を行なう犬:2.0〜8.0

例として、先程の5kgの犬が成犬で避妊去勢していなかった場合ですと、

234.1 × 1.8 = 421.3

となり、必要な摂取カロリーが約421Kcalだという事がわかります。因みに老犬の場合は肥満傾向の犬の数値を参考にすると良いですが、老犬にかかわらず、犬の状態は年齢や状況だけでは当てはめることが出来ません。

運動量の多い成犬もいれば、運動量の少ない成犬がいたり、活発な老犬や寝てばかりの老犬では、必要とする摂取カロリーも大きく変わってきます。あくまでも上記の計算では参考の摂取カロリーを求める場合に利用するようにしましょう。

ダイエット中の犬に関しては肥満傾向の犬に当てはめることが出来ますが、愛犬の毛艶や運動量、食欲、便の状態なども加味する必要があります。仮に5kgの肥満犬の場合ですと、281Kcal〜328Kcalという計算になりますが、やはりあくまでもこれは参考数値として理解しておきましょう。

プロ目線から見たカロリー計算


ダイエットの必要な場合と、必要でない場合にはどのくらいのカロリーの差があるかも理解しておくと、ドッグフードやおやつのカロリーも理解しやすくなります。

上記の例ですと成犬(未去勢)の場合で421Kcal、ダイエット中の場合で281Kcalという事ですので、必要とするカロリーも100Kcalも変わってきます。こうした差を理解することで、おやつを与える際のカロリーオーバー数もおおよそ見当がつくのではないでしょうか。

カロリーオーバーになってしまうようであれば、ドッグフードの給餌量を減らすのか、それともおやつの与える量を減らすのか。1日の栄養バランスを考えるのであればおやつの量を減らすのがベターと言えますが、気持ち太ってきたかな?という程度であればドッグフードの給餌量を減らして様子を見るのも一つの方法と言えます。

まとめ

はじめはカロリー計算も面倒に感じるかもしれませんが、慣れてしまえば特に難しいことはなくなります。こうしたカロリー計算を行えるようになれば、愛犬が足りていない栄養や、体調を崩してしまった際にもどの程度の栄養・カロリーを摂取できているかも見当が付けやすいです。

また、ドッグフードにトッピングをする際にも、どのくらいの量をトッピングしたらよいかも、すぐにわかってくるようになるでしょう。

1g単位で厳しく調節する必要はありませんが、おおよその数値を理解しておくのは大事です。あまり厳しく計算していたのでは、犬も飼い主さんも疲れてしまいますので、「ある程度」という感覚を持ちつつ、おおよその数値を理解しておく事が、健康的なダイエットに繋げることが出来るでしょう。

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