「コーニッシュレックス」という猫をご存知でしょうか?猫には種別ごとに様々な特徴や性質、気をつけなければいけない事などがあります。これから「コーニッシュレックス」を飼いたいと思っている方も飼っている方も、「コーニッシュレックス」についてチェックしてみましょう。
コーニッシュレックスとは
ヒゲまでもカールしている、全身縮れ毛が特徴的な「コーニッシュレックス」ってご存じですか?
日本ではまだまだ珍しい種類ですが、かの有名なアニメ、「ドラゴンボール」に登場するキャラクターの「破壊神ビルス」は、作者の鳥山明氏が実際に飼育している愛猫のコーニッシュレックスがモデルになったようです。
それでは、今回は特徴的な見た目のコーニッシュレックスについて、ルーツや性格など解説していきましょう。
コーニッシュレックスのルーツ
コーニッシュレックスは、1950年にイギリスのコーンウォールで、突然変異によって生まれた1匹の猫が始まりでした。農家を営んでいたエニズモア家には、「エレナ」というメスの短毛種の猫がいたのですが、このエレナが産んだ5匹の子猫の中に、1匹だけ全身巻き毛の子猫が生まれ、この子猫を「カリバンカー」と名付けました。
その後、遺伝子学者でもあり、獣医でもあるジュード氏の助言もあり、この猫を基礎にして近親交配が繰り返されながら、計画繁殖が始まりました。途中で、絶滅の危機に見舞われながらも、「バーミーズ」や「シャム」、「アメリカンショートヘア」などとも慎重に交配を重ね、1967年に現在のような姿になりました。
ちなみに、コーニッシュレックスの「レックス」とは、同じく突然変異で生まれた巻き毛のウサギ、「アストレックス・ラビット」から名付けられたようです。
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コーニッシュレックスの性格
コーニッシュレックスは、活発で好奇心旺盛なコーニッシュレックスは、とにかく遊ぶことが大好きです。また、友好的で見知らぬ人ともすぐに慣れますが、扱いが乱暴な子供や、他の猫との相性はあまり良くないようなので、子供や他の動物がいない落ち着いた家庭での飼育にお勧めです。
コーニッシュレックスは、とても賢くて順応性が高く、新しい環境にもすぐに慣れ、物事を教えてもすぐに覚えてしまうので、しつけに困ることはないでしょう。ただ、どんなことも覚えてしまいますが、イタズラなども早く覚えて、遊びに変えてしまうところもあります。コーニッシュレックスにとって、戸棚や引き出しを開けるなどのようなことはお手の物なので、触れられては困るようなものはしっかり片付けましょう。
とても愛情深く、甘えん坊なところを持ち合わせているコーニッシュレックスは、信頼できる飼い主さんがいると、その人にぴったり寄り添い、ゴロゴロ言いながら甘えてきたり、気を引こうとアピールしてきます。そんな姿を見せられたら、どんなイタズラをされても許してしまいそうですね。
コーニッシュレックスの被毛
コーニッシュレックスの被毛は、「シングルコート」と呼ばれる、アンダーコート(下毛)を持たないパーマがかったような被毛で覆われており、他の猫種と違って抜け毛が少なく、毛玉も付きづらいので、簡単なお手入れで問題ありません。しかし、敏感な皮膚を持つコーニッシュレックスは、体温を守るアンダーコートがないため、寒さや紫外線などにも弱く、外飼いには向きません。室内の温度は25~28℃を保つようにしましょう。
また、コーニッシュレックスは、他の猫種と比べても抜け毛が少ないので、猫アレルギーを持っている方でもアレルギーを発症しにくいため、飼育しやすいと言われていますが、絶対にアレルギーを発症しないというわけではないので注意しましょう。
コーニッシュレックスの被毛のカラーは、「ホワイト」「ブラック」「レッド」「クリーム」「フォーン」「チョコレート」「ブルー」「ライラック」「シナモン」などのカラーを持ち、模様のパターンも入れると多種多様になります。
コーニッシュレックスがかかりやすい病気
【アトピー性皮膚炎】
アトピー性皮膚炎とは、アレルギーの原因であるアレルゲンが、何らかの要因で体内に入ることで、皮膚のバリア機能を低下させ、皮膚炎を引き起こす病気です。全身痒がっていたり、肉球の間をしきりに舐めて赤くなっているようであれば、アトピー性皮膚炎を疑った方が良いかもしれません。
アトピー性皮膚炎は一度発症すると完治が難しく、一生付き合わなければならない事がほとんどで、抗生物質を服用したり、療法食を食べさせたり、生活環境を見直すことで症状を緩和させる処置が取られます。コーニッシュレックスは、他の猫種と比べても、皮膚が敏感な猫種なので、シャンプーやブラッシングなどの皮膚への扱いには注意が必要です。
【慢性腎不全】
老化や、腎疾患、泌尿器疾患、感染症によって腎臓の機能が徐々に低下して、やがては正常に動かなくなるという腎臓の病気です。症状は、多飲多尿、食欲の低下などから始まり、進行すると、嘔吐や貧血、毛艶が悪くなる、体重が減るというような症状に陥り、最悪の場合は、尿毒症を引き起こして命を落とすこともあります。
コーニッシュレックスに限らず、猫は犬に比べても腎臓に疾患を持ちやすいので、日頃から愛猫をよく観察すること、また、年に1回の健康診断を受けることをお勧めします。
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コーニッシュレックスと暮らすために
とても活発で、遊び好きなコーニッシュレックスは、大型種類ではないものの運動量がやや多いため、上下運動ができるようなキャットタワーは必須アイテムです。また、飼い主さんや家族と一緒に楽しむことを好みますので、スキンシップも兼ねて、「猫じゃらし」や「ボール」などで遊んであげるととても喜びます。
また、コーニッシュレックスは、とても寂しがり屋な性格なので、飼い主さんの愛情を独占できる環境が望ましいでしょう。また、飼い主さんが留守がちで、寂しがっているからと、他の猫ちゃんを迎え入れると、ストレスがかかってしまいますので、多頭飼いには向かないようです。一人でも飽きずに遊べるような環境を作ってあげることと、飼い主さんが帰宅した際に思いっきりスキンシップを取ってあげることで満足するようですよ。
コーニッシュレックスは、特徴的な被毛を持つ猫種ですが、皮脂の分泌物が他の猫種よりも多いため、定期的に濡らしたタオルで体を拭いてあげると良いですよ。シャンプーは2週間に1度くらい、皮膚を優しくマッサージするように洗ってあげましょう。
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