ウェルシュ・コーギー・ペンブロークについて、特徴や性質、気をつけなければいけない事などがあり、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークを飼う上でなにを理解しなければいけないでしょうか?今回は犬種の一つ「ウェルシュ・コーギー・ペンブローク」について、飼っている方もこれから飼いたいと思っている方もチェックしてみましょう。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークとは
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークと言えば、胴長短足でプリプリのお尻で歩く姿は何とも愛らしと思われる方も多いでしょうが、実は昔から牧畜犬として、沢山の牛や羊などを取りまとめる仕事に従事していたという歴史があります。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのルーツ
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのルーツはとても古く、1107年にイギリス国王ヘンリー一世の招きにより、ケルト民族がイギリスのウェールズに移住した際に連れてこられた犬が、この犬種の祖先にあたると言われています。
このうち、カーディガンシャー地方で改良されたのが、「ウェルシュ・コーギー・カーディガン」、ペンブロークシャー地方で改良されたのが、「ウェルシュ・コーギー・ペンブローク」と言います。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、
- 牧畜犬
- 敷地内の牛を牛舎へ誘導
- 外へ出ないように見張る
- 外からの侵入物に噛みついて追い返す
という、あらゆる仕事に従事していました。
また、この犬種は牛を誘導する際に、牛の蹴りを上手に避けながら脚に噛みつくことを得意としていました。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークとウェルシュ・コーギー・カーディガンの両犬種は、そのそっくりな外見から、1925年に開催されたイギリスのドッグショーでは同一犬種とされていましたが、1934年には両犬種の特徴も安定し、血統も定着してきたこともあり、それぞれ別犬種として扱われるようになりました。
ペンブロークとカーディガンの違い
別犬種として扱われるまでに至った2種のコーギーですが、さらに2種の違いについて掘り下げてみましょう。
一つの違いは、一見同じようながらも、微妙に胴が長めなのがカーディガン。また、「断尾」を行うのが一般的なペンブロークに対し、カーディガンは断尾を行ないません。近年では断尾を行わないペンブロークも増えてきているようですが、この場合にはカーディガンと同じく、長い尻尾を持っているのです。
そして、目に見えない違いではありますが、実はウェルシュ・コーギー・カーディガンの歴史は紀元前1200年頃から始まっているなど、ペンブロークよりも古い歴史を持つ犬種でもあります。
ペンブロークとカーディガン、似たような容姿を持ちながらも、実は全く別の道を歩んできた犬種ということがわかりますね。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの性格
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの性格は、
- 活発
- 好奇心旺盛
- 友好的
- 社交性
なので、散歩やドッグランなどへ連れていけば、他の犬種とも仲良く遊ぶことができます。
牛追い犬としての習性を持っているため、動くものに反応する傾向があり、散歩中に踵を囓ったり、走っている車やバイクに向かっていくこともあるので、注意が必要です。
また、縄張り意識も高いので、敷地内に入る他人に対して吠えることもあります。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの無駄吠え
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、無駄吠えが多い犬や、声の大きい犬というレッテルを貼られがちです。
といっても、正直なところこうした指摘は間違ったものでは無いかもしれません。ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは本来、牛を牛舎まで吠えて誘導したり、牛をコントロールするために吠えていたり、外敵から牛を守るために吠えたり噛み付いたりして、私達人間との関係を築いてきた犬種です。
そのため、無駄吠えや声の大きさというのはコーギー本来の生まれ持った物であり、能力として備えてきたものなのです。そのため、無駄吠えに悩まされるのは、コーギーのせいではなく、飼い主側のしつけの問題という事が言えるでしょう。
コーギーをペットとして迎え入れる際には、こうした本能やどういった犬種かというのをしっかりと把握し、そのためには何が必要なのか(例えば躾についてなど)を把握する必要があるのです。
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ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの被毛
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの被毛は、硬くて少し長めの「オーバーコート(上毛)」と適度な長さの「アンダーコート(下毛)」の2種類のダブルコートで成り立っていて、この被毛は外の寒暖の天候から体を守るために役立っています。
また、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの被毛は、換毛期になると大変抜けやすくなりますので、こまめなブラッシングが必要になります。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの被毛のカラーは、
- 「レッド」
- 「セーブル」
- 「ブラック&タン」
- 「トライカラー」
で、四肢や胸や、首に白い斑点があるものと、無いものもあります。
また、ドッグショーでは、頭部や前顔部分に「白」があるものも認められていますが、「白」の割合が多いと失格になります。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの断尾について
ペットショップで販売されているウェルシュ・コーギー・ペンブロークは基本的に尻尾がないので、元々尻尾がないと思われがちですが、本来はキツネのようなフサフサした尻尾があります。
コーギーの尻尾は生後間もないうちに切られてしまいます。それを「断尾」と言います。
中には、生まれつき無尾や極端に尻尾が短いものもおり、それを「ナチュラル・ボブ」と言います。
なぜ切られてしまうのか諸説がいくつかありますが、コーギーは、牛追い犬であったため、牛を追っている最中に、牛に尻尾を踏まれてケガをしないようにするためと言う説や、昔は尻尾がある犬に対して課税があったためという説もあります。
近年では、「動物に不要な痛みを強いることは許されない」という動物愛護の精神に賛同する人たちが増え、断尾、断耳を禁止する法律が制定され、イギリスのドッグショーでは、尻尾のあるペンブロークが堂々とエントリーされているなど、こうした動きは北欧を中心に広がっています。
コーギーの断尾には賛否両論あるとは思いますが、ペットとして飼うのであれば、尻尾があっても何も支障はないのかもしれません。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのかかりやすい病気とは
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークを飼育するにあたって、一番気を付けたいのが肥満です。
この犬種にとって、肥満は体型的にも大問題になります。
特に多いのが、「椎間板ヘルニア」です。コーギーのような胴長の犬種は背骨に負担がかかりやすく、肥満になると、脊椎を支える筋肉が貧弱になり、ヘルニアを起こす確率が増えるのです。
また、高齢による「変性性脊髄症」にかかると、発症より三年で死に至る場合もあるとされています。
そして、大型犬種に多いとされる「股関節形成不全」は、コーギーも一概ではないのです。
この股関節形成不全は、股関節が正常に形成されなかったり、変形されることで、歩き方に支障をきたす病気です。
肥満は、椎間板疾患や股関節形成不全を引き起こすきっかけとなってしまいます。食欲旺盛なコーギーに要求されたままダラダラおやつをあげずに、メリハリある食生活を心掛けましょう。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの寿命
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの寿命に関しては、おおよそ13歳前後と言われています。とはいえ、これはあくまでも統計上での数字。健康体であれば、15歳を越えるペンブロークも少なくはありません。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの寿命を左右するのは、前項の通り、体重のコントロールが非常に重要な要素といえるかもしれません。肥満体型は人間と同じく、運動不足を招いたり、体の心肺機能にも異常をきたしてしまうこともあるため、特に太りやすいコーギーは、しっかりと注意する必要があります。
肥満が原因でヘルニア等を引き起こしてしまうと、思うような運動ができなくなってしまうため、運動以外にも健康被害を生じてしまうことになります。
飼っているペンブロークの寿命をしっかりとまっとうさせたいのであれば、毎日の食事の管理や運動の管理、おやつを与えすぎない等、飼い主さんとしての管理をしっかりと行う必要ができてきます。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのブリーダー
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、ペットショップでも比較的多く見かける犬種の一つでもあり、根強い人気を誇っている犬種の一つでもあります。1980年代に紅茶のCMで登場し、一気にブレイクした犬種といえばコーギーと言うほどに、当時のブレイクぶりはすごかったです。
そんなウェルシュ・コーギー・ペンブロークですが、数店舗のペットショップを回れば、大体の確率で出会うことができる犬種でしょう。また、ペットショップでなくブリーダーから迎え入れたいという方であっても、ペンブロークを繁殖しているブリーダーは少なくないため、探すのにもそんなに苦労はしないでしょう。
断尾を行っていないペンブロークが良かったり、自分の気に入るペンブロークに会うためには、ブリーダーから直販で迎え入れるのが理想的かもしれません。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの販売価格
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークの平均的な販売価格は、おおよそ20万円前後ほど。高くとも30万を越えることは稀でしょう。
また、ウェルシュ・コーギー・ペンブロークはある程度大きくなってくると、ペットショップ等では狭い空間となってしまうため、比較的に早めに価格が下がってくることが多い犬種でもあります。
6ヶ月頃ともなると、10万円前後の価格で販売されることも珍しくはないため、しっかりと性格が見える頃に迎え入れたいと考える方であれば、比較的安価な価格でペンブロークを迎え入れる事が出来るかもしれません。
とはいえ、それも運命。必ずしも店頭にペンブロークがいるかもわからず、さらに大きく成長したコーギーがいる確率となると、グッと下がってきてしまいます。ブリーダー等から迎え入れる際には、両親の性格などを確認することもできますので、あくまで運命的に出会えたという場合でしか、こうした価格では迎え入れることはできないでしょう。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのルーツと飼い方は?【特徴と性格を知りたい!】のまとめ
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークは、とにかく飼い主さんと一緒に遊ぶことが大好きなので、ゲームなどを取り入れて、楽しみながらのトレーニングをすると良いでしょう。
また、子供との相性も良いのですが、牛追い犬の習性から踵に噛みつくことがありますので、子供がいる家ではケガにならないよう注意して下さい。
ウェルシュ・コーギー・ペンブロークのような胴長短足の犬種は脊椎や腰椎に負担がかかるので、階段やフローリングなどの滑りやすい床は、カーペットやラグを敷くなどの配慮が必要です。
そして、短足犬種はアスファルトの照り返しが普通の犬種よりも受けやすくなるので、散歩はアスファルトの熱が冷めた涼しい時間にしましょう。
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